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Google Ad Manager(旧DFP)ことはじめ。基本的な用語と設定手順。

Last updated at Posted at 2016-10-13

DFPとは

DoubleClick for Publishres の略。Googleの広告配信システム(※3)。
広告の作成や配信ルールの作成を行うことができます。
柔軟にサイトに広告を貼ることができるサービスです。
9,000万インプレッション/月まで無料で利用することができます。(※1)

元々は、DoubleClickという企業単体で存在していたのですが、2007年にGoogleに買収されました。(※2)

※1
かなりの数ですが、特定ページにしか表示されないような広告はきちんとオフになるようコーディングしておくのが良いでしょう。
@see http://adsense-ja.blogspot.jp/2011/02/dfp-1-dfp.html

※2
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%80%E3%83%96%E3%83%AB%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%83%E3%82%AF_(%E4%BC%81%E6%A5%AD)

※3
2018年に名称が、Google Ad Managerに変更しました
https://www.blog.google/technology/ads/new-advertising-brands/

ログイン

googleアカウントさえあれば、OKです。URLにアクセスして、ログインしましょう。

画面

DFPにアクセスして、Googleアカウントでログインします。
詳細は後述しますが、それぞれ下記のような設定ができます。

ホーム
下の画面
配信
オーダー(広告枠)の設定
在庫
広告そのものの設定や、配信ルールの設定を行う
レポート
収益等の数値系レポート確認画面

@DFPのホーム画面
DoubleClick_for_Publishers_-_ホーム.png

用語

聞きなれない用語が多かったです。(筆者が門外漢だっただけかもしれませんが)。

用語の概念図

全体の関係性が見えにくいので、図をはっておきます。
各用語は、のちのち説明していきます。

DFP概念図.png

在庫

広告枠の総称、あるいは広告枠をまとめた単位。
自サイトの広告を貼れる枠のことを在庫といいます。

広告ユニット

広告枠のこと。広告ユニット(= 広告枠)を作成し、そこに広告申込情報を設定します。

プレースメント

在庫をまとめたもの。

広告申込情報

≒広告

オーダー

広告申込情報をまとめたものです。

関係性:オーダー:広告申込情報 = 1 : N

クリエイティブ

広告の実態。バナー画像やCSS+HTML、AdNetworkなどを設定できる。

広告申込情報:クリエイティブ = 1: N

Key-Value

広告配信条件の定義です。Key-Value形式で定義します。

例:
Key = env
Value = dev, pro

予めKey-Valueで条件を定義しておき、広告申込情報に設定を付与します。
広告申込情報では、HTTPリクエストやCookieなどが、ここで定義した条件に該当したら〜とか、該当しなかったら〜といった設定ができます。

広告申し込み情報 :Key-Value = 1 :N

Key-Valueの設定はDFPで行いつつ、実際に送信する値はプログラム側でKeyとValueをセットにして、DFPに送信します。

googletag.pubads().setTargeting('key_name', 'value')

広告配信の流れ(概要)

手順が複雑なので、概要をおさえておきましょう。

  1. DFPで広告枠を作成します。(広告はjsで配信されます。jsの読み込み部分とdivタグ部分をDFP上で発行します。)
  2. HTMLに1.を埋め込みます。jsの読み込み部分とjsの配信部分の2箇所です。 この状態では、まだ広告そのものを配置していないので表示はされません。DeveloperTools等で、通信有無を確認すると良いでしょう。
  3. DFPで広告配信情報を作成します。
  4. クリエイティブを作成し、広告配信情報に紐付けます。
  5. 表示を確認します。

広告配信の流れ(詳細)

1. 広告ユニットの作成

広告ユニットを作成します。在庫 > 広告ユニット > 新しい広告ユニット

@広告ユニット画面
DFP-広告ユニット作成.png

下記を参考に、新しい広告ユニットを作成します。

@広告ユニット設定画面
DFP-広告ユニット設定.png

設定項目 説明
コード 識別子。後から設定変更不可。
サービス名や、対象記事。広告の種類などをつけておくと良いと思います。
例:myblog_mobile_articles_infeed_20160927
名前 設定の名前。
例:myblog_記事一覧__インフィード
説明 説明(なくてもOK)
サイズ サイズを選択
ターゲットウィンドウ 広告をクリックしたときの動作を規定。
_top ブラウザの同一ページで遷移
_blank 別タブに遷移
プレースメント プレースメント(あれば選択、なくてもOK)
AdSense広告枠の設定 表示する広告がない場合に、AdSenseを出すかの設定。AdSense出さないのならば、無効とすればよい。
広告ユニットのフリークエンシーキャップ 広告の表示回数や、複数広告の割合を変更したい場合に設定
※フリークエンシー…あるユーザーが広告に接触した回数
更新頻度 モバイルアプリにおいて、設定した時間で広告の表示を変更

2. タグの発行

画面右上の[タグを作成]を選択して、js読み込み部分と広告配信枠(divタグ)を発行します。

タグを作成します。
注:二度と同じタグは作成できないので、作成したタグは大事にとっておきましょう。(タグに埋め込まれるIDが変わってしまう)。

①タグタイプを選択

設定項目 説明
Googleサイト運営者タグ Google Publisher Tags :GPT
Web用に最適化して広告配信をしてくれる(ようです)。
@seehttps://support.google.com/dfp_premium/answer/181073?hl=ja

