はじめに
今回E資格2025#2を受験するまでの記録を記載します。
本記事を書いている時点で、E資格2025#2結果通知は来ていないので、勉強量と内容の記録になります。
E資格受験に際して、出題に関する機密保持を交わしたので本番試験については回答しかねます。
今後、E資格受験を目指す方の参考になれば幸いです。
自己紹介
・JTCメーカーに勤務する30代。大学時代の専攻は機械加工、現在は熱流体エンジニアとして勤務しています。現在の業務が主にサプライヤマネジメントばかりで職種を変えたいと思い、AIエンジニア、DSの道を目指すべく勉強中。その足掛かりとしてE資格取得を目指しました。
・数学:統計検定準1級取得。
・情報理論:全くの素人。KLダイバージェンス?なにそれ?
・機械学習:XgboostやRFはプライベートで使用。業務経験としてはSVMやk-meansを適用したことがある程度。深層学習については経験無し。
認定プログラムについて
千里の道も一歩から。認定プログラム選びはE資格受験の上で最も重要な決断だと思います。
合格者数No.1と言う触れ込みで私はAvilenを選択しましたが、個人的にはあたりだったと思っています。
◎Avilenの良かった点
・資料の完成度が高い。これだけで講座費用相当の価値はあり。
・吉原さん、水原さんら担当講師が、イメージを掴みやすい具体例を挙げてくれるなど取っつきにくさは感じない。
・認定のためにコーディング課題、プロダクト課題があり、実装力も(ある程度)身に付く。
・修了試験後に解禁される修了者限定コースの問題が充実しており、演習回数をこなせる。
×Avilenの微妙だった点
・担当講師によってレーザーポインタを使っていただけなかったり、資料のどこを指しているか分かりにくいときがある。(とくにコーディングの解説時)
受験スケジュール
以下の課題完了後、修了申請を行い修了者ナンバーを受領します。
- コーディング試験(ResNetなどのコード穴埋め)
- プロダクト課題(3層以上のレイヤを使った深層学習モデルの作成)
- 修了試験(本番形式に近しいもの)
8月受験を目指す場合、8/11までにこれらを完了し、修了者ナンバーを受領している必要があります。
E資格の受験申込は開催前日まで可能ですが、住んでいる地域によっては試験会場が直ぐに埋まってしまい、遠征が必要になります。
Avilen模試
本番1カ月前or2週間前にAvilenによる模試が開催されます。
難易度は非常に高いですが、直前の力試しに最適だと思います。ここで好成績を取れれば受験に向けたはずみになります。
受験に向けてこなしたもの
Avilen講義資料、試験対策コース
おすすめ度:☆5
Avilen生はとにかく講義資料を隅々まで理解することが重要だと思います。
資料の完成度が高く、演習を重ねていくうえで躓いた箇所があれば資料に戻れば凡そ十分な説明が記載されています。担当講師である吉原さん、水谷さんらの解説も充実しておりました。
修了試験に合格すると、【修了者限定】E資格試験対策コースが解禁されます。
フレームワークごとに異なる問題も備えられています。
私は通勤、帰宅の移動時間に講義を視聴。昼休みにE資格試験対策コースの問題をこなしました。
深層学習教科書 ディープラーニング E資格(エンジニア)精選問題集
おすすめ度:☆3.5
賛否両論ある問題集。いわゆる白本。
私は試験2週間前くらいに始めて、2周しました。タイミングとしては丁度いい、あるいは少し始めるのが遅かったかなと言う印象です。黒本よりも現行シラバスに沿った内容となっているため、可能であれば3周したかった問題集でした。フレームワークによる選択問題があるので、厚さほど時間はかからなかったです。
個人の意見としては、最初の問題集としてこれをやるのは推奨しません。理由として内容に誤植が多く、ある程度リテラシーを身に着けた上で無いと逆に理解を妨げる可能性があると感じたためです。
私は最終的に解説は読まず、ほぼ1問1答形式の問題集として使用し、間違えていた場合、Avilen講義資料を見返す使い方をしておりました。
新規で購入する場合、電子版の方が幾分か誤植がマシになっているらしいのでそちらを推奨します。
徹底攻略ディープラーニングE資格エンジニア問題集
おすすめ度:☆2.5
いわゆる黒本。白本とは逆に改訂が全然されていません。
Avilenの修了試験を受ける前に始めて2周、修了試験後に更に1周して最終的に3周しました。
現行シラバスに沿わない内容が多く、またフレームワークごとの問題も用意されていません。
解説は白本より充実していますが、演習としても地力を鍛える用途としてもどっち付かずという印象であり、3周目は要らなかったかなという印象でした。
ゼロから作るDeep Learning ―Pythonで学ぶディープラーニングの理論と実装
おすすめ度:☆2.5
いわゆるゼロつくシリーズ。
Avilenの資料の方が完成度が高く、実際にはスクラッチせずフレームワーク使うしなあと思い、受験に向けた勉強ではあまり活用しませんでした。
名著だとは思います。
BERTによる自然言語処理入門 ―Transformersを使った実践プログラミング―
おすすめ度:☆4.5
Avilenのプロダクト課題として自然言語処理で映画口コミサイトからレビュー分類を行いました。
どうせならRNN系やLSTM系だけでなく、Transformerも使用してみたいと思い、本書を参考にさせていただきました。対象読者は限定的かもしれませんが、BERTはE資格でも頻出なので個人的にはおすすめです。
総評
実際にE資格取得に向けて勉強してみましたが、深層学習について幅広く体系的な知識を身に着けることが出来たと思います。
転移学習程度ならばすぐに実装できるようになり、スキルの幅の広がりを感じることが出来ました。現在はResNet、DenseNetで手元のデータセットで精度や学習速度の違いを確認してみるなどして遊んでいます。
まだまだスキルとしては未熟な部分もあり、特にクラウドコンピューティングについては理解を深めていくことが課題と考えています。
今回E資格取得に向けて取り組んだ努力が、AIエンジニアとしてのキャリアを開く足掛かりとなればと考えております。