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AI動画解析サービスを試してみる

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AmazonのAmazon Rekognition VideoとGoogleのVideo AI(Video Intelligence API)の解析を使用してみて、それぞれどのような結果が得られるのか確認したいと思います。

今回は1回目ということでAmazon Rekognitionを使うまでの設定とPythonスクリプトを使用した解析を実行して結果をJSONで取得してみます。

Amazon Rekognitionとは?

詳しくは公式Webサイト見ていただくのが一番ですが、簡単に言えばAWSのS3に保存してある画像や動画に対して顔検出、テキスト検出、ラベル検出などの解析が行えるサービスです。

検出について細かいカスタマイズはできませんが、手元に解析するハード・ソフト含めた環境や知識がない場合でも手軽にAI動画解析を試すことができます。

アカウント設定の手順について

基本的には下記のURLの手順に沿って進めれば準備が完了しますが、Pythonのスクリプトで解析の実行と結果の取得をしたいのでPython用のSDKが動くところまでの設定をします。
SDKを使用する場合は下記ページのステップ3~8は必要ありません。
また、以下の説明は下記ページのステップの数字に合わせています。

アカウント設定の参考ページ:
https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/rekognition/latest/dg/api-video-roles.html

1. アカウント作成

  • ユーザーページ から「ユーザーの作成」クリック
    6adae320-e068-4da8-b0da-1677f102b981.png

  • 次のページで 「ユーザー名」を入力し「次へ」
    今回は「ai-test」というユーザー名で進めます
    ffe8b780-0575-46ac-855f-904285dcc7aa.png

  • 許可のオプションについて
    許可についてはステップ3で設定します。
    ここではそのまま進めて「次へ」をクリックします。
    d0300f27-9a41-44cf-b95f-77c23e4132e9.png

  • 確認画面
    「ユーザーを作成」をクリックで作成完了です。
    cf314305-cae2-4c97-b8b5-a33c9cf7936c.png

2. SDKから使用するアクセスキーの設定

  • ユーザーの設定を表示
    ユーザーページでユーザー名の「ai-test」をクリックしユーザーのごと設定ページを開きます
    6386cf2f-4e1d-4f43-8f31-4ccbb421b286.png

  • アクセスキーの作成の開始
    「アクセスキー 1」(末尾の数字は作成したキーの数により変動) の下にある「アクセスキーを作成」をクリックして 「アクセスキーの設定」を表示します
    d7ad0613-b342-42fc-a812-41214f952af4.png

  • アクセスキーの作成
    「ユースケース」で「ローカルコード」を選択し、画面下部にチェックボックスにチェックを入れ「次へ」をクリック
    fe792866-d0e7-4fd2-9812-37f8da060ce9.png

    必要な場合に説明を入れ「アクセスキーを作成」で作成完了します
    31825476-31ac-4334-9fee-a3ed3485882a.png

  • シークレットキーの保存
    この画面でシークレットキーを保存する最後のタイミングなので「.csvファイルをダウンロード」でcsvファイルを忘れずにダウンロードしてください
    c25f7e61-ee26-4751-8d25-76d2f4a7cd28.png
    もし、シークレットキーを保存し忘れた場合は今回作成したアクセスキーを削除し、再度作り直してcsvファイルのダウンロードを忘れずに行ってください。

  • シークレットキーの設定
    各プラットフォームのユーザーのホームディレクトリ直下の「.aws」というディレクトリの「credentials」というファイル名に下記の所定のフォーマットでファイルを作成してください

    • Linux の場合
      ~/.aws/credentials
    • Windows の場合
      %HOMEPATH%\.aws\credentials
    • フォーマット
      [default]
      aws_access_key_id = アクセスキー
      aws_secret_access_key = シークレットキー
      
      [default] はprofile名でSDKやCLIなどでprofileを指定する際に使用する名前です。 default は名前の通りデフォルトで使用されるprofile名となります

3. ユーザーに許可ポリシーの追加

  • ユーザーページでユーザー名の「ai-test」をクリックしユーザーのごと設定ページを開きます。
    27e6c521-c4ee-4967-911e-adf738975aab.png

  • 「許可の追加」をクリックし、更に「許可の追加」をクリック
    6df632eb-d46f-43b5-a94d-d3e53af7d3ab.png

  • 「許可のオプション」から「ポリシーを直接アタッチする」を選択。
    検索欄が出てくるので下記を許可ポリシー検索し、それぞれチェックをして最後に画面下部の「次へ」をクリック

