はじめに
いきなりですが、これ書いている本人が計算結果の信憑性に自信がなく、そういうもので取り越し苦労なのかどうかも確定できずモヤモヤしているのが投稿時点の状況。
指摘事項があれば、できれば解説付き等でコメントお願いしたいと思います。
下記での結論は「投資資金を『お金が働く』として人月に当てはめたら、ゼロクーポン債より利付債の方が有利になることがある」というものです。
(qiitaを債券で検索したら分析など色々記事あったので、内容的に許容範囲と判断。乱文はご容赦を)
当記事の内容は間違っているかもしれません。投資は自己判断、自己責任で。
数値の「約」は省略。
有効桁数揃ってないですがザックリ計算ということでm(_ _)m
2023/11/28追記:証券会社の営業マン(若者)からのTELついでに聞いてみた。聞いたこと無いとw。
人月も知らなかったので色々説明して、周りの人に聞いてみると。何か返事あったら追記します。
(営業に対して購入しなかったので、スルーされる可能性ありw)
債券とは
資産運用の一つに債券(例えば国債)というものがあり、利金の受け取り方によって大きく以下の2つに分けられます(詳細は後述)。
- 利付債
- ゼロクーポン債、割引債、ストリップス債(以下ゼロ債)
上記2つを比較したときに「税の繰り延べ効果でゼロ債の方が高利益」と一般的に言われています。
一方、投資は「お金に働いてもらう」とも言います。それなら工数や労働量を表す「人月(人日)」の考え方で、お金の働いた量と利益で投資の評価ができるのではと。
(株や金などの投資では未来は予測できませんが、債券はデフォルト(債務不履行)にならない限り償還まで確定しているので、この計算が可能です)
利付債、ゼロ債を解説
(既に知っている人はスキップしてください)
説明を簡略化するために新規発行債とし税率20%で円で計算します。
(実際には外国債券が今(2023/11頃)人気で、利率はそちらに近い値を使用しています。また外貨の場合、為替によって税額が変わります)
【利付債(再投資なし)】
年利率5%、10年償還の商品を100万円分購入の場合
毎年 100万円✕5%=5万円(税引き後4万円)受け取り、10年後の償還時に100万円返ってくる。
税引き後の利益総額は4万円✕10年=40万円(実際は半年ごとに2.5%受け取ることが多いが計算結果は同じ)
【利付債(再投資あり)】
年利率5%、10年償還の商品を100万円分購入し、利金を受け取る(半年)度にその分同一商品(同一償還日)を同一利回りのまま購入とした場合(最良理論値)
半年後:100万円✕2.5%=2.5万円(税引き後2万円)受け取り、2万円分追加購入。
1年後:(100+2)万円✕2.5%=2.55万円(税引き後2.04万円)受け取り、2.04万円分追加購入。
・・・略
10年後:145.68万円✕2.5%=3.64万円(税引き後2.91万円)受け取り、償還分145.68万円
税引き後の利益総額は45.68+2.91=48.59万円
【ゼロ債】
年利率5%、10年償還の商品を100万円分購入の場合(比較のため理論値 ※1)
年5%の複利となるため
1年後:100万円✕(1+5%)=105万円
2年後:105万円✕(1+5%)=110.25万円
・・・略
10年後:155.1万円✕(1+5%)=162.9万円
税引き後の利益額は 62.9万円✕0.8=50.31万円
(※1 実際の購入時は、償還時に100万円となるように指定し、割り引かれた額を支払います)
ゼロ債の「税の繰り延べ効果」とは
上記の48.59万円と50.31万円の差1.72万円を指し、ゼロ債の方が利益面で有利と言われます。
48.59万円を基準にすると3.5%ほど多いと。
利付債(再投資なし)の40万円を基準にすると差10.31万円25.8%にもなります。
投資は「お金に働いてもらう」と言うなら
人の仕事量を表すのに「人月(人日)」というのがあります。であればお金に働いてもらう量を「円年」で表し、利益額と比較することで投資効果を計れるのではないかというのが今回の本論。
1円を1年間投資した場合を1円年、100万円を5年間なら500万円年です。
【利付債(再投資なし)】
(条件は解説と同じ)年利率5%、10年償還の商品を100万円分購入の場合
半年後:100万円✕0.5年=50万円年。利益は100万円✕2.5%=2.5万円(税引き後2万円)。この時点から100万円-2万円=98万円が投資でこれから働くお金の額。
100万円支払って2万円戻ってきたのですからこう考えても問題ないハズなんです(汗)。
