ミドルウェアチェーンの仕組みを整理する

はじめに

フレームワークのミドルウェアを深く理解したくて、PHPで簡単なミドルウェアチェーンのコードを通して、処理の流れをイメージできるようにした。
今回はその中で学んだポイントを整理する。

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PHPのアロー関数（fn）は無名関数の短縮形であり、useを省略できる

$fn1 = fn($x) => $x + $y;
$fn2 = function($x) use ($y) { return $x + $y; };

このように、アロー関数では外部変数を明示的に use しなくても、スコープ内にある変数は自動でクロージャとして取り込まれる。

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前処理を a → b → c、後処理を c → b → a の順で行いたい場合、c → b → a の順で関数を包めばよい

以下のような Middleware インターフェースを実装した複数のクラス（A, B, C）があるとする。

interface Middleware {
    public function handle(string $request, callable $next): string;
}

それぞれの handle メソッドで、前後処理を実装する。

class MiddlewareA implements Middleware {
    public function handle(string $request, callable $next): string {
        $request .= "[A:before]";
        $response = $next($request);
        return $response . "[A:after]";
    }
}

ミドルウェアは配列で保持しておき、入れ子構造を逆順に構築する。

$middlewares = [new MiddlewareA(), new MiddlewareB(), new MiddlewareC()];
$middlewares = array_reverse($middlewares);

$action = fn(string $request): string => $request;

foreach ($middlewares as $middleware) {
    $action = fn(string $request) => $middleware->handle($request, $action);
}

この時点で $action は、以下のような構造になる。

A(
  B(
    C(
      BaseAction
    )
  )
)

つまり、

• 実行時：A → B → C → Base
• 戻り時：C → B → A（後処理）

という流れが実現される。

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まとめ

• アロー関数は use を省略できる。
• ミドルウェアで「ある処理の前後に共通の処理を挟みたい」とき、ラップ構造で実現できる
• 実行順と戻り順をコントロールしたいなら、「wrapの順番」を逆に考えること

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おわりに

今回の学びを通して、ミドルウェアが「ベースの処理を引数として受け取るメソッド」であることが腑に落ちた。