はじめに
こんにちは、iOSエンジニアの松川です。
今回は最近読んだ本の(備忘録も兼ねて)紹介をしたいと思います。
よろしくお願いします。
記事の構成
著者紹介
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IPUSHIRON(イプシロン)さん
- 1979年福島県相馬市生まれ
- 情報セキュリティと物理的セキュリティを総合的な観点から研究しつつ、執筆を中心に活動中
- 他の著書
- ハッカーの教科書
- ハッカーの学校
- 暗号技術のすべて
- etc
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増井敏克(ますい・としかつ)さん
- 増井技術士事務所代表
- 1979年奈良県生まれ
- 大阪府立大学院修了
- 他の著書
- IT 用語図鑑
- IT 用語図鑑(エンジニア編)
- ITエンジニアがときめく自動化の魔法
- etc
まえがき
本書は技術書の執筆を生業としているお二方が、その経験に基づく読書術を解説をしています。
また著者のお二方で見解が異なる箇所はそれぞれの考えが書かれています。
第1部:本の選び方
皆さんは技術書をどのように選んでいますか?
ちなみに私は大体以下が多いです。
- Amazonの評価が高い本
- Twitterのフォロワーが紹介している本
- 本屋に行って気になった本
本書の内容でお二方の見解を一部抜粋させて頂き、感想を書いていきます。
あらゆる手段で本を見つける!
書店の歩き方からITツールの活用法まで
(著:増井敏克さん)
「売れ筋」の本から探す
「売れ筋」には、「新刊」と「ロングセラー」の2パターンがある。
- 新刊
- 最近のトレンド本
- ロングセラー
- 発売から時間が経っているにもかかわらず、ずっと売れ続けている本
- それだけ多くの読者に愛されている本といえる
やはり王道。
自分のスキルに合った本を見極める
売れ筋の本はわかっても、その本が自分に合うかはわかりません。
短時間で本の難易度や内容を把握するには、「はじめに」や「まえがき」の部分を読もう。
ここに著者の本に込めた想いや、読者ターゲットが書かれています。
難易度の他にも、読者のニーズによって書かれている内容が異なるのでそこも注視すると良い。
①概要を理解したい層
②実装の手順を知りたい層
③理論を理解したい層
図書館の活用
無料で読めることが大きなメリット。
古い本は役に立たないと考える人も多いですが、技術の歴史を知るには打ってつけ。
絶版本もあります。
「歴史は繰り返す」とはよくいわれますが、IT業界でも似たようなことが頻繁におきます。
本書により詳細に記載されていますが、歴史を見ればトレンドが見えてくることもあります。
世界が広がる!
貪欲に本を求めれば、出会うはずがない本にも出会える
(著:IPUSHIRONさん)
悪書・良書を気にする必要はない
一般に悪書・良書といわれている本が、あなたにとってもそうとは限らない。
また悪書との出会いは避けられない。
最も避けるべきことは読書そのものを止めてしまうこと。
これは確かに経験ありました。
合わなければ積読。
レベル感の合った本を選ぶ
良書でも、自分のスキルや読書能力にマッチしていなければ効率的に学習できません。
半分ぐらいはわからないが読めばわかる、2割ぐらいはすごく難しそう、くらいがちょうど良いレベル。
今思えば効率的じゃない(あまり理解できない)本はあったかも。
くじ引き読書法
ジャンルに縛られずに新しい本を読みたくなったそこのあなた!
