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個人開発者に伝えたい「恥ずかしがらず告知しよう!」実例データから重要性を解説

Last updated at Posted at 2022-03-21

個人開発をされている開発者の方はサービスを作るのが好きな人は数多くいます。

一方、開発サービスの宣伝・告知に消極的・苦手な人が多いです。

しかし、個人開発したサービスをグロースさせるため、告知は必要不可欠です。

【開発サービスの告知をどんどんしたほうがよい理由】 を実体験から解説します。

個人開発サービスのリリース記事は毎日投稿

Qiitaそして競合サービスとも言えるZennには毎日のように個人開発のサービスのリリース記事が公開されています。

「個人開発」というタグがついた記事がどれぐらいあるか調べてみたところ、2022年3月21日時点で2万5,000記事オーバー。

多くのエンジニアが自分で個人開発したアプリやサービスを使ってもらうべき、Qiita(Zenn)にリリース記事を投稿して告知しています。

いきなりバズって大ヒットは万馬券並みの確率

「自分が開発したサービス紹介のQiita記事がバズったらどうしよう?」

「利用者が多くてAPIやクラウド利用料が高額請求されるかも…(汗)」

個人開発のリリース記事をQiitaに投稿した時、おそらく多くのユーザーがこうした期待を胸に秘めています(私もドキドキします)。

しかし、現実は非常にシビアです。

QiitaメルマガのLGTM多いランキングに乗ることはめったにありません。

公開直後にLGTMを獲得することでQiitaのトレンドページには乗るものの、数日で消えてしまいます。

エンジニア界隈での有名人やインフルエンサーでなければ、いきなりバズって大ヒットは万馬券並みの確率です。

サービスが鳴かず飛ばずという状態で、利用者は自分だけということになりがちです。

その結果、1年以上前の個人開発リリースのQiita記事を読んでサイト先に行くと、コンテンツがほぼ更新されていない、むしろアクセスできない。

特にCGM型サービスの場合、訪問者が見ても寂れ具合が一目瞭然になり、寂しい気持ちになります。

多くのサービスは告知が不足しているという仮説

私がQiitaやZennで見た個人開発のリリース記事を漁ってた時、優れたプロダクトだと感じたものも多くありました。

しかし、そうした優れていると感じたサービスも寂れている状態になっているものがほとんどです。

なぜ、個人開発のサービスで利用者が増えないか?

その1つに 「告知が不足している」 という仮説が挙げられます。

多くの個人開発者のQiitaやZennをチェックしていると、だいたいリリース記事が1本しか出していないことが多いです。

けれど、1回のリリース記事の投稿でどれだけのユーザーにアプローチできるのでしょうか?

もし、エンジニア向けでないサービスの場合、Qiitaではアプローチできないユーザー層です。

エンジニア以外を対象としたサービスでそれに適した媒体(ブログやSNS含む)で適切に告知できているでしょうか?

以前Qiitaに出した個人開発に関する記事でも、告知は重要な指針の1つとして紹介しました。

記事を読んだ人からも、以下のような感想をいただきました。

告知は本当に大事

大事なのは発信力だなと思わされることが多い

システムは使ってもらってなんぼ

個人開発において、開発部分がフォーカスされることが多いですが、同じぐらい告知も重要だと言えます。

広告やマーケティングの世界で「千三つ」ということばがあります。

宣伝や広告を見た1000人のうち、実際に反応があるのは3人しかいないという意味です。

これはパーセンテージにするとわずか0.3%しかなく、仮にユーザーを100人集めるには3万3千人にアプローチする必要があるわけです。

もちろん、0.3%よりも良い反応であることも多いですが、QiitaやZennの1回のリリース記事では、バズらない限り満たすことはできません。

瞬間Deep和訳というLINEサービスを個人開発

かくいう私も個人開発に取り組んでおり、2022年2月1日に「瞬間Deep和訳」というサービスをリリースしました。

「瞬間Deep和訳」はLINE Messaging APIを使ったLINEアカウントで、トーク画面に投稿した英文画像をOCR読み取りして和訳した結果を返信してくれます。

qiita011.jpg

※下記のQRコードまたはリンクからLINEアプリで友達追加できます。

https://line.me/R/ti/p/%40546jpbvi

リリース1ヶ月で100人友だち突破

LINEアカウント「瞬間Deep和訳」は2022年2月1日にリリースしましたが、2月28日に友だち100人を突破することができました。

もちろん、友だち100人は多いかと言えば、それほどではありませんが、1ヶ月で100人という数字は「0→1」程度の成長はできていると感じています。

この100人という友だちは残念ながら、リリース直後からバズったからではありません。

告知に告知を重ねたことで、多くの方に友だちに追加してもらえました。

もちろん、プロダクトとして優れている面はあると信じていますが、それよりも1ヶ月で友だち100人追加されたのは告知のおかげです。

瞬間Deep和訳の告知によるグロース効果

実際に「瞬間Deep和訳」の友だち数が、告知によってどれだけグロースしたかグラフで説明します。
無題のプレゼンテーション (1).jpg
このグラフは、横軸は日付(2/1~2/28)、縦軸が瞬間Deep和訳のアカウントの友だち数です。

