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おれのKPT 〜個人とチームのKPTを分離して考える

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はじめに

  • 本記事で記載している方法はあくまで私は普段こんな感じでやっていますという共有であり、こうすべきと主張するものではありません
  • Notionを使ったふりかえり方法を紹介していますが、Notionの使い方は本目的から逸れるため割愛します

どこでやっているか

Notionでやっています。

↓のようなイメージです。

image.png

参考のためこちらにテンプレートを置いていますので、よろしければご自由にDuplicateしてください。

どんな風にやっているか

概要

全体の流れの前に、ざっくり特徴的な箇所を先に記載しておきます。

チームKPTだけでなく個人KPTもやる

  • チームのKPTだけふりかえるとなかなか出てこなかったりするんですが、個人とチームを切り分けて考えることで出やすくなるなという体験からこのやり方を選択しています
    • チームKPTより個人KPTのほうがハードル低いと思っているので、個人KPTが出てくるようにならないとチームKPTはなかなか難しいのかなと思います
  • また、先に個人のKPTを行うことで多少のアイスブレイク効果もある気がしています

個人KPTは非同期メイン、チームKPTは同期的に

  • 個人KPTは上記の通りチームKPTの前座的な意味合いであるため、非同期かつそこまで時間を掛けていません
    • 事前に各自の個人KPTをまとめておき、当日は軽く発表->何かあればフィードバックするくらいのライトな流れにしています
      • 個人KPTを同期的にしっかりふりかえって相互フィードバックもしっかりやろうとするとアイスブレイクにならずかえってKPTの重たさが増してしまうので ライトにやる のが味噌だと思っています

過去スプリントのKPTはストックする

  • 以前Keepにしたものが最近Problemに上がってきた とあるProblemは数スプリントの間ずっとProblemのまま みたいなことはそれなりにあるなと思っているので、過去スプリントのKPTは基本的にストックしておき、不要になったらDoneレーンに移すようにしています
  • Problemが多くて何をTryすれば良いか悩む みたいなのはあるあるかなと思うんですが、過去分をストックしておくと まぁあとで議論できるし今回無理に話さなくてもいいや という気持ちになり、良い意味でその都度必要な議論にフォーカスできる気がしています

事前準備

概要の通り少しだけ事前準備をしています。
時間的な目安は15-20分程度を想定しています。

各自個人KPTを記載

各自ふりかえり会までに個人のKPTを更新します。
↓のようなイメージです。

image.png

概要にも記載しましたが、個人KPTは前座的な意味合いです。
そのため、あまり重たく考えすぎず出てこなければ適当なものにしておき、以降のスプリントで精度が上がってきたと思ったらそれをKeepにする、くらいの気持ちでやっています。

当日の流れ

続いて当日の流れです。
時間的な目安は1.5-2時間程度を想定しています。

1. 個人KPTの共有、相互フィードバック

概要の通りライトに共有と相互フィードバックの時間を取ります。
ちなみに、フィードバックはKeepに対する賞賛やProblemに対する共感(私もそういうところあるので気をつけます的な)が比較的多いです。

2. 前回までのチームKPTふりかえり

概要の通りKPTはストックしているため、新たにKPTを議論する前に前スプリントまでで残っているカードに対してふりかえりを行います。

KPTはK->P->Tの順にふりかえっていき、議論した内容はカードにコメントして残していきます。
(前回のスプリントでカードは出したものの、このカードってどんな文脈で書いたんだっけとなるケースが度々あるため、議論した結果をコメントに残すのは重要だと思います)

2-1. 既存Keepふりかえり

上記の通りまずはKeepをふりかえります。
既存のKeepに対して

  • 引き続きKeepできていればDoneへ移動
  • Keepし続けている気もするが、もう少しチームで意識しておきたい場合はKeepから移動せず次回スプリントで再度ふりかえる
  • KeepできておらずむしろProblemになってしまった場合はProblemへ移動
    • 「○○できた→できなくなった」など適宜カードの名称を更新します
  • 継続してできているとは言い難いが、チームで意識する必要もないと判断した場合はDoneへ移動

など更新を行っていきます。

2-2. 既存Problemふりかえり

次にProblemをふりかえります。
こちらもKeep同様です。

  • 解消できてればKeepへ移動
    • 「○○できていない→できるようになった」など適宜カードの名称を更新します
  • 解消できていると言い難い場合はProblemから移動せず次回スプリントで再度ふりかえる
  • 解消できていると言い難いが、チームで意識する必要もないと判断した場合はDoneへ移動
    • 以前はPendingレーンをつくって残していたりもしましたが、Pendingのカードをふりかえることはほぼないので不要かどうか迷うくらいのものはDoneに移動しています

