はじめに
本記事は「マナビDX Questで得たもの Advent Calendar 2023」25日目の記事です。
自己紹介
始めまして、Toriと申します。
製造業の会社で、現在製造工場のDX推進や、職場のデジタル人材育成のお仕事、
いわゆるDXリーダーとして働いています。
マナビDX Questには今年で2年目の参加になります。
2022年度は参加したPBLで総合2位、2023年度は同じく参加したPBLで総合1位を頂いています。
私と同じDX推進に取り組む方・DXリーダーの方に向け、DXリーダーだからこそ頭を抱えて悩んだお話と、その解決法としてマナビDXQuestをお勧めしたいと思い、この記事を投稿することにしました。
DXリーダーという仕事について
会社によって組織や仕事の内容は様々だと思いますが、私の会社ではDXリーダーの仕事は大きく3つです。
- 組織(私は自分の工場)のDX施策の立案
- 組織(同上)内の各職場のデジタル化活動支援
- DX/AI人材育成・コミュニティ運営
活動はまだまだ序盤ですので、取り組み内容もDXの入り口ぐらいのレベル感でしょうか。
私の場合は直接プロダクトを作るというより、DXやデジタル化に取り組む従業員を幅広くサポートし、自社のビジョン達成に向けDX活動を盛り上げる事が主な仕事になります。
(おおよそ他の企業でも同じような感じかなと思います)
DXリーダーとして力不足を痛感した出来事
JTCであろう私の会社でも、数年前に組織的にDXに取り組むべくDX部署ができ、大変喜ばしいことに社内でDX推進の機運が高まりました。
特にAI活用を軸としたDXビジョンとして掲げた為、業務へのAI活用を考える職場や担当者が毎年増えていきました。
そうした方々から私はDXリーダーとして、特に上記の2の活動で相談を持ち掛けられました。
「うちの職場でも画像処理を使った改善やりたいんだよね!」
「自分で勉強したいんだけど、何から始めたらいい?」
「予算どれくらい確保したらいい?」
お恥ずかしい話、リーダーになりたてほやほやの頃の私はペーパーレス化のツールくらいならアドバイスできたのですが、こうしたAIに関する質問に回答することができませんでした。
その後マナビDXQuestではそれなりの成績を出すことになるのですが、新任リーダーの頃は力不足を感じる日々でした。
DXリーダーが抱える悩み
AIや世の中のDX施策に対する勉強不足だと言えばそれまでですので、当時感じた事を書いてみます。
リーダーに限らず、同じような事で悩んだ方は多いのではないでしょうか。
1.リーダーとして何を学んだらいいかわからない
デスクワークや誰かのサポートに追われるため、いつの間にか製造現場から足が遠のき、現場のデータも持っていなければ、何のデータかについても知識が足りていないことにある日気づく。
現場に近い担当だったはずが。いつの間にか現場の仕事に対する解像度が低くなっていて…
慌てて勉強しようとしても、そもそもリーダー自身は何から勉強したらいいのか見当がつかず呆然とする…
2.リーダーをやってると学ぶ時間が無い
デスクワークに追われ続け、勉強の時間が確保できない。
学ぶ時間が確保できない事から、最新の情報をキャッチアップできない。
最近Python書いたのいつだっけ…?
そういや最近、新しいスキル身についてないな…
3.コミュニティってどうやって運営するの?
よしコミュニティを運営して、共にDXに取り組む有志を集めよう!
だけど社会に出てから、交友関係なんて狭まる一方だし、よく考えたらコミュニティって何やったらいいんだ…?
そもそもコミュニティって何を企画したり、取り組めばいいの?
これらの話、耳が痛いリーダーは多いのではないでしょうか…?
悩めるリーダーへの特効薬 それはマナビDX Quest
参加のきっかけ
そうした中、ある日X(旧Twitter)でマナビDX Quest参加者募集の投稿を発見しました。
・実際に手を動かしながらDX推進プロジェクトを体験
・PBLを通じ、AI実装プロジェクトを模擬体験
・受講生同士の交流・つながり
これらの文句は、先ほどのような悩みを抱えた私には、天から刺す一筋の光明でした。
「きっと私と同じようなことで悩んでいる方は多いはず…!」
もちろん、即参加応募をしました。
(経産省!BCG!なんて超パワーワードにも心が揺さぶられました)
参加して気づかされたこと
マナビDXQuestの良いところは多くの方がAdvent Calendar 2023で述べているので、
取組全体の良さは他の方の記事を参考にしてください。
私は特に製造業のDXリーダーから見た、マナビDXQuestの良いところを紹介しようと思います。
1.PBLで運営が用意するデータは、生の現場のデータに近い
画像処理のPBLに取り組んだ際、与えられたデータは撮影条件が信じられないくらいバラバラなデータでした。
参加者からはかなりブーイングが出てましたが、私は全く違うことを考えていました。
”工場のおっちゃんたちに画像集めさせたら、絶対こういうデータ集まるよな…”
”これでいい成績取れたら、絶対現場でも使える技術が身につくはずだ!”
”こういうデータに慣れれば、みんなの力になれる!” と
案外運営はそれを狙って、酷い条件の良くないデータを用意したのかもしれません。
実際、PBLに参加して磨いた良くないデータの前処理技術は、会社でもかなり役立っています。
同じような場面に遭遇しても、ビビることは無いと思います。
2.(久しぶりに)本気になれる
「週6~12時間程度の時間投入が必要なプログラム」という謳い文句の通り、課題を真面目にこなそうとするとそれなりの時間を要します。
昼間は働いている為、自然と取り組むのが平日の夜や休日になります。
最初は大変でしたが、ダラダラする時間を見直したり勉強を継続していると、段々と苦でなくなっていくことに気づきました。
面白いことにやればやるほど成績が上がる。AIの性能も上がっていく。
そこそこの資料を出せば合格だけど、更に上を目指したくなる。
いつの間にか寝るのも忘れて課題にのめりこんでしまう…!
社会人になってしまうと、明日を考えてほどほどのパワーしか出さなくなる事が多いのですが、周囲に引きずられて更に高みを目指してしまうのです。
この熱意が仕事にも表れたのか、いつしか私に賛同してくれる仲間が増えていきました。
3.大規模なコミュニティ運営について考えさせられる
マナビDXQuestのSlackは参加者がかなり多く、日々色々な情報が共有されます。
一方で話題が無ければ、大規模なコミュニティなのに沈黙が続く。
大騒ぎもすれば沈黙もするSlackですが、毎日多くのチャンネルに情報を投稿される方を見て、こんな思いが浮かびました。
”毎日声掛けしているあの人、手伝ってあげたいな…”
”私にもできることがないかな?”
大変だけどコミュニティのリーダーは走り続けなければなりません。
毎日続けて、頑張っている姿に感化されて、少しずつ仲間が増えていくんだな と
そんな気付きを得ることができました。
最後に
実際、マナビDXQuestは結構大変なプログラムです。
ですが日々DXリーダーとして仕事に励む中、マナビDXQuestで学んだことや多くの方との交流を思い出すことで、自然とと自信がわいてきます。
約半年間のプログラムの経験値は相当なものだったのだと思います。
私と同じように悩めるDXリーダーの方は、ぜひマナビDXQuestに参加しましょう。
きっとあなたの会社のDXを盛り上げるヒント、あなたの成長のヒントが、マナビDxQuestにはいっぱい落ちています。
一緒に"実現"の激流に、飛び込みましょう!