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de:code 2019(Day 2):参加報告レポート

Last updated at Posted at 2019-05-31

この記事の続きです。

トヨタ自動車の Mixed Reality の取り組み(9:30 - 10:20)

基調講演でも触れられていましたが、車のメンテンナンス作業におけるMR導入の試行についてのセッションになります。一部、販売におけるMR活用にも触れていました。

1996の生技領域におけるV-comm導入から設計工程におけるCAD活用など、MR以前から3Dデータの活用はされており、その流れに続いてHoloLensのMRを位置づけているという話でした。

HoloLensを使った取り組みは、スピーカーが繰り返し強調していたように「試行中」のものではあるのですが、現場での検証においてポジティブな評価を受けており、かなり可能性を感じている様子でした。

印象的だったのは、ワイヤーハーネスの可視化です。車の中には、配線が張り巡らされていますが、Hololensで車の内部にある配線を可視化して作業している様子をデモしていました。人体の中の血管が見える、といった状態が近いかと思います。

まるでSFの世界のように透視して内部構造を把握するUIは、車のメンテナンス等の部品点数も多く、精度の高い作業が求められる世界では有用だろうと思います。

その他、車の整備作業をリモートで指導する仕組みや、作業漏れを防ぐために各パーツごとにチェックポイントをMRで可視化して行う仕組みなど、車のメンテンナンス作業での生産性向上や質の向上に寄与しそうな取り組みを紹介していました。

販売におけるMR活用は、購入者が希望する車の仕様を3Dデータで反映して確認できるようなものです。HoloLensを使ってあたかも試乗しているかのように見せる様子などを紹介していました。

そのコーチングを ”見える化” するソリューション「Coaching AI」 〜 オムロン株式会社における現場の現場による現場の課題を解決するための AI 利用(10:50 - 11:40)

オムロンのCoaching AIに関するセッションです。概要は、リンク先の記事が詳しいのでそちらにてご確認ください。

印象的だったのは、技術的なポイントよりも「センサーで取得したデータをどういった粒度やポイントで可視化するか」といったチューンング作業です。仕組みとしては、「発話量トレンド」「表情値のトレンド」の2つを可視化することで成り立つ仕組みになっています。

この2つをセンシングしても「何秒単位で可視化するのか」「表情値を取るにしても喜怒哀楽のどこにスポット当てて可視化するか」によって意味ある可視化になるか、そうではないかが分かれるといったような話をされていました。

ここらへんデバイスつないでAzureのサービスを使って仕組みを作ること自体にそれほど価値はなく、アイデアが重要なんだなと思わされるセッションでした。

170万の事業者を支える弥生のクラウドサービスの開発と運用(12:10 - 13:00)

弥生のサービス郡の説明と3人のスピーカーによる「水平分散型DB等のアーキテクチャ紹介」「AIを活用したYayoi Smart Connectの紹介」「AzureでのWAF導入時の課題解決事例の紹介」がされました。

「水平分散型DB」や「モノリシックなサービスを分割する」といった部分は、SaaS開発界隈だとよく聞く話だと思うので目新しさはあまりなかったです。その他もあまり印象的なものはありませんでした。

14 万人の働き方データを 30 分で可視化せよ! ~Microsoft Graph とサーバーレス テクノロジーによる 3 日間での高速開発~(13:30 - 14:20)

Microsoft Graph + Serverlessの仕組みで大量の従業員データを最終的にPowerBI使って、早く楽に可視化したよ、という話でした。Microsoft Graphについては、Microsoftの@kenakamuさんの記事がよく整備されており、利用の際には非常に助けになると思います。

Microsoft Graphは、Office365を利用している企業をターゲットにしたサービスでRestAPIを使って、各ユーザーデータに容易にアクセスできる仕組みです。業務で検証したことがありますが、よく整備されている印象でした。

印象的だったのは、Azure Functions + キューに溜めて並列処理の組み合わせで大量データを高速でさばくようにしたところです。AWSでも同じようなことは出来るし、実際にしているところも見てはいるのですが、改めてオンプレでシングルスレッドで処理させるような世界は、ちょっと時代遅れになっているんだなと実感しました。

よっぽど簡単な処理でもない限り、処理を設計する時点で「直列で処理させるか」「並列で処理させるか」といったことはクラウドベースで選択肢に入れないと圧倒的なパフォーマンスの違いにつながると気づきをもらった感じです。

Azure IoT in Real World! - 活用事例とその裏側をとくと解説。(15:00 - 15:50)

大きくコニカミノルタのケアサポートソリューション、ソフトバンクテクノロジーの事例が以下2つほど紹介されていました。

建物・設備の監視システムをクラウドに構築
ドローンによるソーラーモジュール検査

印象的だったのは、どんどんデジタル化する介護の世界とソフトバンクテクノロジーのエンジニア戦略です。

前者は、映像解析や画像認識等の技術を使ってより、効率的に介護職員が効率的にケアできるようにするという話です。多少ドライな仕組みに感情的な抵抗感を感じたのですが、超高齢化社会において介護職員の不足も懸念される中、どうにかしなければいけない、といったコニカミノルタの意気込みを感じた部分でもありました。

各センシングデバイスを活用することで介護対象者の状況を可視化し、行動分析を通して適切にケアする。介護を科学するといった姿勢が印象的でした。

後者は、PaaSをベースに組み立てることで運用コストを低くして基本機能はあまり手をかけない。拡張機能に自社エンジニアのリソースを振り分けて価値を生み出す。そういったエンジニア戦略です。

もしかしたら当たり前の話なのかもしれませんが、部長レベルの人がそういった技術的な割り切りについて明確に語っていた点は印象的でした。どうやって自社のエンジニアの価値を最大化させるか。そのためには、何をすべきか。とても考えられた上での発言に感じました。

IoT ビジネス共創ラボ発! Conversational AI がサービスと顧客体験を繋ぐ時代に必要な技術とは(16:10 - 17:00)

割とCognigyという製品、テクノスデータサイエンス・エンジニアリングの会社説明に近いセッションだったように思います。

  • チャットで対話的に情報を収集、その情報を利用し、簡易的に保険料診断を実施
  • 接客の自動化及びAIによるレコメンド
  • チャットや音声通話によって注文の自動化。過去の注文履歴からレコメンド。
  • チャットやメールの問い合わせやり取りから人手で知識を抽出→チャットボットの訓練を目指す

といったアイデアについてどういった仕組みで実現できそうか、といった説明をされていました。

エンジニアの人生設計 ~どのようにキャリアを描いていけばよいのか~(17:30 - 18:20)

本人もお話されていましたが、技術的要素は0のセッションです。
とはいえ、自分が参加したセッションの中でもっとも人を集めており、注目度の高いセッションでした。

澤円さんは、いろいろ記事も書かれており、その内容と重複する部分もあるようなのでここでは割愛します。
印象的だったのは、「自分の輝けるポジションを自分で見つける」といった考え方でした。

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