やりたいこと
Windowsで複数バージョンのPython仮想開発環境を作成したい。
インストール済みの Python バージョンを調べる
下記のコマンドをコマンドラインから実行します。エラーとなる場合はPythonがインストールされていません。py
コマンドは、Windows環境で使えるpythonのランチャーコマンドです。-0
のオプションは、現在インストール済みのPython一覧を表示します。 * のついているバージョンが最新のバージョンで、バージョンを指定せずに py
コマンドを実行した場合、このバージョンのPythonが実行されます。
>py -0
Installed Pythons found by py Launcher for Windows
-3.10-64 *
-3.9-64
-3.8-64
-3.7-64
複数マイナーバージョンのPythonをインストール
https://www.python.org/downloads/windows/
から、必要なバージョンの Windows installer (64-bit) をクリックしてダウンロード。たとえば、2021年10月5日現在の代表的なマイナーバージョン Python 3.10、Python 3.9、Python 3.8、Python 3.7のWindows版の最新は、
- Python 3.10.0
- Python 3.9.7
- Python 3.8.10
- Python 3.7.9
となっている。マイクロバージョンのみが違うものをインストール済みの場合は、
インストール時に、(→ Upgrade Now) を選ぶだけで、自動的に上書きアップグレードされる。
例) 3.9.6 → 3.9.7 など。
インストールしたPythonのバージョンを確認
py -V
とバージョンを指定せず、py
コマンドを実行した場合は、最新バージョンのPythonが使われる。
>py -V && py -3.9 -V && py -3.8 -V && py -3.7 -V
Python 3.10.0
Python 3.9.7
Python 3.8.10
Python 3.7.9
仮想環境の作成
venvというモジュールを使って、Desktopのappというフォルダ(場所は任意)に、.venvという名前(名前は任意)の仮想環境を作成する。Python 3.9.x以上の場合は、--upgrade-deps
オプションをつけておくと、pip
などのアップデートも行われる。Python 3.8.x, Python 3.7.x の環境を作りたい場合は、py -3.8
... のようにバージョンを指定する。
>mkdir Desktop\app
>cd Desktop\app
# Python 3.9以上の仮想環境を作成する場合
Desktop\app>py -m venv .venv --upgrade-deps
# Python 3.8の仮想環境を作成する場合
Desktop\app>py -3.8 -m venv .venv
Desktop\app>dir
<DIR> .
<DIR> ..
<DIR> .venv
仮想環境をアクティベート
.venvフォルダ内の activate
コマンドを呼び出して、.venv仮想環境に入ると、python
コマンドで、指定のpythonが実行できる環境ができる。pip
コマンドも、この環境内で閉じたものになり、他には影響しない。
Desktop\app>.venv\Scripts\activate
(.venv) Desktop\app>python -V
Python 3.8.10
Visual Studio Codeで実行
Visual Studio Codeをインストールしておけば、code
コマンドで、Visual Studio Codeを起動することができる。
(.venv) Desktop\app>code main.py
但し、起動後は、ファイル(F) - フォルダーを開く...メニューから、先ほどのDesktop\appフォルダを開きなおし、実行(R) - 構成の追加... メニューで、Python Fileを選択しておくと、main.pyを選択して、F5キーで、すぐに実行することができる。
Visual Studio Code内のターミナルを閉じて、再度開くには、[Ctrl] + [@] キーを使う。
プロンプトが、
(.venv) Desktop\app>
のようになっていれば、.venv仮想環境で実行できる。もし、仮想環境に入っていない場合は、Visual Studio Code 画面左下のPython実行環境のバージョン一覧から変更できる。