はじめに
カイゼン・ジャーニー・カンファレンスに参加してきました。
今日はそのレポートを書きます。
イベントのページはこちら
https://devlove.doorkeeper.jp/events/76166
DevLOVEというコミュニティのイベントの一つ
https://devlove.doorkeeper.jp
書籍「カイゼン・ジャーニー」の著者である、市谷聡啓さんと、新井剛さんが主催されています。
今日以外にも、様々なイベントが企画されています。
全体を通しての感想(私の主観)
越境している人たちの話には、下記の要素が共通しているな、と感じました。
- 価値観をお互いに尊重しあい認め合う
- 楽しさを共有するチーム
- 現実をみつめる
- 越境マインド
- 知識や技術を貪欲に学び続ける
チームの活動につなげる。価値観は人それぞれ。そんな中チームとして機能するには、お互いを尊重しあい、楽しさを共有できる、関係の質や心理的な安全性が必要。
カイゼンの始まりはいつも今。そこからできる小さな行動が、その後を変えていく。
越境マインドという話で、自ら機会を作って越境する、の先に、「越境する機会を周りにむけて作る」という話がありました。これも自分の影響の輪を着実に広げていく話だと思いました。
まずは今。ここでできる小さな一歩を、来週も歩み続けよう。
セッションのメモをピックアップ
①白子佳孝さん
データを集約して分析基盤を運営している
JIRAを活用したチームのタスク管理
スクラムボード・カンバンボード使っている
朝会・定例しているが形骸化
改善タスクは後回しになって進まない
アジャイルとかスクラムとかの個々の要素の意味がわからない
RSGTに参加して、それぞれの意味がわかった!
→運用チームにスクラムボードは必要ない!とわかった。
運用チームのカイゼンはどのようなことを行ったのか?
・タスクの見える化:カンバンボードを活用。
ワークフロー、スイムレーン
・障害管理の改善
「ふりかえり」を完了するまでクローズさせない:レビューステータスを追加
カスタムフィールドでふりかえり項目をテンプレート化
・朝会
今日やること(これまで)
** 昨日やったこと(追加)
問題のあったこと(追加)**
→ただの共有でなく、参加する意味のある時間になった
・定例
再発防止の策を決める場
メンバーのひとことコーナー →発言が増える
他チームの状況共有 →自分たちのしごとの意義に気づける
改善タスクが日々の業務に追われて進まない
→運用改善のチームを立ち上げた!
アジャイルのスタイルを取り入れたチーム運営
バックログを、改善の思いついたことを放り込むところにした
スプリントの中で実施することを計画する
運用チームと運用改善チームの間をつなぐために…
・運用メンバ 運用:改善=80:20
・改善メンバ 運用:改善=20:80
②石垣雅人さん
講演資料
https://www.slideshare.net/MasatoIshigaki/kaizen-110369306
・安定稼働にむけて :障害訓練
・安定から高速化へ :VSM
・高速化から最適化へ:スクラムチームの再構築
VSMのブログ
https://inside.dmm.com/entry/2018/06/01/value-stream-mapping
VSMを作るときのポイント
・改善ポイントを見つけるのが重要。改善方法は別途考えるような組み立てを行う。
・「時間」にこだわりすぎず、プロセスの組み立てに焦点を当てる
・問題点は頭の中にあった。それをみんなの合意にするために、VSMを作った
③佐藤彩子さん
楽しさを共有するチームを実現するためには、助け合う関係が重要だった。
モチベーションが落ちなかった。
楽しいアジャイルの普及を目指したい
④hiroshi takeda さん
スクラムチームの再定義
例えば、SMがPO的な動きをしている、とか。
現実に即した構造をしよう
PSP:Personal Software Process
自律した技術者たちが重要
スクラムマスターはスクラムのマスターであって、奴隷ではない
必要なときに必要なものを使えばよい。スクラムを使わなくてもいいケースもある!
⑤加藤翼さん
期待マネジメントの失敗談
一方向での押しつけたことで、対立を生む原因になった
→「もっと任せてほしい」と思っていた。
見せるのは双方向で!
