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Atlassian Summit の歩き方・眺め方

Last updated at Posted at 2019-12-20

はじめに

〜この記事を書こうと思ったきっかけ〜

私は、2019年4月にラスベガスにて開催された「Atlassian Summit」というイベントに初参加しました。その準備で 旅程や会場での過ごし方を計画していたのですが、公式ページを解読したり、参考となる情報を探すのに時間がかかりました。
2020年は、同じ会場で開催されることもあり、2019年の経験が参考になるのでは、と思い、まとめようと思ったのがきっかけです。

なお、Atlassian Summit に行かない方にとっても、発表される情報は日本からもある程度入手可能です。
また、Atlassian Summit の存在を、本投稿で初めて知る方もいらっしゃるかもしれません。
有益な情報を得られる一つの場なので、情報の取得方法や、イベントの存在を広く知ってもらえたらいいなぁ、と思っています。

自己紹介

システムエンジニア
エンプラ系Sierに勤務
Atlassian製品やアジャイル・スクラムの導入を行っています

・認定スクラムマスター
・Atlassian Certified in Agile Development with Jira Software
・Atlassian Certified in Jira Project Administration

このページを読んで得られる(であろう)こと

読んでいただいた全ての方

  • Atlassian Summit(以下、Summit) というイベントの存在やコンテンツの概要を知ることができます
  • Summitの情報をどのように入手するか、手がかりをつかむことができると思います

2020年4月のSummitに参加予定の方

  • 現地でのスケジュール作成のお助けになるかと思います

Summitへの参加を検討されている方

  • 参加を決めるきっかけになるかもしれません

Atlassian Summit 2020US の概要

日程・場所

  • 日程 2020/3/31 〜 2020/4/2
  • 会場 ラスベガス Mandalay Bay South Convention Center

イベントの公式サイトはこちら
https://www.atlassian.com/company/events/summit

何が行われる場なのか

  • 世界各地からAtlassian社員、Atlassianパートナー、Atlassianユーザが集まります
  • Atlassian社のBig Newsが発表される場です
  • Atlassianのツール、文化などに関連のあるSessionが行われます
  • MarketplaceのAppsベンダーが集結します
  • Atlassian社も製品やサービスごとにブースを出展しています

Summitの情報はどのように活用できるのか

これからのAtlassianを知ることができる

  • 新製品や製品アップデート情報
  • Atlassianの今後の方向性(リソースを集中していくプロダクトやサービスなど)
  • Atlassian製品の根底にある文化醸成やプラクティス

世界各地のノウハウや取り組みを知ることができる

  • Atlassianツールの活用事例
  • Agile
  • DevOps
  • Atlassian Admin
    などなど

以下のような方にとってはとても有益な情報があると思います

  • Atlassian製品を導入したがうまく機能していないと感じている人
  • Atlassian製品の選定に関わっている人

2019年4月のおさらい

数字で見るSummit

  • 5,000+ の参加者
  • 46ヶ国以上から
  • 100+ のセッション
  • 100+ のブース

これらの数字からも、大規模でグローバルなイベントだと想像できると思います

基調講演の概要

  • Day1:How Truly Working Together Makes Everyone Better
    • Summitのオープニングトーク
    • 著名人の講演:Shawn Archer氏 著書『The Happiness Advantage and Big Potential』
  • Day2:The Possibility of Teams
    • チームが大きな成果を得るにはPeople,Practice,Productsが重要である
    • 新製品発表(Jira Align)
    • 製品アップデート情報
  • Day3:Open and the Future of Work
    • Atlassianが考えるチーム・文化・プラクティス
      • Open Work、Being Open
      • Atlassian Team Health Monitor の実演
    • Co FounderのMikeとScottのパネルディスカッション(これまでのAtlassian・これからのAtlassian)

基調講演の私の感想
  ・Atlassianが提供しているのはツールだけじゃない。プラクティスや文化形成が成功の秘訣。
  ・CloudとDatacenterにリソースが集まっていきそう
  ・特にCloudは今後さまざまなツールとの連携が広がっていきそう

日本からの登壇者・出展企業

2019年のSummitでは、日本から初めて登壇者がでました!
日本のAtlassian コミュニティのリーダである、Yahoo! JAPAN の高橋さんです。
以下のリンクより、講演のスライドと動画が見られます。
https://www.atlassian.com/company/events/summit/watch-sessions/2019/atlassian-admin/an-admins-guide-for-running-confluence-at-scale-for-yahoo-japan-users
YouTubeはこちら
https://youtu.be/9pLc10QuCQs

また、WBS Gantt-Chart for Jiraや Excel-Like Issue Editor for JiraのAppsを提供されているRicksoftさんが、ブースを出展されていました。
Ricksoftさんからもsummit参加レポートが公開されています。
https://www.ricksoft.jp/blog/archives/10472

Summitの情報を取得する方法

セッションのスケジュール概要を知る

Summitでの講演の多くは、リアルタイム配信されます。
視聴方法はSummit公式ページにて案内されます。
講演スケジュールを把握しておくことで、より早く、講演の情報を入手することができます。

