データ分析コンペティションに参加する際、探索的データ分析（EDA）は成功のカギを握る重要なプロセスです。この記事では、テーブルデータを使ったコンペティションを想定して、EDAの具体的な手順とその結果から何を読み取るべきかを分かりやすく解説します。

1. EDAの目的とは？

EDA（探索的データ分析）は、データの性質を理解し、分析やモデル構築の方針を決めるための準備段階です。EDAを行うことで以下のことが可能になります：

2. 実際のデータ例

今回の例として、家の価格予測コンペティションを考えます。このデータには、各家の特徴（部屋数、広さ、築年数など）と価格（目的変数）が含まれています。

ID	部屋数	広さ（㎡）	築年数	地域	価格（目的変数）
1	3	80	15	都心	5000
2	4	100	10	郊外	3000
3	2	60	30	地方	1500

まずはデータの基本構造を把握します。

目的変数（価格）がどのような分布をしているかを確認します。

価格が右に偏っている（高い価格帯が多い）場合は、対数変換（log変換）を適用して正規分布に近づけることが検討されます。

各特徴量の分布を確認して、どのような情報を含んでいるかを調べます。

特徴量同士や目的変数との相関関係を調べます。

文字データ（例: 地域）を分析し、価格にどれほど影響を与えるか確認します。

地域ごとの平均価格が以下のような結果だった場合：

この結果から、地域は価格に大きな影響を与える重要な特徴量だと判断できます。

EDAで得られた情報を元に、以下のような問題点と対処法を整理します。

EDAの結果を基に、以下のような洞察が得られます：

EDAはデータ分析プロジェクトの基礎を築く重要なプロセスです。この例では、家の価格を予測するために以下を実施しました：

次のステップでは、EDAの結果を元に特徴量の加工やモデル構築に進みます。分析の精度を高めるために、丁寧にEDAを進めることが成功のカギです！