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VUCA時代を生き残るためのエンジニア生存戦略

Last updated at Posted at 2022-12-23

技術革新や新型コロナウィルスの流行によって、日本はVUCA時代に突入しています。

大手企業に入っても終身雇用ではなく、倒産することも起こり得る時代です。

IT技術者不足からエンジニア需要は高いものの、さらなるテクノロジーの進化と日本の人口減少でエンジニアも安泰ではありません。

そんな予測不可能な時代を生き残るための、エンジニアの生存戦略を考えてみました。

※本記事は、将来に不安を感じていたり、今後のキャリアを迷っているエンジニアの方を対象にしています。エンジニアとしてのキャリアパス・スキルアップの参考にしてもらえるとうれしいです。

VUCA(ブーカ)とは

VUCAとは、Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字を並べたアクロニムです。
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テクノロジーの急速な進歩と新型コロナウィルスの流行のような形で、将来の予測が困難な状況を示す造語として2010年代後半からよく使われるようになりました。

かつては大企業に入れば終身雇用で一生安泰と思われていましたが、大企業の倒産・業績悪化もよく起きるようになっています。
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かといってスタートアップ企業であっても、大きな社会変化の影響で淘汰される可能性も高まっています。

このように変化が激しく、将来が見通せないVUCAな時代に突入しました。

日本でのITエンジニア需要は高騰

そんな先行き不透明な中、日本におけるエンジニア需要は高騰しています。
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国の機関が発表している調査結果でもITエンジニアの不足が叫ばれています。

その結果、エンジニアについては就職や転職がしやすい労働環境です。

エンジニア需要が高まった結果、「給料を上げる方法は転職を繰り返すこと」 といったバグのような事象が起きています。

エンジニアのニーズは高いまま?技術革新で淘汰される可能性も

ではこのままエンジニアのニーズが高い状態は未来永劫続くのでしょうか?

IT分野の技術は日進月歩で大きく進化してきています。

かつてはホームページを作成するにはHTMLの知識が必要不可欠でした。
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そのため、HTMLを書くスキルがあれば、ホームページ制作依頼が舞い込んできました。

けれども、今ではブログやワードプレスなどのCMSが普及し、HTMLの知識がない人でもホームページを作れるようになっています。

さらにアプリ開発にはHTML以外のプログラミングの専門的な知識が必要でした。

しかし、今ではローコードツール、ノーコードツールの普及で、ちょっとしたアプリは誰でも作れる環境が整ってきています。

もちろん、トラフィックが多い高負荷なシステムではDBやシステム構成の設計が大切ですが、それもAWSなどのクラウドサービスの発展によって、ネットワーク構成やインフラ構築などは必要が少なくなりつつあります。
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このように技術は急速に進化しており、10年前とはアーキテクチャ構成が異なる状態です。

VUCAでいうところの「Volatility(変動性)」が高い環境では、10年後に「やりたいことを応答形式で入力するだけで、それに適したシステムをAIが検討し、セミオートでアプリ・システムを作成してくれるサービス」が開発されている可能性は否定できません。

このように、VUCAな時代では今ニーズが高いITエンジニアがずっとニーズがあるかどうかは分かりません。

VUCAを生き残るエンジニアになるには!?

ではVUCAな時代であっても生き残ることができるエンジニアというのはどういったエンジニアなのでしょうか。

実際には生き残れるエンジニアの正解は1つではなく、色々な形があると考えています。

そうした解の1つとして私の中で考えに至ったのは 「お金を稼ぐ」を考えられるエンジニア です。

技術とお金を結びつけられるエンジニアが強い

「お金を稼ぐ」を考えられるエンジニアとは、マネタイズも考慮したシステム開発ができる人材です。

端的にいうと、「それ儲かりそう!」というサービスが作れることです。
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  • お金を払っても使いたいサービスを開発できる
  • ガチャなどでもう1回回したくなる仕組みを作れる
  • 多くの人が習慣的に使うアプリを考案できる