「ドラッガー風エクササイズ」などで双方向的に確認するべき
越境マインド
機会があれば越境する → 越境する機会を作る
部署をこえた読書会を開催する
⑥横地晃さん
https://www.slideshare.net/akira6592/kjc-ekkyo-support
新人に越境する機会を与えられるように、社外イベントに参加してもらえるようにしたか。
アプローチ方法
1:NG とりあえず行ってみれば… (これには信頼関係が重要)
2:○ おすすめを提示する
3:○ 一緒に行こう。(ただし強制はNG)
4:◎ むしろ自分が登壇して見に来てもらう
結果どうなったのか
新人A:知らない領域でも社外イベントに行くのが楽しいとマインドチェンジ
新人B:社内広報などを経由して雰囲気がわかっていたのが良かったらしい
新人C:社外エンジニアに自発的に積極的に交流してくれた
B-① UGAさん
https://speakerdeck.com/uggds/devlove-kaisen-siyani-kanhuarensu-20180818
現場に動いてもらうために…
やってみようと思わせるようなわくわくさせるストーリを作る
そこで役にたつストーリーの組み立て:「神話の法則」
あの「バルス!」が!!それも神話の法則!?
B-② Machidaさん
自然発生型リーダーにtryする
〜「リーダーシップ」に越境してみた話〜
チーム:マネージャー、わたし、わかもの2名、パートナー10名。マネージャーの下はすべて並列。
効率を上げるには… 自分がリーダーになるべきでは?
「自然発生型リーダを提言しているひとたちは、自分の味方だ」と思うようにする。
リーダーシップの話
・リーダーの生まれ方
・リーダーシップの種類がある。メンバそれぞれが”得意なリーダーシップ”を発揮すると最強チームになるのでは!
★実践されていること:タスクをふわっとした状態で渡してみて、解決までサポートする。そうしているうちに、自然とチケットを自分から取りに行く行動が出てきた!
B-③スガサワさん
1:ドラッガー風ワークショップ →お互いの期待値や考え方を理解できるようにするワーク
なぜこれをやろうとした?
・チームの仲間同士での期待値があっていない
・関係性が良好でない
振り返り1.5時間やってたけど、最初0.5時間は議論が発展しなかった。そのことに危機感。
安心感を持って仕事をできる関係性を築きたい
2:ユーザーストーリー
同じゴールを共有してみんなで目指すので、専門性を超えて議論ができる
カベに張り出しておけば、他のチームのひとからも議論が入る
output(結果):作ったもの
outcome(成果):作ったものでどんな効果があったのか
B-④はちさん 「越境ネイティブ」の育て方
越境仲間は周りにいるのか?いなければ、育てればよい!
新人育成でなんとかできないだろうか?
「あなたは何者ですか?」 って、価値観は経験から出てくるよね。新人はまだ仕事経験ないよ…
そこで、様々なワーク・ヒアリングをやってみる
特に大切なのは…
仕事に関する考え方のヒアリング
→大事なこと:価値観はみんな違う。尊重し認め合おう!自由に発していいんだよ!
技術情報キュレーション:調べて3分のLTをやる、とか。
QA:
価値観をしっかり受け止めるには・・・
たとえば、同じ「情熱があります!」といっても、意味していることが違う。
そこで、「例えば、君の書いたコードが原因でバグが発生しました。あなたはどうしますか?」と行動イメージを聞いてみる。
すると…
「自分の責任なので寝ずに対処します!」とか
「他のひとに協力を求めてチームで対処していきます!」など、価値観が行動イメージにあらわれてくる。
それが面白い。社会人になりたてでも、すでに多様性があるのだなぁ。
B-⑤森さん ”ふりかえり”からはじまる”わたし”のカイゼン・ジャーニー
資料:https://speakerdeck.com/viva_tweet_x/hurikaeri-karahazimaru-watasi-falsekaizenziyani
内から外へ変わっていったきっかけ
誘われた。AgileJapan・ヴァル研の見学ツアー
発表してみない?
自分の活動が誰かの役に立つ、という気付き
”ふりかえり”を行ってきて、自分のなかに溜まっていたモヤモヤがあった。それが行動を起こしたきっかけ
出会いからの広がり・深まり
ファシリテーション・グラフィック → ”場の作り方”
社外で一緒に活動する仲間 ができた
スクラムを深める
・学び→ふりかえり→深める
溢れんばかりのふりかえりへの想い
1年で、参加から登壇へ。
まきこみ、まきこまれ、活動がどんどん広がっていった!!