    • AmazonRekognitionFullAccess
    • AmazonSNSFullAccess
    • AmazonSQSFullAccess
    • AmazonS3FullAccess
      8fcb1350-67cc-4ec4-a9b8-ab51dcdca684.png
  • 次に確認画面が出るので「許可を追加」をクリックして完了

    a8c103d1-9b74-405d-bab5-bb2e0c68bd54.png

4. Amazon SNS の設定

SDKを使用する場合は必要ないのでスキップ

5. Amazon SQS の設定

SDKを使用する場合は必要ないのでスキップ

6. SNSトピックのサブスクライブ

SDKを使用する場合は必要ないのでスキップ

7. SNSトピックからSQSへメッセージを送る許可設定

SDKを使用する場合は必要ないのでスキップ

8. Amazon Rekognitionにアクセスするロールを作成

  • ロールページから「ロールを作成」をクリック
    6a072325-5bef-4471-a55a-292f36cc4f33.png

  • 「信頼されたエンティティタイプ」で「AWS のサービス」を選択
    3765fce0-e81a-482d-8f2f-afe11be8afcd.png

  • 「ユースケース」から「Rekognition」を検索し選択し「次へ」
    85da3ff4-e72d-4447-9eab-1721b38026bd.png

  • 「許可を追加」のページで、そのまま「次へ」をクリック
    a9473e94-0c98-4ce1-850f-95ffed31e599.png

  • 「ロールの詳細」で「ロール名」を指定します
    今回は「ai-demo-role」としました。
    このロールのARNをステップ9,10と、後ほどのSDKを使用したスクリプトで使用します
    6977798c-15dc-4a47-8308-f296c2412f96.png

  • 画面下部の「ロールを作成」をクリックして完了
    c3187137-bf76-427e-9545-05291a492f04.png

9. 上記ロールの信頼関係を編集

  • ロールページからステップ8で作成した「ai-test-role」をクリック
    8aefae21-73ba-4c0b-b163-ccc986bf7d76.png

  • 「信頼関係」タブで下記の様にPincipalとConditionに値を追加
    115d53eb-fe71-4195-8924-74dae3edeebf.png

<user-arn> は作成されたユーザーのARNです。ARNは ユーザーページからユーザー名の「ai-test」をクリックしユーザーの詳細ページで確認できます。
<user-number> は、ユーザーのARNにある数値を使用します。

{
    "Version": "2012-10-17",
    "Statement": [
        {
            "Effect": "Allow",
            "Principal": {
                "Service": "rekognition.amazonaws.com",
                "AWS": "<user-arn>"
            },
            "Action": "sts:AssumeRole",
            "Condition": {
                "StringEquals": {
                    "aws:SourceAccount": "<user-number>"
                }
            }
        }
    ]
}

10. ユーザーにインラインポリシーの追加

  • ユーザーページでユーザー名の「ai-test」をクリックしユーザーのごと設定ページを開きます
    01ff615c-ced4-48a5-aa08-82fa24965e6c.png

  • 「許可」タブの「許可を追加」クリックして、「インラインポリシーを作成」をクリック
    85ebb420-bc8a-4a28-b0ba-e4a202373ffe.png

  • 「ポリシーエディタ」で「JSON」を選択し、下記のように変更します。
    ad21ca5c-f179-4f62-9fe1-a9b946502802.png

<user-arn>をステップ8で追加したロールのARNを使用します。
ARNの確認方法はステップ9を参照してください

{
"Version": "2012-10-17",
"Statement": [
        {
            "Sid": "MySid",
            "Effect": "Allow",
            "Action": "iam:PassRole",
            "Resource": "<user-arn>"
        }
    ]
}

アカウント設定の参考ページのJSONの例にはSTEP 7のARNと書いてありますがSTEP 8の間違いだと思われます

11. 暗号化と復号

今回は暗号化/復号の設定は行いません。

12. SDKの準備

  • boto3 のインストール
    Python3の実行環境に pip で boto3 をインストールします。
    その他、足りないライブラリがあれば pip install をしてください

    $ pip install boto3
    

参考: https://boto3.amazonaws.com/v1/documentation/api/latest/guide/quickstart.html

