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Brainfuck 超入門

Last updated at Posted at 2018-12-12

LIFULL Advent Calendar 2018の13日目です。

どんなことを書こうか悩んだ挙句、Brainf*ckの事でも書こうかなと思い立ちました。
なぜBrainf*ckなのかと言うと、面白いから。以上です。
特に深い理由もなくBrainf*ckのソースコードを書いて何かするのが楽しいので、
それを他の人にも共有できれば良いかなと

とりあえずBrainf*ckの入門書的なものを書こうと思います。
この記事を読んだみなさんがBrainf*ckへの興味を持ってくれると嬉しいです。

Brainfuckとは

プログラミング言語です。
また、難解プログラミング言語(esolang)の代表格です。
Brainf*ckのように伏字で表記されることもあります。あんまりf*ckだらけになってもあれですしね。
後述しますが、実行できる命令が8種類しかありません。
実用性は皆無です。とても特徴的な言語です。

言語の仕様

さっそく実装に移りたいですが、その前に仕様を確認しましょう。
Brainfuckでは配列が用意され、その配列の要素を指すポインタと要素の値を操作していきます。
また、Brainfuckには以下の8種類の命令しかありません。
その他の文字は無視されます。
リファレンスを漁る必要がないですね。

文字 動作
> ポインタをインクリメント (右にずらす)
< ポインタをデクリメント (左にずらす)
+ ポインタの値をインクリメント
- ポインタの値をデクリメント
. ポインタの値を出力
, 入力から1バイト読み込んで、ポインタが指す値に代入
[ ポインタの指す値が0なら、後の]までジャンプ(要するにwhile)
] ポインタの指す値が0でなければ、前の[までジャンプ

実行環境

まずはBrainfuckの実行環境です。
こんなものもあったりしますが、
おもむろに

$ brew install brainfuck

を実行します。
するとBrainfuckのインタプリタが使えるようになります。

インタプリタについての詳しいことは、↓です
https://github.com/fabianishere/brainfuck

さて、お待ちかねのソースコードを書きましょう。

まずは簡単にABCと出力するコードから

abc.bf
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
+++++++++++++++++++++++++.+.+.>++++++++++.

そして実行

$ brainfuck abc.bf
ABC

簡単ですね。
簡単ですが、少し解説すると、
1行目は+が40文字あるので、ポインタの指す値を40回インクリメント
2行目も最初の方で+によって25回インクリメントしているので、
ポインタの指す値は65になっています。
その後の.によって出力されるのでAが出力されます。(ASCIIコードの65はAです)
そして+.が連続で実行されるのでBCが出力されます。
最後の方で>によってポインタを1つずらして(ポインタの指す値は0になります)、値を10回インクリメントして出力(改行を出力)しています。

Hello World! してみる

さて、プログラミングといえばHello World!ですよね。
ということでやってみます。
上で書いたABCを出すコードは本当に入門というか効率が悪いコードだったので、
今度は[]を使って効率を考えてコードを書いてみます。

コードはこちら

hello_world.bf
+++++++++[>++++++++>+++++++++++>+++>+<<<<-]>.>++.+++++++..+++.
>+++++.<<+++++++++++++++.>.+++.------.--------.>+.>+.

一気にBrainfuck感がでました。
そして実行結果

$ brainfuck hello_world.bf
Hello World!

ここまでくればもう立派なBrainfuckerですね。

Hello World!のコードを全部解説すると長くなるので、
[]についてだけ少し解説しようかと思います。
[]はwhile文に相当するものです。

次のコードがあったとします。

[+]

これをC言語で表現すると、


while(*p) {
  (*p)++;
} 

このようになります。
要するに現在のポインタの指す値にインクリメントし続けるコードです。

次のコードはどうでしょう

+++[-]

これは、書き下すと少しわかりやすくなるかもしれません

+++
[
  -
]

C言語で書くと

(*p)++;
(*p)++;
(*p)++;
while(*p) {
  (*p)--;
}

のように表せます、あってますかね?
動作の説明がしづらいですが、簡潔にまとめると、3回回るfor文です。

ここで、もう一度コードに戻りましょう。
もうどんなことをやっているのか読めるようになっているはず!

hello_world.bf
+++++++++[>++++++++>+++++++++++>+++>+<<<<-]>.>++.+++++++..+++.
>+++++.<<+++++++++++++++.>.+++.------.--------.>+.>+.

1行目の+++++++++[>++++++++>+++++++++++>+++>+<<<<-]の部分で9回ループを回してその中でインクリメントすることで、9×N回のインクリメントを済ませます。
その後はよしなにして出力するだけですね。

最後に

Brainfuckの面白さを伝えきれていない感がありますが、大丈夫ですかね。
基本的な処理の流れさえわかってしまえば、パズルのように実装できるので、ハマると面白いです。
ぜひ皆さんもBrainfuckerになってみてください。

参考サイトとか

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