はじめに
OpenModelica(以下、OM)は新しいバージョンをインストールする際に既にインストールされているバージョンをアンインストールするかどうか選択を迫られる。
そのまま実行すると既存のOMをアンインストールしなければ別のバージョンをインストール出来ない。
ただし、裏技的に別バージョンをインストールする方法が紹介されていたので以下に示す。
事前準備
以下のサイトから別バージョンのインストーラをダウンロードしておく。
https://openmodelica.org/download/download-windows
一つのバージョンをインストールしておく。
バージョン違いインストール
1. 既存のOMのインストール先のフォルダ名を変更
以下は既存のOMが1.13の場合
変更前
C:\OpenModelica1.13.264bit
変更後(変更名は何でも良い)
C:\OpenModelica1.13.264bit_
2. 別バージョンのインストール
OM1.13以前の場合
インストーラの指示に沿ってインストールする。
OM1.14以降の場合
OM1.14以降の場合、デフォルトだとC:\Program Files直下にインストールされる。
「Program Files」内に含まれる空白スペースがこの後の工程で問題になる。
空白スペースが含まれないフォルダにインストールすれば問題を回避できるが、以下ではデフォルトの設定のまま空白スペースの問題を回避する方法を示す。
3. 既存のOMのインストール先のフォルダ名を元の名前に戻す
以下は既存のOMが1.13の場合
C:\OpenModelica1.13.264bit
4. 起動バッチファイルの作成
このままではパスがおかしいのでパスを設定する起動バッチファイルを作成する。
以下をテキストファイルに貼り付けて、拡張子をbatに変更し、ファイルをダブルクリックすればOMが起動する。
2020/06/09追記
setxの行のコマンドが無いとOpenModelicaShellで計算がエラーとなってしまうため追記しました。
set OPENMODELICAHOME=C:\OpenModelica1.12.0-64bit
setx OPENMODELICAHOME C:\OpenModelica1.12.0-64bit
set OPENMODELICALIBRARY=C:\OpenModelica1.12.0-64bit\lib\omlibrary
setx OPENMODELICALIBRARY C:\OpenModelica1.12.0-64bit\lib\omlibrary
%OPENMODELICAHOME%\bin\OMEdit
set OPENMODELICAHOME=C:\OpenModelica1.13.264bit
setx OPENMODELICAHOME C:\OpenModelica1.13.264bit
set OPENMODELICALIBRARY=C:\OpenModelica1.13.264bit\lib\omlibrary
setx OPENMODELICALIBRARY C:\OpenModelica1.13.264bit\lib\omlibrary
%OPENMODELICAHOME%\bin\OMEdit
「Program Files」のパスは問題が起こるので以下のように短縮名で記述する。
set OPENMODELICAHOME=C:\PROGRA~1\OpenModelica1.14.1-64bit
setx OPENMODELICAHOME C:\PROGRA~1\OpenModelica1.14.1-64bit
set OPENMODELICALIBRARY=C:\PROGRA~1\OpenModelica1.14.1-64bit\lib\omlibrary
setx OPENMODELICALIBRARY C:\PROGRA~1\OpenModelica1.14.1-64bit\lib\omlibrary
%OPENMODELICAHOME%\bin\OMEdit
set OPENMODELICAHOME=C:\PROGRA~1\OpenModelica1.15.0-dev-64bit
setx OPENMODELICAHOME C:\PROGRA~1\OpenModelica1.15.0-dev-64bit
set OPENMODELICALIBRARY=C:\PROGRA~1\OpenModelica1.15.0-dev-64bit\lib\omlibrary
setx OPENMODELICALIBRARY=C:\PROGRA~1\OpenModelica1.15.0-dev-64bit\lib\omlibrary
%OPENMODELICAHOME%\bin\OMEdit
上記のように実施すればどのバージョンのOMもインストール出来る。
参考サイト