ラベル解析の実行

S3にアップロードした動画ファイルに対して、ラベル解析を行い、その結果をJSONファイルとして保存するPythonスクリプトについて解説します。

S3に動画ファイルのアップロード

事前にAWSのS3に解析を行う動画をアップロードしておきます。

参考: https://aws.amazon.com/jp/s3/getting-started/?nc=sn&loc=6&dn=1

Python スクリプト

ここでは複数ある解析の種類からラベルの検出をして、その結果をJSONとしてファイルに保存します。

Amazon Rekognitionで動画の解析を実行するとJobIdが与えられます。今回は実行結果の出力として表示するだけですが、このJobIdを用いて解析を実行すると、解析実行結果が保存されている間は解析の再実行を行わず、解析結果だけを再取得することもできます。

Amazon Rekognitionの解析結果は、解析結果の項目(今回はラベル)が1000件ごとに分割されます。
その場合、結果のJSONに NextToken という残りの結果を取得するための値が返ってきます。

今回のスクリプトでは下記の参考ページのスクリプトを元に NextToken がある限り繰り返し実行し、NextToken がある場合は1000件ごとに分割したJSONファイルをその都度保存し、最後に残りのデータと、全て結果をデータ構造が壊れないように整形しながらまとめたJSONファイルを保存します。

参考: https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/rekognition/latest/dg/video-analyzing-with-sqs.html

設定項目

スクリプトファイルの下部にあるmain関数の中に、ユーザーと解析対象の動画ファイルに関する設定項目があります。

  • <profile-name>
    デフォルトのままの場合は default と指定してください
  • <user-role-arn>
    ロールページからステップ8で作成した「ai-test-role」をクリックして表示されるroleのARNを指定してください
  • <bucket-name>
    動画ファイルを保存しているS3のバケット名を指定してください
  • <file-name>
    上記バケットに保存している動画ファイル名を指定してください

出力結果 (例)

$ ./run-detection.py
Start JobId: 99dfef36...snip...757d530485
.........
Matching JobId found: 99dfef36...snip...757d530485
-> Status: SUCCEEDED
ai-test.mp4-label-1.json
ai-test.mp4-label-2.json
ai-test.mp4-label-3.json
ai-test.mp4-label-4.json
ai-test.mp4-label-5.json
ai-test.mp4-label-all.json

スクリプト全体

以下、スクリプト全体です。
各APIの細かい仕様については以下のBoto3のリファレンスを参照してください。

Boto3 APIリファレンス:
https://boto3.amazonaws.com/v1/documentation/api/latest/reference/services/rekognition.html

import boto3
import json
import sys
import time

class VideoDetect:
  def __init__(self, role, bucket, video, client, rek, sqs, sns):
    self.jobtype = 'label'
    self.roleArn = role
    self.bucket = bucket
    self.video = video
    self.client = client
    self.rek = rek
    self.sqs = sqs
    self.sns = sns

  def GetSQSMessageSuccess(self):
    jobFound = False
    succeeded = False
    dotLine = 0

    while jobFound == False:
      sqsResponse = self.sqs.receive_message(
              QueueUrl=self.sqsQueueUrl,
              MessageAttributeNames=['ALL'],
              MaxNumberOfMessages=10,
              )

      if sqsResponse:
        if 'Messages' not in sqsResponse:
          if dotLine < 40:
            print('.', end='')
            dotLine = dotLine + 1
          else:
            print()
            dotLine = 0
          sys.stdout.flush()
          time.sleep(3)
          continue

        print()
        for message in sqsResponse['Messages']:
          notification = json.loads(message['Body'])
          rekMessage = json.loads(notification['Message'])

          if rekMessage['JobId'] == self.startJobId:
            print('Matching JobId found: ' + rekMessage['JobId'])
            jobFound = True

            if (rekMessage['Status'] == 'SUCCEEDED'):
              print('-> Status: ' + rekMessage['Status'])
              succeeded = True

            self.sqs.delete_message(QueueUrl=self.sqsQueueUrl,
                        ReceiptHandle=message['ReceiptHandle'])
          else:
            print("JobId didn't match: " +
                str(rekMessage['JobId']) + ' : ' + self.startJobId)

          # Delete the unknown message. Consider sending to dead letter queue
          self.sqs.delete_message(QueueUrl=self.sqsQueueUrl,
                      ReceiptHandle=message['ReceiptHandle'])
    return succeeded

  def CreateTopicandQueue(self):
    millis = str(int(round(time.time() * 1000)))

