みなさん、こんにちは。
アファーム・ビジネスパートナーズ株式会社で、SDS(Software Defined Storage)製品 QuantaStor のプリセールスを担当している川端 利海です。
今日は、SoftLayer 上のストレージサービスとしてもご利用いただいている QuantaStor について寄稿させて頂きます。
はじめに
SoftLayer上のストレージサービスとして、その使い勝手の良さに定評のあるQuantaStorですが、最新バージョンではCephもサポートしています。
今日はこのQuantaStorを使って、GUI操作だけで行うCeph利用環境の構築方法をご紹介します。
SoftLayer上のベアメタルや仮想環境、またはオンプレミス上の物理サーバや仮想環境上に最新のQuantaStorをダウンロードしていただき、無料で最新機能を使う事ができます。
QuantaStorはSDSを代表する製品ですので、「ストレージの憂鬱」にも最適な処方箋になります。
最新のQuantaStorをダウンロード
以下のページからダウンロード可能です。
同じページから一ヶ月期間限定の評価版ライセンスを入手する事で、無料でQuantaStor/Cephの機能を堪能できます。
(因みにQuantaStorは、Ceph以外にもGlusterやHA構成にも対応しています。)
ダウンロード先は、QuantaStor開発元のOSNEXUS社ホームページです。
ダウンロードしたモジュールで、QuantaStorは簡単にインストールができます。
ubuntuベースの独自OSですが、LinuxやWindowsサーバをインストールした経験のある方なら、問題なくインストールは完了します。
初期設定
インストールが完了すれば、後は全てWebブラウザ上のGUIから設定や運用の操作が可能になります。
インストール完了画面に暫定的なIPアドレスが表示されますので、Webブラウザを接続してそれ以降の設定を進めて行きます。
勿論、日本語にも対応しています。
GUIメニューからも分かる通り、QuantaStor は以下の多様な機能を有しています。
- ストレージ管理機能
- ユーザ / グループ機能
- レプリケーション機能
- クラウドバックアップ機能
- Gluster 管理機能
- HA機能
- Ceph管理機能
- マルチテナンシー機能
Ceph管理機能を使う場合は、Ceph管理機能のタブを選ぶだけです。
また、Linuxサーバでは通常CUIで行う IPアドレスやVLAN・DNS・DHCPといった一連の設定も、全てGUIから実行できます。
ストレージ設定
ストレージサービスの基盤となるディスクやRAIDの設定を順次行っていきます。
Cephの設定
一般的なCephの設定は、CUIを用いた煩雑なものになります。
スクリプトなどで自動化はできますが、Cephの詳しい知識がないと構築は難しいと言えます。
また、設定後の運用管理をGUIで行うには、必要なソフトウエアをダウンロードし、更にCephサーバ上にWebサーバを構築する必要があります。
使用できるGUIは無料とはいえ、好みやセンスによっては耐え難いものもあります。
QuantaStorではNIC関連設定やストレージ設定を初めとして、Cephの構築から運用まで全ての操作を非常に優れた統一性のあるGUIで一元管理が可能となります。
メインメニューでCeph管理機能のタブを選択すると、サブメニューが下記の様なCeph管理用に切り替わります。
Cephの知識が余り無い方でも、このGUIのメニューに沿って操作を進めると、簡単にCephが構築できます。
構築するCephの構成イメージ
こんな感じのCephシステムを構築して行きましょう!
Cephの構築手順
一般的なCephと同じ手順を、GUIのメニューに沿って進めていきます。
-
Ceph Journalの設定
本番システムで利用する場合は、Ceph JournalにはSSDの利用が推奨となります。
上記の1~5の手順を、メニューバーの左から右へ順番に設定していくと、基本的なCephの構築が完了します。
Cephの運用
OSDなどCephの稼働状況は、GUIで簡単に確認できます。
正常に稼動していれば、ご覧の様にオールグリーンの画面となります。
ノードの1台をシャットダウンすると、ご覧の様にアラートを示すオレンジの表示となります。
この状態は、ノード ダウンに伴うOSDクラスタマップ更新やレプリケーション処理実行を示します。
勿論、Cephですのでノード ダウン中でもサービスの停止はありません。
ストレージへの接続状態やアクセス頻度なども、GUIで簡単に確認できます。
QuantaStor設定方法の詳細
以下のQuantaStor開発元 OSNEXUS社のwikiに、詳細な技術情報や設定方法の記載があります。
ご参照ください。
http://wiki.osnexus.com/index.php?title=Main_Page
まとめ
OpenStackやSDSへの追い風で最近何かと話題のCephですが、いざ試してみよう!と思っても「敷居が高い」と思ってしまい、触るのを躊躇されるエンジニアの方も多いのではないでしょうか?
QuantaStorを使って、まずはCephに触ってみてはいかがでしょうか!
ノートPC上に仮想環境を構築しVMを3個用意すれば、たったそれだけCephを触り放題です。
貴方もCephの虜になること間違いないでしょう。
2015年も残りわずか・・・、きっとこんな会話が交わされているんでしょうね。
上司:「Cephを試した人 誰かいる?」
貴方:「安心して下さい、QuantaStor入れてます。」
QuantaStorが、貴方へのX'masプレゼントになれば幸いです。