など更新を行っていきます。

2-3. 既存Tryふりかえり

KPのふりかえりが終わったらTryの番です。
既存のTryはそこまで難しいことはなく

  • 達成できていればDoneへ移動
  • 達成できている気もするが、もう少し継続したい場合はTryから移動せず継続してTryする
    • ただし、Tryが増えすぎるといずれもTryせずに終わってしまうことが多々あるので、基本的には1,2つくらいに留めるようにしています
  • 達成できているとは言い難いが、チームで意識する必要もないと判断した場合はDoneへ移動

など更新を行っていきます。

3. 新規チームKPT議論

前回までのKPTを更新したら今スプリントであらたに出たKPTをふりかえります。
前回までのスプリント同様、KPTはK->P->Tの順にふりかえっていき、議論した内容はカードにコメントして残していきます。

3-1. 新規Keepふりかえり

できるだけ小さなことでも「いいね」と思ったことは挙げていきます。
また、「KeepではなくGood」の意味合いのものもKeepにあげて残していきます。
Keep=チームとして継続できているものという文脈でふりかえろうとするとなかなか毎スプリントで新たなものが出てこないので、Goodも含めるのは特にチーム立ち上げ当初ではやったほうが良さそうな気がしています。

3-2. 新規Problemふりかえり

チームのProblemは特に初期のころはなかなか出てきづらい(言うことがないケースもあれば思っても言いづらいケースもある)のでファシリ方に気をつける必要がありますが、概要に記載した通り個人KPTと切り分けると出やすくなってくると思います。

例えば

  • チーム全体的にできていないと思うが、チームProblemとして挙げてしまうにはちょっと違う気もするから個人Problemに挙げる

みたいな良い意味での逃げができるので、言いづらいProblemが言えないまま終わるみたいなケースは多少減るのではないかなと思います。

ちなみに、ファシリ方で意識すべきポイントは体系化できていませんが、あえてひとつ挙げるとするならば

  • 自分以外のメンバーを見渡して困っていそうだなということがあればProblemとして挙げてみる

です。
チームProblemはチーム全体で抱えているものと捉えがちですが、誰かが業務で困っているに、それが個人PにもチームPにも出てこないのはProblemと言えるかなと思っているのと、チーム全体での困りごとよりも自分以外の誰かの困りごとのほうが出てきやすいと思うので、こちらも特にチーム立ち上げ当初は意識したほうが良さそうな気がしています。

3-3. 新規Tryふりかえり

KPが終わったらTryの番です。
こちらもProblem以上に設定が難しいと思いますが、

  • 基本的にはProblemをカイゼンするためのものを設定する
    • Problemをカイゼンするための一助となるものから探すのを基本としています
    • 単一のTryではProblemが解消しないことはよくあるので、解消するわけではないが多少なりともカイゼンできそうというものを遠慮なく設定しています
  • できる限り具体的な行動レベルに落とし込めるものをTryとする
    • 具体的な行動レベルに落とし込めるものでないとTryできないまま終わることが多いと思います
    • あえて○○を意識するというレベルにとどめたTryにすることもあります
      • 例えば具体的な行動レベルに落とし込みづらいものを無理して間違った方向に落とし込むくらいなら一度意識ベースにとどめてみて次回スプリントでどうだったかふりかえったほうがマシかなと思っています
  • 前回までのスプリントでTryが残っていたら無理に新しいTryを出さない
    • スプリントごとに出したTryが毎回達成できるようなことのほうが稀なので、達成できていないが達成したいTryがある場合は無理に新しいTryを設定しなくて良いと思っています

このあたりを意識して行っています。

事後作業

朝会のたびにチームTryをチーム全員で確認する

これをやるのとやらないのとではTryの達成率が大きく変わるのでぜひやっておきたいところです。
ファシる人が読み上げるでも良いと思いますし、日報文化のあるチームでは各自の日報ページの頭に常にチームTryを貼り付けておくなんてのも良いと思います。
具体的なカタチはさておき、何かしらの方法で毎日チームTryを確認することで達成率がぐっと上がると思います。

また、これを繰り返していると自然と具体的な行動レベルのTryになってくるとも思っています。

さいごに

あまり体系的にまとめる機会がなかったKPTですが、最近の盛り上がりに乗っかって考えてみたら自分の中でも整理できることがたくさんありました。

今回ご紹介した方法はNotion以外のツールでも可能かなと思いますが、ツールに迷うことがあれば一度Notionで試してみることをおすすめします。

  • 冒頭にテンプレがあるのでDuplicateすればすぐにはじめられます
  • ビューの切り替えだけでチーム⇔個人の切り替えができ、フィルターの切り替えだけで初期項目の自動挿入(例えばラベルや担当者など)ができるのはめちゃくちゃ優秀だなと思います
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