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IT勉強会運営について(スケジューリング編)

Last updated at Posted at 2014-01-16

IT勉強会は数あれど、その運営ノウハウについて公開されている例はあんまりないなあ と思って書きためてみる連続エントリ第一弾。

とりあえず第一弾はIT勉強会運営におけるスケジューリングについて書いていきます。

その前に、スペック紹介

とりあえず自分の開催イベントについて紹介

  • プログラマーズホリデー→~2009年10月まで不定期開催。フリートーク+ライトニングトークイベント
  • スマートフォン懇親会→2009年12月から偶数月開催。スマートフォンを話のネタにしたフリートーク+ライトニングトークイベント。会場を「ご飯が食べられる場所」で縛っているため、参加人数が少なめ
  • 日本Androidの会横須賀支部→2012年2月から奇数月開催。スマートフォンOSAndroidの使用方法、活用事例の展開を主題とした勉強会。会場は横須賀市産業振興財団に後援頂いている都合上、横須賀市産業交流プラザ固定。
  • HTML5井戸端会議→2015年9月より開催

すべてのイベントにおいて、基本的にスタッフは自分だけです。なので運営フローについては極力自分だけでも運営できるようコンパクトなものにしています。

スタッフの人数やそれぞれ勉強会以外の稼働内容などにあわせて、適宜アレンジして適用するのが吉かと

ベース

とりあえず、自分は昔わんくま同盟でお話ししてもらった「わんくま同盟に見るIT勉強会のススメ」を参考にして活動しています。

上記も一度ご確認ください。

以下、本題

日程決定

日程決定は会場確保の都合や、本業の都合などで遅れる可能性もあるので、開催二ヶ月前には最低限決めておくくらいのつもりで行動するのがベターです。スタッフやスピーカー依頼している人など「絶対にこの人が参加していないと困る」という人がすでにいる場合は、その人のスケジュールにあわせるようにしましょう。

参加メンバーのスケジュール調整には伝助あたりがオススメ。

第一候補と第二候補まであたりの日程が決まってたら実際の予約に踏み切りましょう(横須賀支部では横須賀市産業振興財団へのメール、スマートフォン懇親会では会場のお店への電話予約)。

なお、みなさん即時に入力してくれるとは限らないので、一週間くらいの入力猶予を用意しておきましょう。つまり、

  1. 伝助の作成(2ヶ月1.5週間前)
  2. 伝助の締め切り(2ヶ月0.5週間前)
  3. 会場の確保、予約に必要な連絡を完了させる(2ヶ月前)
  4. 募集の開始(上と同じ日(スケジュール的に厳しい場合は、3を一日前にずらす))

という感じ。

被りを避けるべきイベント

とくにIT勉強会においては、「この日だけは必ず避けておく」という日程がいくつか存在します。これも覚えておくとよいでしょう。

  • コミケ(参加者集めが極端に難しくなります。スピーカーさんを呼ぶイベントの場合、スピーカーさんの都合もあります)
  • 情報処理試験(IPAの春と冬のヤツです。参加者層に寄りますが、技術者をターゲットとしたイベントであれば避けましょう)
  • OSC(いろいろな分野が絡んでいるのでなるべく避けた方が無難です)
  • 会場付近のお祭り(これがあると会場へのアクセスや、懇親会会場の確保が難しくなります。可能なら避けましょう。(開催時間がずれる場合は、どちらかのついでに来てもらうことを期待してあえてぶつけるのも手かもしれません))
  • ターゲットが被りうるイベント(Android Bazaar and Conferenceやわんくま同盟勉強会など、参加者層が被っていて、かつ日程がわかっているものについては避けましょう。とくにわんくま同盟勉強会は向こう半年の予定は決まっているので見ておきましょう)
  • スタッフが参加したいイベント(割と大事。そして割と忘れがち。日程が未確定な予定については早々に確認を取っておきましょう)

とりあえず日程の最終的な確定の前に、dotsなどで確認をしておくのもひとつの手です。

告知ページ

自分のイベントで使っている(使ったことのある)イベント告知サービスは以下

この辺はどんな人に来て欲しいか、申し込み人数のカウントは必須かどうかなどの基準で選びましょう。個人的には

  • 来て欲しい人のコンピュータリテラシーがそれほど高くなく、申し込みを必須にしたい→こくちーず
  • 来て欲しい人がある程度ネットに詳しい→ATND
  • 常連さんを増やしたい→connpass
  • とにかく告知場所を増やしたい、申し込み人数は概算だけ分かれば良い→FacebookやGoogle+のイベントページ機能を追加

という基準で考えています。なぜATNDが「ネットに詳しい」人向けなのかというと、TwitterやGoogleのアカウントでログインするから。この辺のサービスとATNDを結びつけて考えられる人を対象とする場合はATND、そうで無い場合はこくちーずがいいかな と思っています。
こくちーずは多分誰もが持っているメールアドレスをキーに参加者を管理するので、あまりネットサービスに理解がない人にも参加してもらいやすいという認識(ただ、メールアドレスというプライベートな情報を扱うので、取扱にはATND以上の注意が必要になる。故にあまりつかいたくない…)。

また、最近使い始めたconnpassは、フォローの仕組みが有り、フォローした人が新規にイベントを開いた場合、通知メールが送信されるため、常連さんを増やしたい時は効果的かと思います。ただし、ログインに使えるIDはATNDより少ないので、イベントの属性によってはATNDのほうが良いかもしれません(とにかく興味のある参加者が多く、とりあえず登録して欲しい場合)。

