TL;DR
- 著者:完全未経験からSESに入社し、1年半の実務経験を経てメガベンチャーに転職
- 転職活動でやったこと、役に立ったこと
- カジュアル面談は意外と重要
はじめに
はじめまして。Yoichiroと申します。
SESから自社開発への転職を目指す方は今も多くいると思います、私もその1人でした。
本稿では私が転職活動をした際にやったことやその中で重要だと感じたポイントを転職エントリとして記述しようと思います。
本稿がメガベンチャーや自社開発企業への転職を目指す方の参考になれば幸いです。
転職活動前の著者のキャリア
建築系大学院 → グラフィックデザイナー (25歳)
対して興味ないかと思うので、気になる方だけどうぞ
学生時代は建築学やデザインに興味があり、主に建築・都市の専攻でした。
デザインはアートとは違い論理的な思考や説明責任が必要で、エンジニアに必要な思考力は案外ここで養われていたのかなーなんて思ってます。
大学院まで進学しましたが、最終的には興味の方向性がグラフィックデザインに向いていたことと、当時ある程度仕事をもらえていたこともありフリーランスのグラフィックデザイナーとしてキャリアをスタートしました。
グラフィックデザイナー → エンジニア (27歳)
2023年2月
とあることをきっかけにエンジニアを志し、完全未経験のまま面接を受け入社(たまたま)
完全に未経験から入社したので、未経験からエンジニアになるというステップは運だけで乗り越えてます。
3ヶ月間みっちり研修し、いざ現場へ!
結果として2つの案件に携わりました。どちらも開発の現場で未経験からの参画のため技術力は低かったですが、コミュニケーションでなんとか乗り越えてました笑
1つ目の案件
役割:メンバー 規模:15人程度
- バックエンドのAPI開発(Java,Spring)
- 画面の製造(Thymeleaf,MyBatis)
2つ目の案件
役割:サブリーダー 規模:30人程度
- フロントエンドFWのリプレイス(JSP → Vue.js)
- メンバー(自分含め5人)とPLの橋渡し的な役割
転職を考え出す
2024年に入った頃、少しづつ資格の勉強を開始しました。その当時は転職のためではなく自己研鑽の一つとしてJava Silverや基本情報・応用情報の資格を立て続けに取得していました。
しかし、学習を始めたことでキャリアや使用したことのない技術などに興味を持つようになり、「自社開発企業でプロダクトを開発し、成長させてみたい」と思うようになりました。
転職理由
- 事業会社に行きたいと思うようになったこと
- もっと成長できる(技術力の高いエンジニアがいる)環境に身を置きたかったこと
- キャリアアップ
転職準備
転職を決意してからはすぐに準備に取り掛かりました。
具体的な転職の流れとしては下記になります。
カジュアル面談&職務経歴書作成
転職活動の序盤は気になる企業へ連絡してカジュアル面談をしながら職務経歴書を作成していきます。
職務経歴書はSTARメソッドを意識して作りました。
テンプレートはサカモトさんが運営されているInterviewcatの記事を参考にして作成してます。
また実務経験が少なかったため基本的に自分の強みと弱みを考えて、それを理論武装するようなエピソードをいくつか用意して面接には挑みました。そうすることで回答内容に一貫性を持たせることができますし、自分がやりたいことや得意なことの理解が自分自身でも深まります。
ポートフォリオ作成&企業選び
ポートフォリオと書いてますが、実際にはただ個人開発したアプリのGitHubのURLを載せているだけです。
しかし、開発したアプリは実際に運用していて課題を解決するようなものになっています。これは、前述した自分の強みや、やりたいことを理論武装するためです。
企業選び
企業選びには自分の中で転職で叶えたいことを洗い出してリスト化しました。
- 自社開発(一部受託開発)企業
- 年収アップ
- 技術力の向上が望める環境
- SES、SIer企業
- カジュアル面談でコミュニケーションの取りづらさを感じた企業
- 業種はこだわらない
その上でそれらを叶えられそうな企業をひたすらリストアップ、
志望度を付けて簡易的なデータベースとして管理してました。
選考&職務経歴書ブラッシュアアップ
