#はじめに
- markdown形式だと簡単に文書を書くことができる(数式,図,表を比較的容易に入れられる)
- markdown形式だとtexほどのきれいな文書はできない(微調整が効きづらい)
- markdownで作られた文章(.md)は(紙媒体にするならともかく)環境依存の形式である
#やりたいこと
-
- markdownで文章(数式や表,図を含む)を作成する
-
- pandocを用いてtex形式に変換する
-
- 細かな調整をtexにて行う
-
- pdf形式にして完成
#手順
1. markdownで文章(数式や表,図を含む)を作成する
- 私は普段Visual Studio Codeで作っています.
拡張機能としては以下のものを使っていますが,シンタックスハイライトとプレビューがあれば特に困ることはないかと思います.
注意点
作成するファイル(.md)の先頭行に
---
header-includes:
- \usepackage{amsmath}
geometry: margin=1in
documentclass: article
papersize: letter
fontsize: 11pt
title: "タイトル名"
author: 著者名
date: 日付
---
などと入れておくと.texのプリアンブルに埋め込んでくれます.ものによってはエラーが出るかもしれないので必要最低限もので.
2. pandocを用いてtex形式に変換する
-
pandocとは,markdownなどで作られたファイルをhtml, tex, pdf, docxなどに変換してくれるソフトです.
-
左側タブの'Installing'をクリックしてダウンロードしてください.特筆すべき注意点はなかったはず
-
インストールしたら起動させます.Windowsのコマンドプロンプトみたいな画面が出てきます.
-
'cd'で変換したい.mdファイルがあるディレクトリに移動して以下のように入力します.
pandoc xxx.md -s -o yyy.tex -V documentclass=ltjarticle
注意点
'-s'は.texから.pdfに変換する際に必要な情報を書き込むためのオプションなので必ずつけてください
'-V documentclass=ltjarticle'は,日本語を含む文章を変換する際に必要なオプションです.これも必ずつけてください.
問題がなければこれで.texの文章に変換されるはずです.
3. 細かな調整をtexにて行う
変換によって作られた.texファイルは'LuaLaTeX'対応(そもそもpandocからの変換に対応しているのはXeLaTeXとLuaLaTeX)なのでコンパイルする際はタイプセットを'LuaLaTeX'にしてください.
表や図のキャプションやラベル,どうしても埋め込みたいパッケージなどをここでいれましょう.
よく使われているpLaTeXとは違うところもあるので悪しからず.
4. pdf形式にして完成
PDFの出来上がり
終わりに
日本語を入れるのって少しめんどくさい.