はじめに
こんにちは!3D業界を一時期追放されていたが、不死鳥またはゴキブリのように復活して3D業界に返り咲いた堕天使Takumi3 depth(です) 。Takumi-san@3Dcamera
とある3Dカメラのアジア地域営業担当として約5年間働いていたのですが、その会社を解雇されてしまったので今は色々なカメラを趣味&仕事で遊んでる。(一応、Orbbec社の手伝いをしているけど、お金貰えるかはよく分からん、少なくともカメラはくれたからいいか)
今回は今熱い深セン企業のOrrbec社のステレオカメラ Gemini 335Lについてレビューします!
Orrbec社ってどんな会社
なんとなく製品や社名は聞いたことがあるかもしれませんが、まずはこのカメラを作っている会社について簡単に説明します。2013年に中国深センで設立されて2022年には上海証券取引所に上場している3D技術に特化した凄い会社。
(3Dのハードウェアのビジネスで上場を維持するのは大変だからなー、Lidarとか見ててもどこも大変そうだしなー、、、)
3Dセンサーや画像処理用のチップかた完成品のステレオカメラからLidarまで自社で様々な3Dに関する技術の開発や製品製造まで行ってる。一部の人にはマイクロソフトがKinectの後継機種を作っている会社と言ったらピンとくるからもしれない。(これは別でレビュー記事出す予定)
デカい自社ビルと自社工場を中国に持っている今一番3Dカメラ業界では勢いがある会社かと思う。
https://www.orbbec.com/
これは私が深センの本社に訪問した時の写真 めちゃくちゃデカい自社ビル、深センの勢いを象徴しているかと
Gemini 335L レビュー
今回はざっくりレビューです。(もっと詳しくはアドベントカレンダーのときに別記事だそうかなー)
開封の儀式
- Gemini 335L 本体
- USBケーブル(TypeA-C)
- 3脚
- カメラの角度とか変える用の雲台
大体カメラで遊ぶことに必要なものは一通り入っている。3脚の脚が伸びたりすることと脚の安定感は◎(某なんとかSense付属の三脚の安定感のなさは正直イライラしててあまり使ってなかった)雲台がついてくるのは珍しい。
ファーストDepthインプレッション
そもそもGemini335LはRealSenseD455を意識したデザインでカメラのベースライン(ステレオカメラのカメラ間の距離)もほぼ同じだし、カメラ筐体のサイズもほぼ同じ。私は誰よりもRealSense製品触ってきた自負はあるので感じるが、D455よりもDepthが取れている距離は長い。
ただし、この距離の違いはカメラ上のみで行われる処理ではなく、PC側で行うPost Processing処理にも大きく影響はされている。とはいえ、Depthが取れている距離は長く感じた。
ざっくり比較 (Depth編)
D455とGeminiのPost Processing付けた状態でのDepthの比較
見えている距離のちがいは明らか
画像だと説明しづらいが、Dpethのちらつきというか安定はD455の方があるかもしれない、見ている距離が同じではないのでなんとも言い難いことはあるが、
テクスチャーが少ないものにはGeminiの方が強いかな
ざっくり比較 (IR編)
赤外線画像と赤外線のドットパターンプロジェクターの比較
RealSense D455
まあー、私は一万回くらいみた白黒画像
Gemini 335L
ドットパターンの密度はこちらの方が高いし、遠くまで人間の目で見えるくらいに照射しているかなー
本当はここでレビューを終わらせたかった。
ざっくり比較 (Post Processingナシ編)
Post Processing付きだったら公平な比較ではないとツッコミが夜に入ったので、気になって気になって眠れなくなって深夜にもう一度レビュー
Post Processingを切った状態だと、若干程度の違いかなー。
まとめ
カメラ比較
ステレオカメラの性能としては、Post Processing込だったらGemini 335Lの方が距離や画角の点では上。Post Processingを切ればだいたい同じくらいかと。ただし価格がD455よりも15%程度小売価格で安いことを考えると悪くないのかと。あとは、SDKなどの充実を新興企業に10年以上ビジネスを行っている会社と同じレベルのものを求めるのは酷だが、このカメラを触る人が増えればどんどん充実していくかも。
所感
私を追放した会社の人たちは嫌いでも製品はまだ誰よりも愛している自信はまだある。ただ、その会社の営業として日本の市場に競合他社のdepthカメラやステレオカメラが入ってこないように色々画策していたことの贖罪の意味も含めて色々なカメラやセンサーの情報を広げて行きたいと考えている。色々なカメラの選択肢があることロボットや3D業界の貢献にもつながるので色々な情報をこれからも拡散していくのでよろしく!