    # Create SNS topic
    snsTopicName = "AmazonRekognitionExample" + millis
    topicResponse = self.sns.create_topic(Name=snsTopicName)
    self.snsTopicArn = topicResponse['TopicArn']

    # create SQS queue
    sqsQueueName = "AmazonRekognitionQueue" + millis
    self.sqs.create_queue(QueueName=sqsQueueName)
    self.sqsQueueUrl = self.sqs.get_queue_url(QueueName=sqsQueueName)['QueueUrl']
    attribs = self.sqs.get_queue_attributes(
          QueueUrl=self.sqsQueueUrl,
          AttributeNames=['QueueArn']
        )['Attributes']
    sqsQueueArn = attribs['QueueArn']

    # Subscribe SQS queue to SNS topic
    self.sns.subscribe(
      TopicArn=self.snsTopicArn,
      Protocol='sqs',
      Endpoint=sqsQueueArn)

    # Authorize SNS to write SQS queue
    policy = """
{{
"Version":"2012-10-17",
"Statement":[{{
"Sid":"MyPolicy",
"Effect":"Allow",
"Principal" : {{"AWS" : "*"}},
"Action":"SQS:SendMessage",
"Resource": "{}",
"Condition":{{
"ArnEquals":{{
"aws:SourceArn": "{}"
}}}}}}]
}}""".format(sqsQueueArn, self.snsTopicArn)

    response = self.sqs.set_queue_attributes(
      QueueUrl=self.sqsQueueUrl,
      Attributes={
        'Policy': policy
      })

  def DeleteTopicandQueue(self):
    self.sqs.delete_queue(QueueUrl=self.sqsQueueUrl)
    self.sns.delete_topic(TopicArn=self.snsTopicArn)

  def WriteJsonFile(self, name, data):
    print(name)
    with open(name, mode="wt", encoding="utf-8") as f:
      json.dump(data, f, ensure_ascii=False, indent=2)

  def StartDetection(self):
    self.StartLabelDetection()

  def GetDetectionResults(self):
    try:
      self.GetLabelDetectionResults()
    except Exception as e:
      print(e)
    return

  # LabelDetection
  def StartLabelDetection(self):
    response = self.rek.start_label_detection(
            Video={'S3Object': {'Bucket': self.bucket, 'Name': self.video}},
            NotificationChannel={'RoleArn': self.roleArn, 'SNSTopicArn': self.snsTopicArn},
            )
    self.startJobId = response['JobId']
    print('Start JobId: ' + self.startJobId)

  def GetLabelDetectionResults(self):
    maxResults = 1000
    paginationToken = ''
    finished = False
    loopCount = 1
    responseAll = None

    while finished == False:
      response = self.rek.get_label_detection(
              JobId=self.startJobId,
              MaxResults=maxResults,
              NextToken=paginationToken,
              SortBy='TIMESTAMP',
              AggregateBy="TIMESTAMPS"
              )

      json_name = '{}-{}-{}.json'.format(self.video, self.jobtype, loopCount)
      self.WriteJsonFile(json_name, response)

      if 'NextToken' in response:
        paginationToken = response['NextToken']
        loopCount += 1
        if responseAll == None:
          responseAll = response
        else:
          responseAll['Labels'] += response['Labels']
      else:
        if responseAll != None:
          responseAll['Labels'] += response['Labels']
        finished = True

    if responseAll != None:
      json_name = '{}-{}-all.json'.format(self.video, self.jobtype)
      responseAll.pop('NextToken')
      self.WriteJsonFile(json_name, responseAll)

def main():
  profile = '<profile-name>'
  role_arn = '<user-role-arn>'
  bucket  = '<bucket-name>'
  video   = '<file-name>'

  session = boto3.Session(profile_name=profile)
  client = session.client('rekognition')
  rek = boto3.client('rekognition')
  sqs = boto3.client('sqs')
  sns = boto3.client('sns')

  analyzer = VideoDetect(role_arn, bucket, video, client, rek, sqs, sns)
  analyzer.CreateTopicandQueue()
  analyzer.StartDetection()

  if analyzer.GetSQSMessageSuccess() == True:
    analyzer.GetDetectionResults()

  analyzer.DeleteTopicandQueue()

if __name__ == "__main__":
  main()
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