リリース直後は伸び悩み、2/6から一気に友だち数がグロースし、停滞と増加を繰り返しながら2/28に100人を突破しています。

このグラフに、瞬間Deep和訳を紹介しているQiita記事(Zenn含む)を重ね合わせてみました。
無題のプレゼンテーション.jpg

Qiita記事で瞬間Deep和訳を告知したタイミングと友だちが増えたタイミングが見事一致しています。

唯一3回目の増加が、他のユーザーによる口コミの効果です。

記事投稿と友だち増加のタイミングから、告知を重ねたことが友だち100人突破の最も大きな要素だと断言できます。

個人開発は作るところも大事ですが、告知も同じぐらい大事であることを示唆してくれてるグラフです。

ライトニングトーク(LT)での告知も効果的

先程紹介したグラフは主にQiita記事での告知効果でした。

Qiitaなどの記事以外にも告知手段は色々と存在しています。

そのうちの1つがライトニングトーク(LT)などでの発表です。

まだまだ新型コロナの感染者数が多く出ている中、オンラインでのLT発表会は多く開催されています。

そうしたLT発表会を調べて、個人開発したサービスを紹介できるLT会に登壇者として申し込み、個人開発した「瞬間Deep和訳」を紹介しました。

その結果、LTによる告知で1日で37人も友だち追加してくれました。
image.png
1日での伸び率を考えると、過去最高の増加率でした。

Qiita記事で告知するだけでなく、あらゆるチャネルを利用して告知することの重要性を感じました。

エンジニアは告知を重ねることを恥ずかしいと思いがち

エンジニアの多くは告知が苦手な人も多いです。

「何回も告知するのは恥ずかしい」
「告知しまくったら他の人に邪魔かも」

と不安になって、告知をためらってしまい、利用者の口コミに頼ろうとする傾向にあります。

けれども、前述した通り、利用者が口コミしてくれることは期待できません。
(利用者が少ない立ち上げ時は特に)。

それゆえ何回も告知を重ねなければ、アプローチできるユーザー数が増えません。

告知にはユーザーが爆増するような裏技のような手法は、残念ながらお金をかけない限り不可能です。

その代わり、エンジニアが嫌うような泥臭い努力が必要となります。

しかし、実際には毎日何度も告知し続ける等しない限り、告知に対しクレームが来ることはほとんどありません。
(サービス自体の不備や不具合のクレームはあるかもしれませんが、それは有益な情報提供です。)

自分が自信をもって作った個人開発サービスならば、堂々と告知して問題ありません。

「告知=恥ずかしい」というメンタルブロックはぶち壊すべきです。

苦労して開発したサービスをクローズしないために

一番つらいのは 「せっかく作ったサービスが誰からも使われないこと」 です。

多くの個人開発はサーバーやドメイン、インフラに費用がかかっています。

さらに、個人開発するためには多くのプライベートな時間を費やしています。

ただ、利用者がいなければ、毎月かかる費用に耐えられずにクローズという選択肢にならざるを得ません。

しかし、使われていないけれど、便利で役に立つ個人開発サービスもあります。

そうした優れたサービスは告知することで、ユーザーに認知されれば、ヒットサービスになる可能性を秘めています。

それなのに、個人開発サービスを告知するのをためらった結果、利用者が増えずにクローズするのは本当にもったいないです。

終わりに

今回、個人開発者に向けて、開発したサービスを告知することの重要性を紹介しました。

個人開発されたサービスは多くありますが、積極的に告知しているものはあまりありません。

しかし、個人開発サービスをユーザーに認知してもらい、使ってもらうために告知は必要不可欠です。

私が開発したLINEアカウント「瞬間Deep和訳」でも、告知することが利用者増加繋がっていることが、グラフからも明らかでした。

エンジニアの多くは告知に対しためらいがありますが、せっかく作った個人開発サービスが使われずにクローズしてしまうのはもったいないです。

「告知しなければ、利用者は増えない」 という大前提を持って、個人開発したサービスは積極的に告知しましょう!

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