選考を開始し、面接で受けた質問やフィードバックなどを加味して職務経歴書をブラッシュアップしていきました。
また、選考で受けた質問をもとにQA集を作成し、不足している知識や深掘りも面接ごとにブラッシュアップしていきます。
受け答えにはある程度自信はありましたが、面接前に見返して抜けや漏れをできるだけ無くしてました
選考に落ちまくる日々
転職の軸に考えていたのは事業会社、いわゆる自社開発の会社で規模はさまざまで10人弱のスタートアップから何万人と従業員を抱えるメガベンチャーまで受けました。
しかし経験の浅さやそれをカバーできるだけの材料をアピールしきれずなかなかオファーをいただくまでにいたりませんでした。
ここで同じ状況の方や不安を感じた方に言いたいのは、落ち込む必要はないということです。
選考に落ちてしまうのには様々な理由があり、単に需要と供給の話です。求めている人材(人柄や性格、もちろん技術力も)とマッチしなかっただけであり、人格を否定するものでも失格の烙印を押されるようなものでもありません。
実務経験が不足していたとしても、ポテンシャルを見込んで採用したい、と思う企業もあれば即戦力を求めている企業もあります。即戦力を期待されて入社し、実力不足で潰れてしまう方がよっぽどお互いの為になりません。
お見送りになった企業は自分にとって今は入るべき企業じゃなかった(ミスマッチ)というだけのこと
とにかく打席に立つこと
必須要件を全て満たせていなかったり、レベルが高いと感じる企業でも、転職したいのであればとにかくレジュメを準備して選考を受けましょう。なんのリスクもありませんし、むしろチャレンジしないことにはチャンスを掴むことはできません。
オファーを獲得できた企業は自分自身も選考を受ける前はまさかオファーを貰えるとは思ってもいなかった企業でした。
カジュアル面談の重要性
いろんな企業の選考を受けた中で、一つ重要なポイントだと思うのがカジュアル面談を受けることです。
良い企業悪い企業の見分け方は分かりませんが、ただ私にとって魅力的に感じる企業には一つだけ共通点がありしました。
それは、カジュアル面談の時から双方向にコミュニケーションを取ってくださる企業(面談担当者)です。
カジュアル面談に対する個人的な考え方です。少し思想が強いと思うので折りたたみにしてます。
カジュアル面談をしていただいた企業の半分から2/3は、事業内容や企業の概要をひたすらスライドを読む形で実施され、時折質問があるかを確認する、というものでした。
カジュアル面談を受ける前にその企業の紹介スライドが採用サイトにあれば一通り目を通していたので、そういう面談は退屈で大抵の場合事業も魅力的には写りませんでした。
カジュアル面談は選考ではないから、という理由が背景にはあるかも知れませんが、ホームページを見ればわかるような内容を聞くためにわざわざ面談を受けているのではなく、その企業が自分にとってマッチしているかを、面談担当者とのコミュニケーションを通して確認するために面談を受けています。
また、実際にそのようなコミュニケーションが取れた企業の書類選考通過率は高かったです。
個人的な感想です。カジュアル面談には選考の要素は無いとされています。
メガベンチャーからのオファー
合計で60社近く選考を受け、2社からオファーをいただきました。
最終面接でお見送りになることも何回かありましたが、最終的には自分が入れるとは思ってもいなかった企業からのオファーを獲得することができてとても嬉しかったです。
最終的な選考結果
最終的には下記のような結果となりました。
やはり実務経験が1年半だと書類選考すらなかなか通過しないというのがリアルなところです。
選考ステータス | 結果 |
---|---|
内定 | 2社 |
最終面接落ち | 3社 |
二次面接落ち | 3社 |
一次面接落ち | 12社 |
書類選考落ち | 38社 |
応募総数 | 58社 |
その中でもメガベンチャーと呼ばれるような企業からオファーをいただけたのは転職活動に際して行動してきたことが役に立ったと思います。
その他選考に際して実施したこと
- 面接官が事前にわかっている場合はSNSやブログを読み、考え方などをリサーチ
- 志望度の低い順から選考(面接慣れや職務経歴書のブラッシュアップ)
本稿は2024年10月ごろに実施した転職活動に関する記事です。
ポジションや選考基準などは現在と異なる可能性があります。