はじめに
求人情報はWeb上にたくさんあります。
そのため、できるだけ効率的に情報収集したいところです。
求人情報に、どのようなことが書いてあるのかを、
テキストマイニングで可視化することにより、
感覚的に把握できないかな?という問題意識があります。
また、今年のコンピュータ関連業界の話題と言えば、文字列(呪文と呼ばれる)から
画像・音楽・文章を生成する生成系AIの劇的進化と実用化が挙げられるとおもいます。
(今年の私の中の流行語大賞は「呪文」です。)
そこで、生成系AIを活用して、転職活動を効率化できるのか?
ということにチャレンジしてみたいという気持ちがあります。
全体的に、手間なく、お手軽に、素早くできることを試してみます。
さっそくやってみましょう。
AIに「転職活動のタスク」を聞いてみる
お手軽に文章生成のAIを試せるサイトとして話題のChatGPTのサイトで試してみます。
ChatGPTのサイトへアクセスします。
「Sign up」ボタンを押して表示に従って登録します。
「Log in」ボタンを押してログインします。
ログインに成功すると、下記画面が表示されます。
下の枠内に「転職活動をタスク化して」と入力します。
すると、以下のようにAIが回答を生成してきました。
すごい!凄すぎる・・・。
「目的」「希望」の明確化が重要と説いてききました。
個別タスクとしては「求人情報の収集」は1つの大事なタスクと考えて良いようです。
(ChatGPTは大量のテキストの学習結果に基づいて生成してきていますので)
この「求人情報の収集」については、次の章でテキストマイニングで効率化してみたいとおもいます。
ちなみに、以下のボタンを押すともう再度回答の生成がなされます。
押してみます。
今度は、さきほどとは違い、タスクの具体的な内容も生成されました。
3番には、求人情報の検索について記載されていますね。
6番の「面接の日には、十分な睡眠をとり、」という点や、
最後の「タスクを達成していくことで、モチベーションを保つことができます」といった生成は、
すごい!と感じてしまう一方、
6番の「着付け」という部分については、「服装」と出力したかったところ??という感じで
人間ならあり得ない表現ですから、完璧ではないということもわかります。
今回のAdventカレンダーのお題に関しても
「転職を成功させるための工夫やノウハウを教えて」
「転職プロセスの効率化やシステム化の方法を教えて」
「転職活動を最後まで走りきるためのモチベーションの保ち方を教えて」
など、入力してみると面白いです。
求人情報のテキストマイニング
お手軽、簡単なハックということで、UserLocal AIテキストマイニングを使わせてもらいます。
UserLocal AIテキストマイニングへアクセスします。
ブラウザの別のタプ等で、
興味がある求人情報のWebページを表示させます。
Ctrl+A、Ctrl+Cでコピーし、
UserLocal AIテキストマイニングの「フォーム入力」の欄にCtrl+Vで貼り付けます。
「テキストマイニングする」のボタンを押します。
文字数オーバーでエラーになってしまいました。10000文字以内に調整します。
貼り付けたWebの文章の最初の部分と、最後の広告部分など、解析したい求人情報と関係ない表現の箇所を消します。
このあたりから
このあたりまで
7016文字となりました。
「テキストマイニングをする」のボタンを押します。
スコアが高い単語を複数選び出し、その値に応じた大きさで図示しています。
単語の色は品詞の種類で異なっており、青色が名詞、赤色が動詞、緑色が形容詞、灰色が感動詞を表しています。
特徴的な言葉をみていきます。この選別は主観が入りますが。
青色の名詞「転職サイト」「ディレクター」「休暇」「上場企業」「type」「direct」「サービス」「グロース」「エンジニア」「制度」「Web」・・
赤色の動詞「作り上げる」「磨く」「携わる」「応じる」「任せる」・・
緑色の形容詞「幅広い」「粘り強い」「泥臭い」・・
ワードクラウドが表示されている領域にマウスカーソルをもっていくと、右上の箇所に「出願頻度順」「スコア順」の選択ボタンが表示されます。
「出現頻度順」をクリックすると以下のようになりました。
下へスクロールすると以下の解析結果が表示されました。
ユーザー登録すればさらに高度な解析結果が見ることができます。
テキストマイニングした語句に基づくAIによる文章生成
テキストマイニングで出た
青色の名詞「転職サイト」「ディレクター」「休暇」「上場企業」「type」「direct」「サービス」「グロース」「エンジニア」「制度」「Web」・・
赤色の動詞「作り上げる」「磨く」「携わる」「応じる」「任せる」・・
緑色の形容詞「幅広い」「粘り強い」「泥臭い」・・
を、使ってChatGPTに志望動機を書いてみてもらいます。
と入力してみたところ・・・
うむ。
「休暇」と「制度」は消して、「type」と「direct」は「Direct type」に変更し、語句の順番も入れ替えて、もう一度生成してみます。
もう一度生成。
語句の順番はあまり関係ない?
「転職サイト」と「上場企業」は消して、もう一度生成してみます。
一応、読める感じでしょうか。
前章での「共起キーワード」との関係を見ても妥当そうに見えます。
まとめ
転職活動に必要なタスクや留意点の情報はさまざまなサイトに記載がありますが、それを検索して、記載箇所を探し読み込んで、まとめるのは、時間がかかる場合があります。
まず、ChatGPTのようなAIに質問をして、当りをつけることも、できるかもしれません。
また、ChatGPTは「Regenerate response」ボタンを押すことで、何度でも、同じ質問に答えてくれます。
回答の中から、気になるキーワードを拾って、Web検索で関連情報を学習していくのは効率的かもしれません。
テキストマイニングについては、今回は非常にベーシックな機能を使ってみたところですが、大量の文字数の文章の中での単語がどのように存在するのかが一目でわかるため、読み込む前にざっくり感覚を得るのには使えるかもしれません。
テキストマイニングでは、発展形として2つの文書の関係を見ることもできますので、自分の書いた職務経歴書・志望動機・エントリーシートなどの内容と、求人情報との関係を可視化することもできます。
また、求人情報と、下記サイトのような実際に働いている方の口コミ情報との関係を可視化するのもおもしろいかもしれません。
最後に試した、テキストマイニングで得た特徴的な単語から、AIで志望動機を生成するのも、想像以上にできている印象でした。
注意点は、求人情報はあくまで会社側の立場での記載のため、求職者側が使う用語としては適切でないものが含まれています。これを排除する必要がありますが、その基準はなかなか難しそうです。
AIがここまで来ると、求人側の企業は、AIで生成したものなのか、応募者がきちんと考えて書いたものなのかを、峻別する必要が出てくるかもしれないと感じました。
求人側企業では、AI生成文書と応募者の文書との関係をテキストマイニングで解析することも有用かもしれないと感じています。
以上、「AIとテキストマイニングで転職活動をハックする」でした。