くじ引き読書法を使いましょう。
手順は以下。
①関心のなかったジャンルの本棚の前に立つ
②目を瞑って手を伸ばす
③選ばれた本を読破する
もはや変態の域。(良い意味で)
なおランダム性を高めるために、以下の改善案も載っています。
- NDC(日本十進分類法)で本をくじ引きする
- Web書店にてISBN(世界共通の書籍識別子)で本をくじ引きする
やはり変態の域。(良い意味で)
第2部:本の読み方
比べて、使い分ける。
時間をムダにせず理解を深める
(著:増井敏克さん)
「3」の発想
1つのテーマで入門書、専門書、逆引きのように視点が異なる本を3種類くらい読むと、実務で使えるレベルになる。
また入門書を3冊見比べることでも、内容が重複している箇所は本当に重要な部分だと分かる。
逆に同じ箇所の説明なのに、正反対のことが記載されていたり、本によって記載されてなかったりする場合もあるので複数の本を見比べると見えてくるものがある。
電子書籍と紙書籍を使い分ける
- 紙書籍のメリット
- 没頭
- スマートフォンやタブレット端末では通知が視界に入り集中できない
- 第三者から見て「本を読んでいる」ことが明確に伝わるので、邪魔されづらい
- 逆引きなどページを行き来する場合は電子書籍より楽
- 紙の質感、香りが良い
- 没頭
- 電子書籍のメリット
- 検索ができる
- ハイライト
- ブックマーク
- コメント
- 持ち運びが楽
- 雑誌などのバックナンバーを簡単に入手可能
- 検索ができる
紙派が多いイメージ。
個人的には買った本がカバンの中でクシャっとなるのが嫌なのと、重量的に軽いので、やっぱり電子書籍。
動くものを作る。良いコードより動くコード
これはあるある。
つい綺麗に書きたくなるが、とりあえず動くものを作ることが重要。
動くものができてから、もう一度設計を考え直してみよう。
他人のコードを信じない
世の中にはGitHubなどにあるオープンソースのコードや、ブログに誰かが書いたコードが多く公開されている。
しかし、これらのソースコードに不具合がないとも限らない。
便利な機能であっても、そこに不具合や脆弱性が残っている可能性もあるので、信じられるのは自分が書いて、自分がテストしたコードだけ。
ルール無用。
精読、多読、乱読し、読書の枠を超えてゆけ
(著:IPUSHIRONさん)
目的を達成できれば読み方はなんでもいい
当たり前ですが、読書方法にルールはありません。
私は斜め読みが多いです!
過去に読んだ本をもう一度読んで成長を実感する
①過去にレベルが高いと感じた本を再読する
難しくて読破に挫折した本、あまり理解できなかった本などが該当。
数年後に再読して以前よりもスムーズに読み進められたのであれば、成長した証拠と言える。
②過去に学び終えた本を再読する
再読することで、以前の読書では見落としていた箇所を発見することがあります。
そして、既知の情報を頭で整理し直すことで、理解を深めたり、新たな知見を得られたりします。
②のパターンであれば再読に時間はかからないので、積極的に試したほうが良い。
一度読んだ技術書を改めて見返す機会は少なかったですね...。
挑戦していきます!
分冊化読書法
分冊化読書法とは、必要なページや章をまとめてカット(物理)して、それを持ち歩いて読書する方法です。
以下、弊害。
- 罪悪感
- 本は大事に扱うものという固定概念がある
- 価値が下がる
- カットしてしまうと戻せない
- 売れない
これは知らなかった。
自炊するためにカットはしてたことはあったなぁ。
1冊90分で読む時間制限読書法
時間制限読書法とは、定めた時間内に1冊を読了するという目標を掲げて読書をすることです。
最初は連続して集中できる限界値とよくいわれている90分を設定。
以下、時間制限読書法の効果。
- 集中して読書できる
- パーキンソンの法則を積極的に活用する
※人は与えられた時間をすべて使ってしまう傾向がある。これをパーキンソンの法則という
いけるのか...?
