はじめに
SPIRE 1.1.1 の変更内容を紹介します。
内容は下記CHANGELOGの翻訳です。
https://github.com/spiffe/spire/blob/v1.1.1/CHANGELOG.md
がついた文章は、CHANGELOGの公式内容ではなく筆者の補足です。
以前のバージョン(v1.1.0)はこちらをご参照ください。
※この記事は、Z Labの業務の一環として作成したものです。
Added
- SPIREエージェントはGoogle Cloud Secrets ManagerにSVIDを保管できるようになりました。#2595
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SVIDStore catalogにgcloud_secretsmanager pluginが追加されました。これまではAWS secrets managerのみサポートしていました。
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Changed
- SPIRE Serverは、federateされた情報が追加・更新されたらすぐに、federateされたbundleをダウンロードするようになりました。#2585
Fixed
- Percona Xtra DB Clusterをサポートするため、0.12.2で導入された機能をデグレードする修正をしました。#2605
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MySQLのトランザクションの分離レベルをSERIALIZABLEにしていましたが、MySQL compatibleなDB(Percona XtraDB Cluster)でサポートされていない機能であるため、FOR UPDATE時にロックするようになりました。
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- Kubernetes 1.21のサポートのため、Kubernetes Workload Attestationを修正しました。#2600
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Kubernetes 1.21では、cgroups namespaceの利用方法が1.20と異なり、pod/containerのpathからattestする時に失敗していましたが、修正されました。
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- SPIRE AgentはSVIDStore pluginによって保持されているSVIDを削除する時に失敗した場合、リトライしないようになりました。#2620
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SVIDの削除と書き込みが同時に走るようなエッジケースの対応です。何かしらの理由でSVIDの削除に失敗した際、SVIDの書き込みがちょうど同タイミングで実施された場合、直後に削除のリトライが発生することで、意図せず削除されてしまい、データの不整合が発生するのを避けるための修正のようです。
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