50万円年は100万円が半年働いた量で、以降各半年分を総計したものがお金の総働き量となります。
1年後:98万円✕0.5年=49万円年。利益は変わらず2.5万円(税引き後2万円)。この時点から98万円-2万円=96万円が投資でこれから働くお金の額。
・・・略
10年後:62万円✕0.5年=31万円年。利益は変わらず2.5万円(税引き後2万円)。
お金の総働き量は半年ごとの各万円年を全て合計すると810万円年となります。
税引き後の利益総額は40万円。
100万円年当り利益額は4.94万円となります(万を消すとショボイので残します)。
【利付債(再投資あり)】
(条件は解説と同じ)年利率5%、10年償還の商品を100万円分購入し、利金を受け取る度(半年)にその分同一商品(同一償還日)を同一利回りのまま購入とした場合(最良理論値)
半年後:100万円✕0.5年=50万円年。利益は100万円✕2.5%=2.5万円(税引き後2万円)で、2万円分追加購入。
この時点から100万円+2万円=102万円が投資でこれから働くお金の額。
1年後:102万円✕0.5年=51万円年。利益は102万円✕2.5%=2.55万円(税引き後2.04万円)で、2.04万円分追加購入。
この時点から102万円+2.04万円=104.04万円が投資でこれから働くお金の額。
・・・略
10年後:145.68万円✕0.5年=72.8万円年。利益は145.68万円✕2.5%=3.64万円(税引き後2.91万円)、償還分145.68万円
税引き後の利益総額は45.68+2.91=48.59万円。
お金の総働き量は半年ごとの各万円年を全て合計すると1215万円年。
100万円年当り利益額は4.00万円となります。
(何か小さすぎる気が・・・無理に働かせすぎ?w)
【ゼロ債】
(条件は解説と同じ)年利率5%、10年償還の商品を100万円分購入の場合(比較のため理論値)
年5%の複利となるため
1年後:100万円✕(1+5%)=105万円
2年後:105万円✕(1+5%)=110.25万円
・・・略
10年後:155.1万円✕(1+5%)=162.9万円
税引き後の利益額は 62.9万円✕0.8=50.31万円
お金の総働き量は100万円を10年払ったままなので1000万円年。
100万円年当り利益額は5.03万円となります。
他の条件も追加してまとめ
下記表の2、3列目は「利付債、ゼロ債を解説」と「投資はお金に働いてもらうと言うなら」からの値。
4列目は、年利率5%、20年償還の商品を100万円分購入の場合の100万円年当り利益額。
5列目は、年利率5%、30年償還の商品を100万円分購入の場合の100万円年当り利益額。
利益 (税引後) |
100万円年当り利益額 (税引後)10年 |
100万円年当り… 20年 |
100万円年当り… 30年 |
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利付債(再投資なし) | 40万円 | 4.94万円 | 6.56万円 | 9.76万円 |
利付債(再投資あり) | 48.59万円 | 4.00万円 | 略 | 略 |
ゼロ債 | 50.31万円 | 5.03万円 | 6.61万円 | 8.86万円 |
30年欄を見ると・・・利付債の方がお金の働き当りの利益が大きくなっています。
ゼロ債優位は変わらないだろうと思いながらも、たまたま年パラメータを変えて目を疑いました (@_@)マジで?
しかも逆転しながら10年に比べて差も大きい。
ちなみにこの条件の場合、22年で逆転します。また、5年と短い場合も差が縮まります。
つまり、この考え方でゼロ債が最も有利になる年数というものもあると。
結論(自信がない)
計算上の結論は出たのですが、書いている本人が「本当かよ…」とまだ思っています。
仕組み的にも感覚的にもゼロ債の方が有利に思えるのに・・・。
色々債券についてWebやYoutubeで調べたりしてましたが、誰もそんなこと言わないし触れないし・・・。
抜けている事項があればコメントお願いしたいです。
もしくはxxな理由でそうなることもあるとか、プロは知ってて当たり前とか、xxに既に書かれてるとかも。
自分なりの理由付け
利付債では支払額から引いていくのだから長期で支払額分全部引かれる(より小さくなる含む)と逆転するのはわかるんですが、そこがポイントなんですかね。
(現物)株では配当や優待で投資額以上に回収できればもう負けないと。ゼロ債ではそういう状況にはなりようがないと。