本記事はCraft Egg Advent Calendar 2021の12/6の記事です。
12/5の記事は@ryousangataさんの「Spread SheetとGoogle App Scriptで抽選システムを作った話」でした。
はじめに
株式会社Craft EggでUnityクライアントエンジニアをしている豊田です。
12/3には「新卒2年目までに学んだ、コーディングで意識すること」を書きましたが、
今回はタイムトラッキングツールについて取り上げてみます。
限りある時間の中で、どれだけ効率的に時間を使うか、また配分を行うかを意識するため、Toggl Trackというツールを4ヶ月ほど使ってみましたので、その利用方法や使ってみての感想をまとめようと思います。
Toggl Trackについて
無料のタイムトラッキングツールです。
2021年12月現在は日本語のサポートはされておらず、英語での利用となりますが、使い方を覚えれば特に困ることはありませんでした。
使い方
まずTggl TrackのTimer画面を開くと、以下のような画面になります。
上の入力欄に「ミーティング」や「◯◯の実装」などやることを書き、開始ボタンを押すと計測が開始します。
時間が進むにつれて、以下の画像のように「作業」の時間が増えていることが分かります。
作業が終わったら、再度ボタンを押すと終了して記録されます。
作業にはプロジェクト名やタグを割り当てることができ、色分けによって見やすくするなど、後の計測結果を見る時に役立てられます。
Reportsで計測を見る
計測結果のまとめをReports画面で見ることができます。
ここで便利なのが、プロジェクトごとに週や月単位での合計時間をすぐに把握できることで、グラフで比率も視覚的に分かります。
Toggle Trackはチームで連携した複数人利用も可能で、他にも機能は様々ありますが、私は基本的に以上のような使い方をしています。
実際の使用例
私のとある一週間の実際の計測がこちらになります(月曜日は休暇取得)。
黄色がプロジェクトでの通常業務、それ以外の色は社内、グループ内の組織活動です。
※ 一部灰色で塗りつぶしています
基本的に黄色のプロジェクト業務がほとんどではありますが、木曜日は採用面接なども入っており横軸系のタスクが多くなっていますね。
このようにパッと見ただけでも、プロジェクトの色分けによって自分がどういった時間配分で仕事をしていたかが分かります。
利用してみての感想
時間に対する意識がついた
計測するには必ずこれからの作業を入力して、開始ボタンを押さなければなりません。
また、終了する時も同じく終了ボタンを押すことから、
「今から自分は◯◯をする時間だ」と意識して取り組むことができました。
何をする時間なのかを意識しないと、ついつい関係ないSlackを見てしまったり他の細かいタスクをあちこちと手をつけて、本来やるべきタスクを効率よく進めなくなることがあります。
雑務やSlackの未読を消化するのも大切ですが、「今はこれをやっているから、次にまとめてやろう」という判断もできるようになりました(即レスすべきメンション通知は別です)。
業務状況を俯瞰的に見られるようになった
日々の仕事に追われているとあまり意識できませんが、後から見返すことでどのタスクが圧迫しているかが分かるようになりました。
例えば、プロジェクト業務の他に組織活性化など横軸の活動に参加できる機会があるのですが、その時に「今月はプロジェクト業務の割合が7割を切っているからセーブしよう」というような判断もできます。
具体的に数値として出ていることが重要で、頑張ればこれくらいできそうかな?という感覚値での判断ではなく、具体的な稼働状況を元に考えることができます。
工数の見積もりの材料にできた
スケジュールは作業工数の見積もりが直結すると思います。
自分で見積もった工数は、基本的にはその期間内で必ずやりきらなければなりません。
仕事に慣れていくうちに、「この作業は何人日ぐらいだな」という感覚は培われていくものの、どうしても外れてしまうことがあります。
より精度を上げていくため、実際にかかった作業工数をToggl Trackに記録することで、次回以降の見積もりの材料にできました。
【デメリット】作業の度に入力する必要がある
これは計測をする以上必ず発生し、テキストを入力せずとも最低限開始ボタンを押す必要があります。
「時間を効率化するために、作業毎に操作が必要な事自体が非効率では?」と感じてしまうかも知れませんが、私はそのデメリットを超えるメリットがあると思います。
まず、作業の開始のたびに入力することは習慣化すれば全く苦ではありませんでした。
そして、上記に挙げたメリットの効果が大きく、時間意識を持てたことによって以前よりも効率的に仕事を進められるようになったと感じています。
【改善】「プロジェクト」の粒度は人によって変えたほうがよさそう
私は試しに、「プロジェクト業務(いわゆる本業の開発)」「組織の横軸活動」「トレーナー業務」など、比較的大きな粒度で分けて使ってみました。
「コードレビュー」や「実装」、「ミーティング」など具体的な作業はテキストで入力していましたが、これをプロジェクトのカテゴリで登録するのも良いかもしれません。
自分がどの軸で比較して計測をしたいか考えた上で使ってみるのが良いと感じました。
さいごに
Toggl Trackの簡単な使い方と感想を書かせていただきました。
手探りでの利用のため、もっと便利な使い方もあるかもしれませんが、今回挙げた方法だけでもメリットは感じましたので、引き続き実践しながら自分にとってのベストなやり方を模索していきたいです。
アドベントカレンダーの次回は、@bikitaroさんの記事です。