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情報処理安全確保支援士を辞めた

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情報処理安全確保支援士とは

情報処理安全確保支援士というのは、経済産業省・IPAが実施している情報処理技術者試験の「情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)試験(SC)」に合格し、かつ登録手続きを行った人に与えられる国家資格です。(他の試験と異なり、合格しただけでは資格取得にはなりません)

この度、以下のような理由のため、登録を消除することにしました。
(期限内に講習を受けなければ自動的に資格喪失になるとは思いますが、法律上は法律違反で処分されることになり気持ちが悪いので、きちんと届け出をして消除しました)

個人的には、試験の受験自体はスキルアップのためにも良いことだと思いますが、試験合格後にすぐに登録手続きを行わないことをお勧めします。

情報処理安全確保支援士に登録しないほうが良い理由(消除した理由)

名前がカッコワルイ

「情報処理安全確保支援士」っていう名前からは、セキュリティ関連のイメージが全く湧きません。未だに知名度が向上しない最大の理由でもあります。
もしかしてカタカナ文字を使いたくなかったのかもしれませんが、祝日の名前ですら「スポーツの日」のようにカタカナ文字が使われるこのご時世。
単純に「情報セキュリティスペシャリスト」とかのほうがよっぽど良かったんじゃないかと思います。

資格を持つメリットがない

そもそも運転免許のような「免許」制度ではないので、この資格を持たなくてもセキュリティに関する業務に何の問題もなく従事できます。
採用時の応募資格として決められているのも、警察のサイバー犯罪捜査官くらいしか聞いたことがありません。
名刺にロゴなどを印刷できる「特典」があるそうですが、そもそも知名度も世間の評価も大したものではないので、名刺に印刷しても大したアピールになりません。

維持費用が高額

資格を維持するためには毎年2万円払ってオンライン講習を受ける必要があります。
オンライン講習といっても非常にチープなもので、会社などで定期的に受けさせられる Web ブラウザで行う理解力確認テストみたいなものです。(スライド形式の資料を見た後に、選択式の問題を全問正解するまでひたすら一から回答を入力させられる、アレです)
講習システムの構築や運営にもお金もかかるのでしょうが、正直ボッタクラレた感が強烈です。
こんな低レベルのオンライン講習に毎年2万円も取られるくらいならば、毎年再受験するかベンダー系資格の取得費用に回したほうがマシだと思ってしまいます。(なお再受験による資格維持制度は現在はありません)
さらに、3年に1度は集合講習が必要であり、こちらは8万円。受講者の感想を見る限りは良い内容のようですが、他の国家資格の集合講習と比べると割高です。
3年間に必要となる講習費用は計14万円になりますので、金銭的負担が非常に大きいです。

資格を持つデメリットがある

情報処理安全確保支援士には罰則があり、罰金刑・懲役刑を受ける可能性があります。
秘密保持義務違反などを行った場合、有資格であるために刑罰に処される場合があります。
まあ、資格を取った後に悪いことをしなければ問題はないのでしょうが、悪いことをしていなくてもあらぬところから火の粉が飛んでくることもある業界でもあるので、リスクではあります。
注意が必要なのは、試験に未合格の状態や試験に合格しただけで「情報処理安全確保支援士」と名乗ると罰金刑(非親告罪)の対象になります。
合格実績を履歴書などに記載する場合、「情報処理安全確保支援士試験合格(未登録)」といった表記にしないと「前科者」になってしまいますよ。

登録の手間がとても面倒かつ費用もかかる

登録の際には合格証書のコピーと登録申請書を出すだけでなく、戸籍謄本/抄本/住民票なども必要となります。
最近は少しだけ手間が減ったようですが、役所に行って手続きして書類をかき集めて郵送、と非常にメンドクサイです。
あんまりメンドクサイので、フローチャート書いたくらいですよ。こういうのこそ、マイナンバーで管理すれば手続きも簡素化できて良いと思うんですが。
登録時の手数料なども必要で、合計でおよそ2万円強かかります。出費がイタイ。

登録制度に欠陥がある(最新の能力であることを証明できない)

現状の情報処理技術者試験には(部分合格を除く)合格の有効期限がありませんので、合格した試験・資格は(欠格事項に該当しない限り)生涯有効です。
日進月歩で技術が進化している昨今においては知識をどんどんアップデートする必要があるので、生涯有効な資格の実効性には疑問に思うところがあります。
情報処理安全確保支援士に関しては、試験に合格してから登録するまでの期限もありません。(いつでも登録できる)
一旦登録してしまうと、オンライン講習や集合講習を定期的に受講しないと資格を維持できませんが、合格した後で登録しなければ、(情報処理安全確保支援士を名乗ることはできませんが)いつでも資格を有効にできるので、定期講習を受けるコストが不要になります。
さらに、登録を自分で消除した後での再登録にも制限はありません。(新制度以降の合格者は再合格する必要もありません)
いずれは登録制度の内容の見直しもされるのでしょうが、現状制度では消除・再登録を行えば「講習逃れ」も可能と思われます。(再登録の手間があるので、そこまでしてやるかというのはあります)

参考リンク

「情報処理安全確保支援士」登録の手引き
https://www.ipa.go.jp/files/000063891.pdf

「情報処理安全確保支援士」よくある質問
https://www.ipa.go.jp/files/000068579.pdf

「情報処理安全確保支援士」登録消除届出書
https://www.ipa.go.jp/files/000058522.pdf

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