モバイルアプリ
モバイル・アプリケーションの場合に利用。モバイルウェブとは異なるため、広告タグや広告リクエスト、広告の応答が異なるようです。

@seehttps://support.google.com/dfp_premium/answer/1209769?visit_id=1-636105539199259213-158448909&rd=1 |

②タグオプションを選択

用語が盛りだくさんですね。詳細はGoogleが公開している情報を覗き見るのが良いと思います。基本的にはデフォルトのままで大丈夫です。

@seehttps://support.google.com/dfp_premium/answer/177207?hl=ja

項目 概要
シングルリクエストを有効にする オンにする。オンにすることで、ページ読み込み時間が短縮できるようです。
同期リクエストを有効にする 推奨値:オフ
(HTML読み込みがブロックされることを防ぐため)
パスバックタグを作成 @TODO
空のdivを折りたたむ 広告が配信されない場合にdivタグを折りたたむかどうか
ページレベルのターゲティング @TODO
ページ外 ページ外クリエイティブ(※)の設定 ※ ポップアップやフローティング等の広告
広告枠ユニットサイズ 広告サイズ。ページ外を設定している場合、設定不可
広告ユニットレベルのターゲティング @TODO

③タグ生成結果

headに埋め込む部分と、bodyに埋め込む部分の2箇所が作成されます。大事にとっておきましょう。

3. コードへの組み込み

各自環境に合わせて、生成したタグを埋め込みます。

4. 疎通確認

GoogleDeveloperTools等を使って、jsの通信ができているか確認します。

5. テスト用の広告配信情報の作成

いきなり本番環境にテストするのは怖いので、テスト環境ではじめましょう。

5.1 開発用オーダーの作成

開発用 とか 確認用 といったオーダーを作っておくと良いかもしれません。

配信 > 新しいオーダー

5.2 広告申込情報の作成

  • 5.1で作成したオーダーを選択 > 新しい広告申込情報
  • 下記を参考に設定を作成

ここも、設定・用語が盛りだくさんです。ざっと説明します。
@seehttps://support.google.com/dfp_sb/answer/82236?hl=ja

項目 概要
名前 広告申込情報の名前。ユニークである必要あり。 例:myblog_関連記事_テスト
ラベル 省略可。説明は参考資料参照。
コメント 省略可。説明は参考資料参照。
カスタムフィールド 省略可。説明は参考資料参照。

設定

項目 概要
タイプ 広告タイプを選択します。タイプによって表示の優先度が変わります。
スポンサーシップ: 標準:ネットワーク:バルク:価格優先:自社広告:AdSense:
クリック トラッキング専用
開始時間 配信開始時間。テスト用なので、今すぐにします。
終了時間 配信終了時間。テストようであれば無期限で良いでしょう。
目標 テストようであればあまり気にせず、デフォルト(100)で良いでしょう。
レート 広告レート。テストであれば、デフォルト(\0.00)のままで良いでしょう。

配信の調整

項目 概要
広告の配信 配信スケジュールを指定します。均等:フロントローディング配信:できるだけ早く:
表示するクリエイティブ数 テスト用であれば、1つのみで十分でしょう。
クリエイティブをローテーションで均等に表示
クリエイティブの表示頻度の設定。 表示するクリエティブ数が1つであれば、どれを選択しても同じ。
曜日と時間 いつクリエティブを配信するか設定します
頻度 広告の配信頻度やフリークエンシーキャップを設定します

ターゲティングを追加

項目 概要
ターゲティング初期設定 省略可。説明は参考資料参照。

5.3 クリエイティブの作成

いよいよ広告の設定です。5.2で作成した広告配信情報から、クリエイティブを追加を選択して、クリエイティブを追加します。

5.4 (必要に応じて)その他の設定

必要に応じて、Key-Valueというを設定します。

6. テスト

設定した広告が表示されるかを確認します。デバック方法も参考にして下さい。

7. 本番用の広告配信の作成

  • 5.を参考に本番用の広告配信情報を作成します。
  • 本番環境で広告を配信します。Key-Valueをうまく利用して、あまり閲覧されないページでテストしましょう。
  • 無事広告が表示されたら、数値をおっていきましょう。

デバック

DFPにログインしている状態で、URLの末尾にクエリを付与します。

例:https://foo.bar.buz なら https://foo.bar.buz?&google_force_console=1

dfp_debug.png

一度DFPのデバックをONにすると、別のDFPを埋め込んでいるページでもデバック画面が表示されてしまうので不要になったら、コンソールの右上隅にある閉じるボタンを押しておきます。(すると、URLに?&google_force_console=1をつけなければ、デバックコンソールは表示されません。)

なお、DFPの画面からURLを入力してデバックすることも可能です。

トラブルシューティング

広告申込情報のステータスが「準備完了」のまま動かない…

see : https://support.google.com/dfp_sb/answer/7156278?visit_id=1-636234150161701393-1396006694&rd=2

まとめ

用語や概念さえ理解できれば、あとは操作しながら覚えていけると思います。
また、クリエイティブが広告配信情報に紐付き(正確には配信)さえしなければ、表示されないのでそこまでナイーブにならなくても良いと思います。

参考

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