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TDAbletonを使ったTouchDesignerとAbleton Liveの連携方法

Last updated at Posted at 2018-10-08

結構ハマったので忘備録的に書いておきます。

用意するもの

  • Ableton Live 10 (無料体験版でも良いです)
  • TouchDesigner 099 2018.26450

初期設定

1. Ableton用ファイル一式の取得

Ableton LiveにTouchDesignerと連携するためのスクリプトとツールを設定します。
TouchDesignerのPaletteにあるTDAbletonを右クリックして『Browse Folder』を選択していけるフォルダの2階層上にあるTDAbletonフォルダにAbleton Liveに入れ込む『TouchDesginer』というフォルダ名のファイル一式があります。
普通にインストールしてればディレクトリは下記の感じだと思います。

  • Windows >> C:\Program Files\Derivative\TouchDesigner099\Samples\TDAbleton
  • MacOS >> /Applications/TouchDesigner099.app/Contents/Resources/tfs/Samples/TDAbleton (マウス操作だと『パッケージの内容を表示』で中に入る必要があります)

2. ファイルのコピーと読み込み

次にAbleton LiveにこのTouchDesignerフォルダ以下一式を読み込ませます。
TouchDesignerフォルダをコピーし、ペーストします。
通常であれば下記のディレクトリです。

  • Windows >> C:\ProgramData\Ableton\Live 10 Suite\Resources\MIDI Remote Scripts
  • MacOS >> /Applications/Ableton Live 10 Suite.app/Contents/App-Resources/MIDI Remote Scripts (マウス操作だと『パッケージの内容を表示』で中に入る必要があります)

3. TouchDesigner連携用Audio Effectファイルの読み込み

Ableton LiveのGUIからTouchDesigner連携用のAudio Effectファイル一式を利用可能にするため、さきほどのTouchDesignerフォルダをコレクション(Ableton Liveのサウンドとかインストゥルメントとか並んでるところ)に追加します。

  • 1. 『フォルダを追加』ボタンを押す
  • 2. ブラウザが開くので、先ほどAbleton Live用にコピーしたTouchDesignerフォルダを指定(macだと指定が難しいかもしれません。私は直接ディレクトリのアドレスを指定しました。)

スクリーンショット 2018-10-08 10.25.13.png

4. Midiの設定

最後にMIDIの設定を行います。
Ableton Liveの環境設定を開いてControl SurfaceにTouchDesignerを追加します。
スクリーンショット 2018-10-08 10.46.01.png

Abletonの使い方

上記の設定が済んでいればあとは普通にAbletonのプロジェクトを利用可能です。
基本的にはそれぞれのトラックにオーディオエフェクトとしてTDAほげほげを追加すると通信可能になります。
森岡が触ったやつを適当に書いておきます。

  • TDA_Master >> Masterにとりつける。ポート番号の設定とTouchDesignerとの接続ステータスが確認できる。Song IDが設定できる。
  • TDA_Level >> Levelを送ることができる。好きなところに取り付けられる。
  • TDA_MIDI >> MIDIトラックに取り付ける。MIDI信号を送ることができる。
  • TDA_Audio_Analyzer >> Ableton側でHigh、Mid、Lowを区切ってLevelを送れる。
  • TDA_Audio_Effect_Rack >> 通常のRackの代わりに利用することでMacroを送れるようになる。
  • TDA_Instrument_Rack >> 通常のRackの代わりに利用することでMacroを送れるようになる。
  • TDA_MIDI_Effect_Rack >> 通常のRackの代わりに利用することでMacroを送れるようになる。

TouchDesignerの使い方

TouchDesigner起動後、PalleteからTDAbletonを選択し、中のtdAbletonPackageをプロジェクトにドラッグ&ドロップします。
同一PCでの動作の場合、これだけでコネクションして値が取得できます。
tdAbletonPackageの中にはたくさんのCOMPが入ってるのですが、森岡が触って理解できたやつだけ書いておきます。
これだけでもかなりのことができるはず。基本すべてリアルタイムで更新されていきます。

  • abletonSong1 >> 接続しているAbleton Liveの曲(プロジェクトファイル)の情報を受け取ります。
  • abletonTrack1 >> Trackを選択することでTrackの情報を取得できます(Levelなども含まれます)。
  • abletonDeviceParameters1 >>Deviceを選択することでDeviceの情報を取得できます。
  • abletonMIDI1 >> TDA_MIDIの値を取得できます。
  • abletonLevel1 >> TDA_LevelおよびTDA_Audio_Analyzerの値を取得できます。
  • abletonRack1 >> TDA_Audio_Effect_Rack, TDA_Instrument_Rack, TDA_MIDI_Effect_Rackの値を取得できます。

Ableton LiveのPCとTouchDesignerのPCが異なる場合

Ableton Liveが起動しているPCとTouchDesignerが起動しているPCが異なる場合、ネットワークを組む必要があります。
公式ドキュメントには"tdAbletonのAbleton AddressにAbletonが立ち上がっているPCのIPアドレスを入力してください" と書いてありますが、それだけでは動きませんでした
森岡のほうでうまく行った手順は以下。

  • 1. TouchDesignerを起動させ、TDAbletonも起動(この時点では接続できてないのでエラー)
  • 2. Ableton Liveを利用したいPC上で起動
  • 3. Ableton Liveを起動したPCのIPアドレスをTDAbletonのAbleton Addressに設定(この時点でも接続エラー)
  • 4. TDAbletonの入ったプロジェクトを保存し、TouchDesignerごと終了する。
  • 5. TDAbletonの入ったプロジェクトを再起動する。

これでうまく動きました。ちなみにTDAbletonのバージョンは1.15.0でした(TDAbletonは頻繁に更新をしている+クラウドで管理しているようで、TouchDesignerとは異なるバージョン管理をおこなっているようです)。
恐らくバグなのでは・・・と思ってますが、どうなんでしょうか。とりあえず一回つながれば非常に安定動作するようです。

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