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自宅のWi-Fi(プロバイダー)を変更したら、会社のVPNにリモートアクセスできなくなった件

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リモートワークにおいて、安定したインターネット接続は非常に重要です。特に、会社のネットワークにVPNを利用して接続する必要がある場合、ネットワーク設定やプロバイダーの選択が大きな影響を与えます。今回、私が実際に経験したプロバイダー変更によるVPN接続の問題について、時系列順にその背景、問題点、そして解決策を紹介します。

ネットワークの基本知識

まず、今回の問題を理解するために、いくつかの基本的な用語を説明します。

IPv4とIPv6:

IPv4(インターネットプロトコルバージョン4)は、従来のインターネットアドレス方式で、32ビットのアドレス空間を持ちます。IPv6は新しいアドレス方式で、128ビットのアドレス空間を持ち、より多くのデバイスをサポートできます。

デュアルスタック:

これは、IPv4とIPv6の両方を同時に利用できる方式です。これにより、IPv4しかサポートしていない古い機器やサービスと、IPv6を利用する新しい機器やサービスの両方に対応できます。

IPv4 over IPv6:

IPv6ネットワークを通じて、IPv4のパケットをカプセル化して送信する技術です。IPv6ネットワーク上でIPv4を利用する場合に使用されますが、ネイティブなIPv4接続を必要とするサービスには不向きです。

背景

私の環境と変更点

・以前のプロバイダー: SoftBank光(IPv4/IPv6デュアルスタック)
・現在のプロバイダー: andline(ドコモ光、IPv6 over IPv4方式)
・会社のルーター: IPv4のみ対応
・使用デバイス: Mac
・目的: 自宅から会社のVPNを使用してフルリモートワークを行う

問題の発端と初期対応

問題の発端

プロバイダーをSoftBank光(IPv4/IPv6デュアルスタック)からandline(ドコモ光、IPv6 over IPv4方式)に変更したところ、会社のVPNルーター(IPv4のみ対応)に接続できなくなりました。問題は、andlineの接続方式が「IPv4 over IPv6」であるため、VPNがネイティブなIPv4を必要とすることが原因と考えました。

試したこと

・テザリングでの検証
スマホのモバイルデータ通信を使い、PCでテザリングを介してVPN接続を試みました。この時点では、IPv6を使用しての接続でした。

わかったこと

テザリングの設定による成功: スマホのモバイルデータ通信を使い、Wi-FiよりもVPN接続を優先するように設定したところ、VPN接続が成功しました。ただし、自宅のWi-Fiを利用した場合は接続ができないままでした。

可能性として考えたこと

IPv4のみの必要性: 会社のVPNはネイティブなIPv4接続のみを許容しているため、IPv6 over IPv4方式(IPv4 over IPv6)では接続ができないのではないかと推測しました。

対応策と再検証

対応策

・andlineに設定変更を依頼
andlineに連絡し、回線をIPv6からIPv4に戻すよう依頼しました。

再検証と結果

IPv4での再検証: IPv4に戻した設定で再度Wi-Fiを利用し、VPN接続を試みたところ、無事に接続が成功しました。しかし、回線速度は遅くなりました。特に12時〜14時半の間は、ほぼ仕事にならないレベルの遅さでした。

数日間IPv4で仕事

実際の使用感: IPv4設定のままで数日間仕事を続けましたが、昼間の時間帯は極端に遅くなり、仕事に支障をきたす状態が続きました。

さらなる調査と販売店での対応

再調査

ドコモ光の公式情報確認: 調査の結果、ドコモ光の公式サイトにはデュアルスタックを提供していると記載されていました。しかし、これはおそらく過去の契約者に対する情報であり、現行の新規契約者には適用されないようです。

問い合わせ

andlineのサポートに確認: 現在では、「IPv4 over IPv6」しか提供していないことがandlineから確認されました。

再々調査

他のプロバイダーの確認: ドコモ光の別のプロバイダーでもデュアルスタックが利用できる可能性があることが分かりました。

販売店での対応

別プロバイダーへの変更依頼: ドコモ光の販売店に別のプロバイダーに変更したい旨を伝えたところ、ドコモ光自体が2022年3月末でデュアルスタックのサービス提供を終了していることが判明しました。

結論と最終解決策

結論

SoftBank光に戻す他なし: ドコモ光ではデュアルスタック方式の利用が不可能であるため、再びSoftBank光に戻すことにしました。現在、デュアルスタック方式を採用しているプロバイダーはYahoo! BB(SoftBank光)だけとのことでした。

最終解決策

SoftBank光との再契約: SoftBank光と再契約することで、リモートワークに必要な安定したネットワーク環境を確保することにしました。

違約金

かかってしまう違約金について、ドコモは負担してくれませんでしたが、softbankはキャッシュバックという形で半年後に返金してくれます。この辺の対応の差もかなりあるなと思いました。実際、サイトに書いてある内容と実際のサービスに乖離がある点を指摘し、他プロバイダーに契約を移る際の違約金を免除する対応をして欲しいと依頼したところ、できないと回答されました。なぜできないのか問うたところ、他の人にはやっていないからだそう。まあ特別扱いできないのは理解できますが、ここまでサービス品質が悪いと流石にそちらに落ち度があるのでは?と個人的には思ってしまいました。(実際あと1日早くプロバイダーを移らないといけないことが確定できていれば、クーリングオフが効いたので)

まとめ

今回の経験から、リモートワークで会社のVPNを利用する際には、プロバイダー選びが非常に重要であることを実感しました。特に、ネイティブなIPv4接続が必要な場合、現在もデュアルスタック方式を提供しているSoftBank光のYahoo! BBをお勧めします。

教訓

今回の対応全般、サービス品質やややこしや等を含め、できる限りドコモ系列には関わりたくないなと思いました。スタッフの知識が取ってつけた私の調査した知識より劣っていることが多かったことも一つの原因です。実際、softbankのスタッフはドコモのスタッフに比べ、他社知識や通信の知識が多かったです。(全員代理店の人だとは思いますが)

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