冒頭
皆さんは新しいことを学ぶとき、どんな勉強をしますか?
皆さんは理解を深めたいとき、どんな勉強をしますか?
- 読書
- コード書く
- イベントに参加する
- etc
新しいものがどんどん世に出てくる業界で、キャッチアップするだけでも精一杯。
エンジニアになるのは簡単だけど、エンジニア続けることは難しい。
学習効率を上げる方法についてずっと考えてきた結果、知識を使って知識を増やすために「関連付け記憶法」を意識して勉強をしています。
その中で私が意識している点についてまとめみました。
- 知識を使って知識を増やす
- 常識をリビルドする
「関連付け記憶法」とは
自分自身で考えながら情報を整理して、脳に取り込んでいくと、丸暗記するよりも長く記憶に残りやすく、思い出しやすいのだそう。具体的な段取りはこうです。
- 新しい知識を
- 知っていることに関連づけて
- 整理し
- 頭にインプット
~引用~
“もう二度と忘れない” とウワサの「関連づけ記憶」やってみた。お絵描きのパワー恐るべし
記憶のメカニズム1
医学博士の吉田たかよし先生いわく、思考を伴って記憶することが脳的には記憶に定着しやすい。
また記憶には下記の特徴があります。
- 記憶は出来事の全体が関連付けられて整理されている。記憶とは出来事をネットワーク化したもの
- ポジティブな感情や感覚があれば記憶により残りやすい
- 出来事の一部を思い出す行為は、出来事すべての記憶強化につながる
例として「最後の晩餐に何食べますか?」と聞かれたら、すぐ思い出せますよね?皿にのっている映像が浮かびませんか?
逆にすぐ出てこない人は品数が多くからでしょうか。
関連付け記憶法の実践例
では、どのように関連付けるのか、歴史の学習方法で説明します。
例)[1853]年[ペリー]が黒船に乗って日本に来航した
1853年やペリーは歴史問題によく登場します。東大生は1853年をこのように覚えるようです。
1853年ペリーが黒船に乗って日本に来航した
↓
なぜ1853年に来航したのか
↓
・1853年にヨーロッパでクリミア戦争が勃発した
・1840年にアヘン戦争がありイギリスが中国を開国させた
↓
アメリカがクリミア戦争中を狙って1853年にペリーを日本に派遣した
まずなぜ1853年に来航したのか
、記憶するために必要な理由(思考)を準備します。
その回答となる事象を1853年の歴史的事件や開国を迫る事象など類似検索します。
そして、1840年アヘン戦争
と1853年クリミア戦争
と1853年ペリー来航
を関連付けて全部まとめて記憶します。
エンジニアの実践方法
受験勉強においても関連付け記憶法が有効であることがわかりました。
ではエンジニアライフで関連付け記憶法を使ってどう学習すればよいのでしょうか。
下記の条件を満たす勉強方法は独自で実践することは難しいですが、唯一あります。
- 関連性のある知識がまとめて注入できる手段
- ポジティブになれる方法
それはIT系イベントや各種勉強会に参加することです。
実践方法の説明
「関連付け記憶法」運用その1
学習内容の因果関係を意識した勉強会ポートフォリオを作成します。
ジャンル | 割合 |
---|---|
python | 30% |
クラウドサービス | 30% |
ハンズオン | 10% |
LT会 | 10% |
その他 | 20% |
私はpythonistaになるために勉強しており、pythonを基本軸としています。
プログラム言語を学んだら、実行環境となるクラウドサービスを勉強します。
また、LT会に参加して自分の知識と比較したり、ハンズオンで新しい知識を得ています。
因果関係があるジャンルをあえて勉強することで知識の関連付けがより発生します。
自分の視野も拡大し観点が増加します。
そうすることで自分に入ってくる情報量が増えるため、関連付け記憶法が加速して学習効果が向上します。
知識の拡大⇒視野の拡大+観点の増加⇒関連付け記憶法の加速
「関連付け記憶法」運用その2
勉強会に参加した後は必ずふりかえりをします。ふりかえりテーマは下記の通りです。
- 印象に残ったTOP3
- 関連付いた知識から過去の資料再確認
- 学習目的(学びたかったこと)
- 学習結果(学んだ/学べなかったこと)
記憶のメカニズム2
ふりかえりをする理由は記憶に定着させるためです。
医学博士の吉田たかよし先生いわく、記憶には短期記憶と長期記憶の2種類があります。
- 短期記憶・・・一時的に保存されている記憶で、時間経過により消失する
- 長期記憶・・・長期保存されている記憶
学習した内容は短期記憶か長期記憶か、その区別はできません。
思考を伴って学習した内容は長期記憶になりやすい。
ふりかえりによって学習内容に思考や感情が付与され、短期記憶から長期記憶に変換されます。
鉄は熱いうちに打て!というようにふりかえりもなるべく早くをすることが有効です。
参考記事:《吉田たかよし先生が解説!》記憶と思考の脳科学的メカニズム
ふりかえり効果
気付いていない、関心ないことからは学べません。もったいない。
ふりかえりを実施して、観点の不足や別角度からの見方があることを気付きを得ることが重要です。
観点や視野を更新し、常識を意図的にリビルドすることで、新しいルートから情報を取得できるようになります。
また気付きには意外性や達成感があり、ポジティブな気持ちになれますので、関連付け記憶法には有効です。
気付き⇒常識バージョンアップ+観点の更新⇒関連付け記憶法の加速
どこが投資的?
勉強すること自体が自己投資です。得た知識は利益となります。
関連付け記憶法によって増えた知識に対して新しく関連付けして学習することができます。
これを投資に例えると、分配金を再投資して更なる利益が得ることになります。
つまり、複利が狙える勉強法といえるのではないでしょうか。
「関連付け記憶法」運用注意点
いいことばかり言ってますが、当然デメリットや注意点もあります。
- 全ての知識に関連性が発生する とは限りません。
- ⇒ある日偶然に関連付くことがあります。諦めずに長期保存しておく。
- 知識が少ないと効果が低い
- テーマの選定や勉強時間の計画を怠ると中途半端になる
- ⇒今までの勉強内容をふりかえってリバランシングをする
まとめ
- 「関連付け記憶法」で効率的に知識を増やす
- ふりかえりで常識をリビルドする
- 勉強すること達成感や成功体験を味わう
以上です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
<参考資料>