技術書読み飛ばしテクニック
パレートの法則に基づき、要点の2割を見抜いて読む。
※イタリアの経済学者ヴィルフレド・パレートは「企業の売上の80%は顧客の2割が生み出している」という法則を発見した。これをパレートの法則という
逆に重要な箇所を飛ばしてしまうと、読破をしても得られるものは少なくなってしまいます。
以下、時間制限読書法の実践法。
- 時間を区切る
- 慣れるまでは90分で挑戦する
- 読書量(ページ数)を決める必要はない
- 任意
- 時間はキッチンタイマーで計る
- 誘惑を排除
- タイムリミット時に読書を一旦やめる
- あえてキリの悪いところでやめる方が次回への読書のモチベーションを保てる
- 速読や飛ばし読みのスキルを意識する
- 再読では最初から読む
要約サイトを活用する
どうしても定めた時間内に1冊を読み通せないのであれば、要約サイトを活用するという手もある。
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flier
- 日本最大級の要約サイト
- 2,400冊以上の要約がある
- 毎月30冊前後の本が追加されている
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SERENDIP
- 1,400冊以上の要約がある
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bookvinegar
- ビジネス書の書評・要約まとめサイト
オーディオブックでインプット量を増大させる
オーディオブックの市場は年々拡大しており、特に30〜40代の利用者が多い。
その過半数は活字を避けるためにオーディオブックを選択しているのではなく、通勤などの移動中を有効活用するという積極的な理由によるもの。
- メリット
- いつでも、どこでも読書ができる
- 新書は1冊あたり10万文字
- オーディオブックでは1時間で2万字聞ける
- アプリでは倍速機能があるため、読了時間をさらに短縮可能
- デメリット
- コストがかかる
- オーディオブック1冊数千円
- オーディオブック化されていない本がある
- 音声コンテンツを二重に再生すると干渉し合う
- コストがかかる
- 2大オーディオブックサービス
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audiobook.jp
- 聴き放題プラン月額880円
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Audible
- 聴き放題プラン月額1,500円
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audiobook.jp
第3部:情報発信&共有
成長のチャンスはアウトプットにあり
(著:増井敏克さん)
間違いに気づくためにアウトプットは不可欠
自分だけだと誤った解釈をしていた時に気づかない問題があります。
本の内容を友人と話す機会を自分で作り、アウトプットしましょう。
資料の準備は頭の整理
人にアウトプットする際は、たった5分程度のLTでもそれなりに資料を整理することになります。
どのような順番で話せば伝わりやすいか。
そして、ある技術について話すには、その前段階としてほかの技術について説明しないといけない、ということに気づきます。
これを繰り返すと、自分が分かっていることでも、ほかの人にとっては当たり前ではないことを認識できるようになります。
このように、発表するための資料を作ることで、自分の知識についての抜け漏れに気づくのです。
ブログに書く
LTなどで発表するのは少しハードルが高い、という場合にはブログという手もあります。
ブログを書くことも発表資料を作成するのと同じように、頭を整理できるメリットがあります。
ブログは「記録として残る」という特徴もあるので、後から見直した時に、いつ、どのようなことを自分が考えていたのかを振り返ることができます。
アウトプットも「遅すぎる」ことはない
(著:IPUSHIRONさん)
アウトプット方法の例
- 人に説明やアドバイスをする
友人や同僚に技術を説明することは、立派なアウトプットの1つです。
人に教えるには見かけの3倍の理解が必要といわれています。
人に説明することで情報を整理でき、説明するスキルも向上させられます。
- 進捗や学びを発信する
学習した内容を自分なりに整理して、まとめた結果を公開する。
復習になるだけでなく、フィードバックや交友関係が広がったりします。
- 商品のレビュー
ネット上でレビューを投稿したり、家族や友人に口頭で本を紹介したりするのも立派なアウトプット。
最も影響力があるのはAmazonレビュー。
私も購入して良いと思ったものは星だけでもつけるようにしてます。
(Amazonアプリで確かトップの一覧に出てきたはず。レビューしやすいUIが良いですね)
まとめ
今回Amazonの本一覧でたまたま見かけて購入しました。
読んでみた感想は、効率的な読書方法が具体的に書かれていたので分かりやすかったです。
ぜひ一度「時間制限読書法」を試してみたいなと思いました!
また、本書は技術書じゃなくても活かせることが多いなと様々な気づきがありました。
読書は非常にコスパの良い自己投資だと思うので、皆さんも是非読了方法を参考にしてみてください!
※本記事は内容を大分端折っているのと、図での説明もあるので読みやすいです。半分も紹介できていないと思うので、少しでも気になった方は是非読んでみてください! 272ページなので、1時間ちょいで読めました
以上、本の紹介でした!
最後まで読んで頂いてありがとうございました!