このようにユーザーを集められる、さらにユーザーにお金を払ってもらえ、さらにアップセル・クロスセルを狙うシステムを作れる能力です。

多くのエンジニアは技術力を持ち、組織に貢献しています。

さらに工数管理や高い設計力で費用対効果の高いシステム作りが得意な人も多いです。

もちろん、エンジニアとして給料としてお金を稼いでいる人はいっぱいいます。

しかし、お金を稼ぐ=マネタイズの点においてはエンジニアは苦手意識を感じています。

エンジニアへのアンケートでやりたくない仕事に営業職と回答している点でも明らかです。
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ただ、営業のようなお金を稼ぐ視点を持っているエンジニアは強いと感じています。

フリーランスも増えましたが、エンジニアの大多数は株式会社などの営利団体に所属しています。

営利団体が掲げる目的は文字通り 「利益を上げること」 です。

稼ぐことだけがすべてではありませんが、稼ぐことで社会貢献やCSRなどに取り組むことができます。

マネタイズ面まで考えられたシステムを作ることができるエンジニアはとても重宝されます。

さらにはそれが個人開発レベルでできるシステムであれば、会社に頼らずにお金を稼ぐことも可能です。

技術スキルを伸ばす生存戦略のリスク

今はエンジニア需要が高いため、開発できるスキルがお金に繋がります。

しかし、VUCA時代には開発するスキルがコモディティ化(誰でもできること)になるかもしれません。

技術スキルを伸ばす方向の生存戦略もありますが、技術を極めることは100m走で1番を目指すようなものです。
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同じシステムを作るのに3ヶ月かかる人もいる中、たった数日で作ってしまえる天才エンジニアが存在しています。

もちろん頑張ったらその分エンジニアとして成長しますが、天才はその間もさらに成長するため追いつくことができません。

年齢とともに記憶力や思考力は落ち込む中、最新の技術をキャッチアップして習得するのは一苦労ですし、吸収力の高い若者と競うのは大変です。

その点に比べると、お金を稼げる人は日本だけでもたくさんいて、かつエンジニアはお金稼ぎが苦手な人が多いので、チャンスがあります。

結局、人間が生きていくためには一定のお金は必要となってくるため、ゴールとなるお金を稼げる能力がVUCA時代にも強いです。

お金を稼ぐ能力さえあれば、どこでもやっていける

たとえば、別の職種であるセールス職での分かりやすい好例が、ジャパネットたかたの高田明(元)社長 です。

あのハスキーで独特な喋り口のジャパネットたかたのテレビショッピングを見たことある方も多いと思います。

高田明さんは見事な話術であらゆるものを大量に売りまくります。

もちろん紹介する商品は売る価値があると判断したものですが、おそらく普通には売れないものでも、高田明さんなら売れるはずです。
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その能力があれば、いろんな会社から引く手あまたですし、個人として稼ぐ選択肢も取れます。

このように、商品を売ってお金を得られる能力がある人は、時代が変化しても生き残ることができます。

それと同じようにエンジニアもサービス開発の中でお金を稼ぐこと、マネタイズまで考えられたサービスを作られれば、需要がなくなることはありません。

終わりに

今回、VUCA時代のエンジニア生存戦略として、マネタイズが考えられるエンジニアが1つの解と紹介しました。

Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)のあるVUCAな時代では未来を見通すのが難しくなっています。

そうした中、将来のためにエンジニアは技術力を高める方向に進む人が多いですが、なかなか過酷な競争です。

もちろん技術力を高めることで、自分のキャリアを高めることができるものの、エンジニアの市場ニーズの影響も受けます。

そうしたVUCAな時代でもエンジニアとして生き残るには、お金を稼げるサービスを開発できる能力が重要です。

エンジニアは営業などを苦手とするため、マネタイズを考えられるスキルは付加価値になります。

うまく行けば、会社に依存せずに収入を得ることができるため、マネタイズのスキルも伸ばすキャリアも選択肢に含めてみてください。

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