〜2019年より〜
Day1は17時に始まります。17時の基調講演でサミットが開幕するという感じでした。
Day2からは、基調講演は9時開始です。基調講演のあと、複数のセッションが並行して開催されます。
Day2は、17時〜18時ごろまでセッションが続きます。
Day3は、16時頃から「Ship it Live」というイベント枠があり、それが終わるとサミットのセッションは終了。その後は懇親会へ、という流れでした。
(もちろん現地の時間です。時差にご注意ください)

なお、各種Atlassianプロダクトのアップデート情報は、Day2に多く開催されていた印象です。
基調講演でプロダクトにふれるのもDay2なので、その流れなのかと思います。

公式ページのセッション情報から興味のあるプレゼンを探す

セッションの数は100を超えます。そんな多くの講演の中から、自分が知りたい内容を探していくことになります。
探し方のヒントを2つお伝えします。

カテゴリ

セッションはいくつかのカテゴリに分類されています。そのカテゴリから、気になるセッションを探すことができます。
2019年では、以下のカテゴリがありました。

  • General Session
  • Product Keynote
  • Agile
  • Atlassian Admin
  • Beyond Tech Teams Use Cases
  • DevOps
  • People,Practices & Culture: The Future of Work
  • Personal Work Productivity
  • Planning Collaboration & Tracking
  • Scaling Atlassian
  • Service & Support

「General Session」は、基調講演のことです。
その他のカテゴリは、15分枠 もしくは 40分枠の講演です。

登壇者

プレゼンの登壇者は、世界各地のAtlassian社員と、Atlassianのユーザと、大きく2つに別れます。
ユーザ目線での知見を知りたい、という場合には、登壇者の所属会社にも注目すると良いかと思います。
「名前,役職,所属会社」の順に書かれています。

セッション内容の動画・スライドを参照する

セッション内容はリアルタイム配信のほかに、Youtubeで動画が公開され、スライドも参照することができます。
講演の当日や翌日には公開されているセッションが多かったように思うので、こちらをチェックするのも良いと思います。
Summit公式ページのSessionの詳細を開くと、動画やスライドのリンクがあるので、そちらからたどってみてください。

2019年開催時のセッションは、下記ページから参照可能です。プレゼンの動画、プレゼンスライド を見ることができます。
https://www.atlassian.com/company/events/summit/watch-sessions/2019/

なお、Day1の基調講演の著名人の講演は、動画が公開されていないようです。
2018年も2019年も公開されていないので、2020年もおそらく公開されないでしょう。
ぜひ現地に足を運んでみてくださいw

アトラシアンジャパンの公式ブログを見る

上記はすべて英語での情報となりますが、英語がツラいという方もご安心ください。
https://www.atlassian.com/ja/blog
こちらのページにて、日本語に翻訳された情報を入手することができるようです。
2019年のSummitでは、発表の翌日などに公開されていました。
主には基調講演での講演内容になると思いますが、発表されたことをタイムリーに知ることができると思います。

参加者のレポートを参考にする

AUG Tokyo というAtlassianのコミュニティイベントにて、Summit参加報告のプレゼンがされています。
かくいう私もお話させていただきました。
過去3年分のAUG Tokyoでのプレゼン資料のリンクを載せておきます。
・2017年 AUG Tokyo #24にて
  https://www.slideshare.net/gxp/atlassian-summit-us-2017-augj
・2018年 AUG Tokyo #29にて
  https://speakerdeck.com/kunihiro/aug29-summit-report
・2019年 AUG Tokyo #32にて
  https://speakerdeck.com/masateruito/toaruatlassianyuzagazi-fei-decan-jia-sitaatlassiansummitcan-jia-repoto

その他にも、ブログなどで参加レポートを公開している方や企業があります。検索してみてください。

Summitへ参加される方、参加を検討している方へ

ここからは、Summitへ参加される方および、参加を検討されている方に向けた内容です。

会場の構成を知る

大きく3つのエリアがあります
1:基調講演の会場
2:各セッションの会場
3:Expo Hall

2019年開催時の会場マップです。
スクリーンショット 2019-12-18 17.42.03.png

会場はとても広いので、歩きやすい靴で行くことをおすすめします。

Expo Hall を歩き回る

2019年開催時のExpo Hall 会場マップ
スクリーンショット 2019-12-18 17.27.04.png

Expo Hall で得られる情報は、現地参加ならではです。
ぜひとも活用できるようにしたいところです。

様々なブースがありますが、一部を紹介します。

  • 数字が書かれている箇所は、Appsのベンダーのブースです。今の課題を解決するAppsが見つかるかもしれません。また、利用しているAppsの改善要望なども直接伝えることもできますね。
  • Product Hub は、Atlassianのブースです。ツールやサービスごとにブースが展開されています。要望を直接Atlassian社員に伝えられる場になりそうですね。
  • Research Workshop では、Atlassian社員が案内人として常駐していて、ノウハウや悩み・課題などを共有できる場です。各国のAtlassianユーザの生の声を知ることのできる、現地ならではの場所だと思います。私はこのブースが一番有意義で、現地で参加してよかったと感じたブースでした。
  • TheaterA,Bでは、Atlassianプロダクトのミニセッションが開催されていました。

