「お前のアプリ、ク◯アプリ」
毎日毎日悩んで考え抜いてやっとの思いで作ったアプリに対して、
こんな事言われたらとても悲しくなりますよね。
しかも、言った相手がアプリの承認権を持つ相手だったら、絶望しかありません。
AppStoreへのアプリの申請では、「お前のアプリ、ク◯アプリ」と言われるのと同等のリジェクト理由が存在します。
それが、Guideline 4.2 - Design - Minimum Functionalityです。
本記事では、Minimum Functionalityでリジェクトされた際の解消法を、
経験談ベースで記載します。
結論を先に述べると、
大事なのは、なぜMinimum Functionalityかを考えることです。
##「ク◯アプリ」との戦いの記録
###申請したアプリ
今回申請したアプリはこちらです。
2択を決定するためのルーレットアプリです。
選択肢の作成機能や保存、削除、編集機能を備えています。
(Flutterにて作成しています。)
これを見て、「これはMinimum Functionalityだろw」と思う方、いらっしゃるかもしれません。
しかし、自分はそう思っていませんでした。
なぜなら、これよりもはるかに機能がシンプルな連打して岩を壊すだけのアプリが、
Minimum Functionarityと言われることなく一発で審査を通ったからです。
参考:
iOS : https://apps.apple.com/jp/app/crush-crush-get-rid-of-stress/id1590782465
Android : https://play.google.com/store/apps/details?id=com.zerokaraapp.crushcrush
ベンチマークとしたアプリが、このアプリより機能が少なかったことも理由です。
なので、Minimum Functionarityと言われるとは夢にも思っていませんでした。
一発で通るといいなぁなんて淡い希望を抱きながら、申請に臨みました。
###1回目のリジェクト
申請して1回目のリジェクトはMinimum Functionarityではありませんでした。
リジェクト理由はこちらです。
Guideline 2.1 - Information Needed
We’re looking forward to completing the review of your app, but we need more information to continue.
Next Steps
Please provide detailed answers to the following questions in your reply to this message in Resolution Center:
What is the purpose of the app?
What are the main app features?
Who is the target audience and how could the users benefit from using the app?
質問攻めですね。
・このアプリの目的は?
・メイン機能は?
・ターゲットユーザーは誰?どんな利益があるの?
と聞かれました。
ここでなぜこんなことを聞かれているのか、全く疑問に思わず、
ただただ簡単に回答し、再審査要求をしました。
これが悪い対応だったことに、この時は気づきませんでした。
###2回目のリジェクト
Guideline 4.2 - Design - Minimum Functionality
We found that the usefulness of your app is limited by the minimal amount of content or features it includes.
Next Steps
We encourage you to review your app concept and incorporate different content and features that are in compliance with the App >Store Review Guidelines.
We understand that there are no hard and fast rules to define useful or entertaining, but Apple and Apple customers expect apps >to provide a really great user experience. Apps should provide valuable utility or entertainment, draw people in by offering >compelling capabilities or content, or enable people to do something they couldn't do before or in a way they couldn't do it >before.
きました。意訳して、「お前のアプリ、ク◯アプリ」です。
まさか自分の、このアプリがこの理由でリジェクトされるなんて、と絶望したのを覚えています。
リジェクト理由で検索してみると、「最恐のリジェクト理由」だの、「対処法が不明瞭」だの、
色々と出てきます。
とりあえず、「コンセプトが伝わってないのでは?」という記載を見つけ、
1回目のリジェクトでのコメントが不十分だったのかな?と思い、
コンセプトについて長文で書き返信、再審査要求しました。
###3回目のリジェクト
結果変わらず。Minimum Functionarityのリジェクト理由のまま、リジェクトされました。
言葉でなんとかしようとしたけどダメだ。
機能が少ない、と言われているので、機能を追加するしかない。
そう思い、機能の追加に乗り出しました。
腑に落ちないながらも一つ小さな機能を追加し終わった時、
ふと思いました。
「機能が少ないって思われているってことは、もしかしてこのアプリの機能が全部伝わっていないのでは?」
すぐに一つ一つの機能についてまとめたスライドを作りました。
こんな感じです。
計7枚スライドを作成し、機能追加したアプリと一緒に申請に出しました。
###4回目のリジェクト後承認
4回目のリジェクトはされましたが、リジェクト理由からMinimum Functionarityの文字が消えました。
すぐに修正の上、再審査要求をしたところ、無事審査を通ることができました。
##考察
Minimum Functionarityの理由は以下の2つの可能性があると考えます。
- そもそもの機能が本当に少ない
- 機能は少なくないが、レビュアーに一部の機能しか伝わっていない
今回、リジェクト1回目に色々な質問をされました。
これは、レビュアーが質問しないとこのアプリの機能がわからなかったことを意味します。
なので、今回の事例ではMinimum Functionarityの理由は2.だったと推測します。
さらにこのことから、今回Minimum Functionarityの解消法として適切だったのは、
機能の解説のスライドの送付だったと考えます。
##結論
以上から結論を述べると、Minimum Functionarityの解消法は以下です。
- Minimum Functionarityの理由を考える
- 機能が少ないなら、機能の追加を行う
- 機能が十分なら、機能の説明をレビュアーに行う
今回自分のアプリの機能数は8個でした。
参考までに。
(ただし、あくまで参考値ですのでこの解消法による不利益に対する責任は一切負いません。)
##まとめ
Minimum Functionarityの解消法について、経験談ベースで解説しました。
結論として、Minimum Functionarityの理由について考えることが重要であると述べました。
Minimum Functionarityはショックですが、ちゃんと理由を考えれば対処できるのかもしれません。
本記事が同様に悩む方々の参考になれば幸いです。
##参考にしたサイト