はじめに
このページは、RSGT2021で参加したセッションのレポートを書いたものです
https://2021.scrumgatheringtokyo.org/
このセッションの概要
【タイトル】
キーノートセッション:Great ScrumMaster
Day1 15:30~17:00
【Confgineのセッションページ】
https://confengine.com/regional-scrum-gathering-tokyo-2021/proposal/14739/great-scrummaster
感想
- スクラムマスターのマインドや立ち振る舞いの基本となることを再確認できた
- 文化人類学について勉強してみよう
セッションメモ
スクラムマスターであり、文化人類学者だ
・好奇心と遊び心
・理解しようとする気持ち
まずは理解することから始めよう
→でも、なにか押し付けようとしてしまうことない??
ZuziさんのScrumMaster journey
最初はScMになりたくなかった
お客様からの依頼でいやいやながら始めた
チームの人、スクラムは嫌だ、といった
けど、「やらなきゃいけないのよ」と「お客様からの要望だからやならきゃ」といった
↓
「じゃあ、やってるふりすればいいんじゃない?」
という話で、スクラムもどきをやってみた
スクラムもどきをやるより、本当のスクラムをやる方が難しい!!
12か月、18か月経過。気づいたこと
スクラムによって私たちが助けられていたことが分かった
スクラムのプロセスで自分たちがカイゼンされたのであれば、何かあるんだろう
もっと知っていこう
1か月に1回は、世界各地のカンファレンスで講演していた。
アジャイルをやることとアジャイルであることは違う!
スクラムマスターの目標はなにか?
チームアシスタント、ではない
「何もしなくなること」
自分が何もしなくても、自己組織的になっているのでうまく回っていること
スクラムマスターの精神状態を見ていく
ティーチング&メンタリング
体験を共有していく
・最初はやり方が分からないチーム
・スクラムマスタは学んでチームに持って帰る
↓
障害を取り除く手助けをする
Happyになるように!これが重要!
サーバントリーダーとしてふるまう
↓
ファシリテーション
ソフトスキルである
コンサルテーションのテクニックも必要
チームのメンバができるようになっていけば、スクラムマスタがやる回数は減っていく
↓
コーチング
※メンタリングとコーチングの違い
コーチングの喩え:鏡を見ている様子
教えるためには専門家である必要がある
一方で、コーチングは、対象の専門家でなくてもよい
初めてコーチングに出会ったのは、アルプスでのスノーボードの体験
旅行から帰ってきて、コーチングとファシリテーションの本を買った
チームに対してコーチングしていい?と聞いてみた
↓
観察する
スクラムマスターが専任であるのは、観察するための時間が必要だから
ほかの仕事と兼任してできるようなものではない
ScrumMasterWay 4つの「メタスキル」
1.好奇心を持つ(Curiosity)
なんでこうなってるんだろう?なんでこうやってるんだろう?
2.尊重する(Respect)
正しい/正しくない ではなく、様々な視点がある、ということ
異なるアイデアを尊重できるか
3.忍耐する(Patients)
質問する
聴く
時間はかかるけど、インパクトはポジティブだった
4.遊び心(Playfulness)
ScMであるとは、戦略的なゲームをしているようなもの
脱出ゲームのように、いろんなことを試行錯誤してみる
ヒントも答えも無い中で、自分で見つける
インスピレーションを得るために、外のカンファレンスに出かけている
ScrumMasterWay 学び
学ぶことに制限・限界はない
Master of AGILE が、Zuziさんがまだ足りてないところ(らしい)
毎年、学ぶことがある
CSMを見ていて…
・学びには質とシンプルさが必要
・トレーナーをコーチングするときにいろんなバージョンを用意する
・ストーリーテリング
価値を生み出すには順番と優先順位が必要
・講座を受けたことがある?
Competences
・Business:POを補佐する、PBIに対して質問をする
・Technical:プラクティス、例えばCI/CD
・Change:チェンジマネジメント:まずは危機感。なぜ変化の必要があるのか。
※文化人類学者の考え方をもつのが重要
※まずは自分のことを理解することも大切
自分自身が熱意をもって、信じてやる
フォロワーが生まれる。2名いればいいんじゃない?
Tips
Tips#1 ScrumMaster is a leadership role. Be a servant leader.
Servant Leader
奴隷とリーダー!?
・共感をもつ
・癒しになる。個人的な衝突はあまりよくない。そこを活かす
・概念化
・成長への関与
・リーダーシップは触媒のようなもの
・エンパワーメント
・「怠け者に関してはどうすればいい?」→「怠け者はいない。そのようにふるまっているだけ。環境を変えればふるまいは変わる」
・聞くこと
・その人の認識を高めていく
・メタスキル
・セルフAwarenessを高めてあげる
・説得 Forsight
・コミュニティの構築
多くのマネジャはこういう。私の指示に従え。
リーダーになるべき。
このアイデアはどうかな?これを良くする人っているなか?
自分のアイデアにまつわるコミュニティを作るということ
Tips#2 Look at organizations from the system level. Be culture anthroologist.
3つのレイヤー
①自分の所属するチーム
これまで話してきたこと
↓6か月くらいすると…
②Relationship 開発チーム+ほかのチーム、ステークホルダー、PO
経験を共有する
カンバンなどのプラクティス
POのサポート
自己組織化する全エコシステム
↓3年くらいすると…
③EntireSystem 組織全体を見る
システムの視点から観察する必要がある
全体を見るということ
Everyone is right ONLY PARTIALLY(部分的に!)
だからこそメタスキルが必要になってくる
Tips#3 Don't push, don't be behind. Be oy one step ahead.
ここのレベルまで至ったら、組織全体のレベルで見る必要がある
うまくいかないとき
それでもそこまで至って良かった!と捉える
BetterWaysを見つける
押し付けない!手を差し出して助ける!
1歩だけ先にすすんでいること
ScMが先に行き過ぎていると、距離が埋めれてしまう
質問コーナー
Q1
サーバントリーダーの能力を見るに、チームの外から入ってきた人やジュニアレベルの人がいきなり務めるのは難しそうに感じる。チームの中からScMが生まれるのがよいのだろうか。
↓
<Ans>
通常は、内部からScMを出す。今いる人にトレーニングを提供する。そして、チームメンバに対してスクラムをやりたいか聞いて、実施する。
ソフトウェアとスクラムマスタは両立できない。良い関係を持っている必要がある。
最高のScMは、心理学者など。
そういう人でScMになった人は、「人に興味があるから」やってみようと思ったらしい
Zuziさんはガールスカウトをやっていた。マインドセットも、人数も、スクラムと似ている。そういった人を呼んでくるのも良いかもしれない
Q2
レベル3つ。切り替えるサインはあるのか?
↓
<Ans>
自己組織化のレベル
「私が2週間いなくなったらどうなるだろうか?」
また、3番目のレベルは、非常に複雑で常に変わっていく。他の2つのレベルも同時に見る。チームのダイナミクスに変更が起こる。自分で問題を把握し解決できているのか、が重要。
Q3
観察をもっとしたい。しかしオンライン環境
↓
<Ans>
バーチャルというのは難しい。音声だけでなく、ビジュアル・映像は欲しい。それでも、一緒に居られないというのは難しい。
ベストプラクティス:ScMもPOもミーティングに関与していく。このやり方に慣れていく。そういうことだと思う。
~おわり~