現地だからこそできることをやろう

・Expo Hall で最新のApps情報を入手する
・Workshopエリアで様々な国でのノウハウや悩みなどを知る・共有する
・登壇者へ質問をする
などなどの、Summitの会場で、直接参加者とコミュニケーションを取ることは、現地参加だからこそできることです。
英語が苦手でも、シャイでも、せっかくの3日間なので、開き直ってアタックしてみるのも良いかと思います。

現地の雰囲気を少し紹介

私が2019年のSummitに参加したからこそ得られたことを、下記リンクのスライドにまとめています。参考になれば幸いです。
https://speakerdeck.com/masateruito/toaruatlassianyuzagazi-fei-decan-jia-sitaatlassiansummitcan-jia-repoto?slide=45

いくつか写真を紹介します。

基調講演の会場の雰囲気
IMG_9786.jpeg

Bashの会場の雰囲気
image.png

Expo Hall の Research Workshop コーナーより
Cloud,Server,Datacenter それぞれのメリデメ
UNADJUSTEDNONRAW_thumb_864.jpg

Adminとして活動している中で、解決されたら嬉しい3つの課題
どこの国でも、悩みは結構似通っているのかも!?
UNADJUSTEDNONRAW_thumb_861.jpg

Happiness Tracker
各お題に対して適したツール、適さないツールをシールで貼り付け
UNADJUSTEDNONRAW_thumb_859.jpg

日本でやっておくと良いこと

聞きたいセッションを吟味しておく

現地だからこそ感じ取れるものがあります。会場や登壇者の熱量、オーディエンスの反応などです。
グローバルな場で、どの程度の人が興味を持っているのか、どんな反応をしているのか、など、動画やスライドを見るよりも多くの情報を得られるでしょう。
ただ、Expo Hall にも有益な情報がたくさんあるので、セッションでスケジュールを埋めすぎないように注意してくださいね。

Atlassian Event アプリをインストールしておく

会場マップやセッションスケジュールを確認できます。前述の会場マップはAtlassian Event アプリの画面キャプチャです。
聞きたいセッションを登録しておくことで、リマインダをかけることもできます。
Expo Hall の、各ブースを出展している企業を調べることができます。
私は結構重宝していました。

Summitの開催日に近くなると情報がどんどん更新されていきます。
ログインで躓かないように、現地ですぐに使えるようにしておくことをおすすめします。

日本のAtlassianコミュニティイベントでコネクションを作っておく

日本から参加する方のうち多くの人は、Atlassianコミュニティイベントに参加されています。
AUG Tokyo(2020年からはACEと変わるようです)を検索し、時間・都合が許すようであれば、一度参加されてみてはいかがでしょうか。
日本人の参加者同士での情報交換などができると、Summitの場をより有意義に過ごせるはずです。

旅行の準備に関するアドバイス

大きめのスーツケースを!

2019年のSummitでは、参加者に、Tシャツとリュックサック、水筒が配布されました。
リュックサックは毎年配布されているようです。
また、Expo Hall では、たくさんのSwagが配られています。
確実に荷物は増えるので、スーツケースには余裕をもたせておくのが良いと思います。

参考までに、私が手に入れたSwagを紹介します。
IMG_0163.jpeg

Day1の前日にはラスベガスに到着しておきたい

アメリカの飛行機は結構遅れます。
1〜2時間の遅延は想定しておくのが良いです。

さらに、会場近くのホテルは混雑するので、チェックインにも時間がかかります。
私が宿泊したのは、会場の2つとなりのホテルでしたが、チェックインの列に20分以上は並びました。

移動の疲れから回復するにも、一晩ほしいですね。

予定が許すようであれば、ぜひ、前日までに現地入りすることをおすすめします!

ラスベガスの観光情報も調べましょう

夜の時間は自由です。
ラスベガスでは連日、至る場所でショーが開催されています。
もちろん、カジノもありますね。
ラスベガス自体も楽しみましょう!

Summitのスケジュールに関する参考情報

Day1の前日のスケジュールって何?

招待制のイベントが予定されています。心当たりのない場合、Summit会場に行く必要はないです。

Pre-Conference Training and Certificationって?

Atlassian認定資格、というものがあります。
サミット会場では、通常よりも安い金額で受講・受験ができるようです。
(日本からラスベガスまで行って、Certificationに時間を使うのはもったいないですね)

Welcome Receptionって何?

Expo Hall にて、食事やお酒が振る舞われます。
ビュッフェスタイルで楽しむ時間でした。
進行や発表などがあるわけではなかったです。
そこそこに楽しんでラスベガスの夜を楽しむのも良いかと思います。

さいごに

Atlassian Summit で得られる情報が、これを読んでくださった方の課題解決につながることを祈っております。
2020年に参加される方は、Summit、そしてラスベガスを楽しんできてください! Enjoy!!

ありがとうございました。

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