仮想環境とは
仮想環境とは、文字通り仮想の環境のことなのですが、言葉で説明するのは難しいので
仮想環境があった場合となかった場合、どのような違いが表れるのかを説明します。
仮想環境が無い場合
Python3.6がインストールされいるパソコンを考えます。
そのパソコンのデスクトップフォルダにApp.pyを作成し、そのPythonファイルでプログラムを書いたとします。その後、Pythonをアップデートし、Python3.9になったとします。
この時、App.pyはPython3.6を前提として開発したものなので、Pythonのアップデートによりバグが発生したり、動かなくなってしまう可能性があります。
仮想環境がある場合
同様にPython3.6がインストールされているパソコンを考えます。
パソコンのデスクトップに「Work_Python3.6」という作業フォルダを作成し、このフォルダで仮想環境をON(active)にします。このフォルダ内に同様のApp.pyを作成します。
Python3.9を使用したApp.pyを作成したくなった場合、デスクトップに新しく「Work_Python3.9」フォルダを作成し、仮想環境をONにします。その仮想環境内でPythonのアップデートを行います。
すると、「Work_Python3.9」内のみPythonのバージョンが3.9になり、それ以外のフォルダではPythonのバージョンは3.6のまま使用することができます。これが仮想環境です。
使用方法
- 仮想環境を使用したいフォルダを作成し、cdコマンド等でそのフォルダ内に行く
-
python3 -m venv <仮想環境名>
コマンドを実行する - 仮想環境をactivateする
以下のコマンドを入力します。
Windowsの場合.\仮想環境名\Scripts\activate
Mac/Linuxの場合source ./仮想環境名/bin/activate
- パスの先頭に
(仮想環境名)
が表示されていれば成功です。
画像の場合、仮想環境名に「jetson_study」を指定しました。
仮想環境をOFF(deactivated)したい場合はdeactivate
コマンドを入力するだけです。