IICS(Informatica Intelligent Cloud Services)を使って依存マスキングを実装してみる
昨今、個人情報の取り扱いなどでマスキングを実施しなければならないことが多いですが、マスキングといっても様々な方法がございますので、今回の記事では高度なマスキングが実装できる依存マスキングの使い方を紹介します。
依存マスキングとは
依存マスキングは、データのカラムを、別のカラムのデータをマスキングするために使用するカスタムディクショナリの値に置き換えます。
マニュアルの記載は上記のようになっておりますが、カスタムディクショナリのレコード単位で依存性をもたせたマスキングを実施することができます。
(こちら、結果を見てみた方がわかりやすいと思います。)
###実際に作ってみる
以下のステップで設定を作っていきます。
1.リレーショナルディクショナリ接続の設定
今回はOracleを設定します。
※ストレージ接続は一意のマスキングをするための情報保持に使います。
2.カスタム置換の設定(ソースデータのM_SEIカラムのマスキング方法でカスタム置換を設定します)
CDI_MASK_DICTIONARYのSEIカラムを辞書カラムに指定し、ディクショナリのカラムで置換できるようにします。
3.依存マスキングの設定
カスタム置換を設定したM_SEIのカラムを依存カラムに設定し、依存出力カラムでマスクするカラム(ディクショナリのMEIカラム)を設定します。
##マスキング結果
今回、テストデータには各都道府県知事の名前を借用させていただいております。
ディクショナリに設定している姓名のレコード単位でマスキングができていることが確認できました。
依存マスキングが設定されていないとカスタムディクショナリの姓名のランダムな組み合わせマスキングが実施されてしまうことがわかります。