知らないと借金6000万円、フリーランス契約の知識
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法的な内容に関する内容の正確性は保証されません。
契約内容、理解してますか?
フリーランスのエンジニアは案件ごとに"契約"を行うが、どのくらいのエンジニアが契約を交わすことの意味やその内容を
理解しているだろうか?多くの人は契約書にほとんど目を通さずにサインをしてしまっているだろう。
しかし契約内容を理解せずに契約を交わしてしまうと、ほんの些細なことから6000万円の借金を負ってしまうようなことが簡単に起こり得る。実際に私は納期に間に合わず損害倍賞として個人で6000万円の借金を負った人を知っている。
このような事態を避けるためにも、契約や法律に関する理解を深めることは非常に重要と言える。
今回はこのような事態を避けるために契約を理解するための解説、そして契約書の理解は難しくないということ、そして
エンジニアがどのように契約と向き合えば良いかを説明する。
契約は怖い
契約は契約者同士の法律
契約は契約者同時の法律のようなものであ。どんなに不利な内容であっても合意すれば、内容そのものが法律に反しない限り、それを履行する義務がある。
起こり得ること
例えばエンジニア側が、"納期に間に合わない場合は、それによる損害を全てを負担する"というような契約で、実際に納期に間に合わず、6000万円の損害が出た場合、エンジニアが個人で6000万円を負担しなければならない。
※ 特に契約書に記載がなくても損害賠償の請求は可能だが、個人で契約を行う場合はその上限を定めたりするのが妥当だろう。
契約企業が外国企業に買収されたら
日本では実際に契約で取り決めた内容よりも、契約者同時の話し合いで物事を調整する文化があり、たとえ契約書に不利な内容が書かれていても相手がそれを行使してこないと考えている人も多いだろう。
しかし海外の企業は契約書に記載されている内容の履行を求めてくる可能性がある。もしエンジニアが国内の企業と契約を交わし、その契約先の企業が外国企業に買収されれば、話し合いではなく契約書の内容を優先して要求を出してくる可能性が高まる。
このような点でも契約を行う際は注意が必要である。
契約書
契約書は内容の確認書類
日本の法律では、契約を行う際に契約書は必須ではなく、契約内容のお互いの合意が取れれば、契約書がなくても合意が成立する(例外あり)。契約書は合意の内容の証明をしっかり残し、後のトラブルを回避する等の理由から作成される。
理解は難しくない
契約書の内容が難しくて読んでも理解できないと考えている人も多いかもしれないが、実際に読んでみると容易に内容ができるものも多い。
エンジニアが意識すべきこと
いますぐ確認しよう
もしあなたが現在の契約の内容を確認していない場合は、今すぐ契約書を確認すると良いだろう。もし不利な内容が書かれている場合は早めに契約を終了させる方が良いかもしれない。
エージェント登録時
エージェント登録時はまず初めに契約書を見せてもらうように依頼しよう。しっかりとしたエージェントならばすぐに提示してもらえるだろう。
交渉
企業やエージェントが出してきた契約書をそのまま受け入れなければならないというルールはない。契約書の内容は熟読して受け入れられない項目に関してはしっかり交渉を行おう。
請負ではなく委任
フリーランスのソフトウェア開発契約では委任と請負の2種類が主だが、個人では委任契約を選ぶべきだろう。
請負と委任に関しての具体的な説明は省略するが、簡単にチャートにまとめた。
契約種別 | 仕事の完成責任 | 個人契約リスク | 個人契約のエンジニア向きか |
---|---|---|---|
委任 | なし | 低い | YES |
請負 | あり | 高い | NO |
ソフトウェア開発では、見積もりや必要技術の予測が困難である。問題が発生した場合、企業ならば人員の割り振りなどで対応できるが個人で対処不能となる可能性が企業と比較して極めて高い。
請負は委任よりリスクが高く、本来なら報酬が高額になるものだが、実際には請負契約で委任程度の報酬が提示されている場合は多い。
これらの理由からフリーランスエンジニアは請負ではなく委任を選択するのが賢明だろう。