ちなみに自分のイベントでは

  • スマートフォン懇親会:こくちーず⇒2013年9月からATND(なるべくあまり詳しくない人にも来て欲しいということから当初はこくちーずを使っていたが、参加者にパワーユーザーが多く、こくちーずを利用するメリットがないと判断したため)
  • 日本Androidの会横須賀支部:ATND⇒2014年10月よりconnpass(パワーユーザー以外にも参加して欲しいイベントではあるが、そもそも受付は横須賀市産業振興財団の人に任せており、来場時にも別途受付をするため申し込みフォーム自体の必要性が薄いため)

という感じでやっています。日本Androidの会横須賀支部については、横須賀市産業振興財団側でも参加者を募集していたり、申し込みを無視して当日参加する人も多いので、「開催当日まで何人参加するかを誰も知らない」という性質があります。とりあえず部屋の規模には余裕があるのでいいかな とタカをくくっていたりする。

実際は法律的な問題もあり部屋に定員がある場合はそれに準拠する必要がありますので、もっと厳密に管理する場合は告知ページを限定するとかしましょう。
告知先が多くならざるを得ない場合は、定員-10人を募集人数としておき、定員になってきたらそのときスタッフ間で相談するという形が良いかも。

当日イベント内容の確定

当日のスピーカーやそのスケジュールの確定。これは前日までに決まれば良いのですが、あまりに遅いと告知に影響があったり、主催の心臓に悪かったりします(開催一週間前なのにスケジュールが決まってないときの主催の心労はハンパではないです)。なるべく早めに決めましょう。

今回は日本Androidの会横須賀支部の場合のみを例として解説します(スマートフォン懇親会では喋りたいネタがあればLTを喋ってもらうというだけで、LT自体必須ではないためそもそも内容を確定する必要がない)。

日本Androidの会横須賀支部の場合、スピーチできるようなネタを持つ人が支部内にほとんどいないため、いちおう「スピーチしたい人は連絡してください」という旨のメールだけはしますが、だいたい「この人に話してもらったら面白いかな」と言う人に個別に交渉しています。

交渉方法は、Twitterだったり、メールベースだったり、Facebookだったり、直接会って話すであったり。基本的にルールはないです。ただ、以下の点だけは確実に確認しておくようにしています。

  • 告知ページ上の表示名(ハンドルネームなど)
  • Twitterアカウント(名前の右に併記するため)
  • スピーチタイトル(未定の場合は未定で良いという旨は同時に伝えておく)
  • スピーチ時間(横須賀支部では、5,10,15,20,25,30分のうちいずれかを選択してもらっています)
  • Ustreamの可否(のちほどトラブルになる可能性もあるので確実に可否をきいておきましょう)

また、横須賀支部の場合は横須賀市産業振興財団の活動内容報告のため、資料を横須賀市産業振興財団に送付する必要があります。その旨もあわせて了解してもらいます。
また、過去に一度喋ってもらったことがある人については当然表示名を聞く必要がないため

  • スピーチタイトル
  • スピーチ時間
  • Ustreamの可否

の三つを確認します。いきなりだとテンパってしまって忘れることもあるので、テンプレートを用意しておくと良いです。

急な欠席に対する対処

スピーカーさんも場合によっては、都合で突然来られなくなってしまう場合もあります。一週間くらい前に言ってもらえればまだ他の人にスピーカーをお願いするは見つかるかもしれませんが、たいていイベントの当日や前日になってしまったりします。

そのためにも、少なくともその人一人が最初から最後まで喋る「オンステージ」は避け、複数人のスピーチでイベントを構成するようにしましょう。

また、いざというときのために、スタッフがいくつか予備の発表資料を用意しておくのも手です(余力があれば)。

告知

告知の方法はイベントの規模や対象により異なると思いますが、うちでは「直接主催と会ったので来て見た」という人が大多数です。なので、主宰者はとにかくあちこち動きましょう(告知スタッフを別途招集しても良いくらい)

横須賀支部でやってる告知ルートは以下の通り

  • 横須賀市産業振興財団:A4チラシ配布
  • 横須賀市市民活動サポートセンター:A4チラシ配布
  • 横須賀市生涯学習センターまなびかん:A4チラシ配布
  • 藤沢市産業振興財団:A4チラシ配布
  • さくらWORKS:A4チラシ配布
  • 横須賀経済新聞:プレスリリースの送付
  • 日本Androidの会本会:メール告知のみ
  • 日本Androidの会横浜支部:メール告知のみ
  • 実際に会った人へのチラシ配布:名刺サイズチラシ
  • TwitterやFacebookで思い出したときに宣伝:投稿のみ
  • Twitterでの名前の後ろに、次のイベントの名前と開催日を書く:高見ちえたん[10/19横須賀支部例会]など
  • 開催一週間前のリマインダーメール:日本Androidの会本会・横須賀支部・横浜支部にメール

プレスリリースについては開催一ヶ月前には送付しておきましょう。受け付けてもらえないことがあります。

また、横須賀支部では毎度名刺サイズのチラシをつくって会った人に配布しています。これはA4サイズほどでかくなく省スペースなのもありますが、実は「名刺を渡したかどうか覚えてない人にとりあえず渡す」ためのものでもあったりします。

名刺サイズチラシ

※ 上記電話番号やメールアドレスは横須賀市産業振興財団のものです(横須賀市産業振興財団でも受付しているため)

横須賀支部では地域の人にも来て欲しいということでなるべく地域ローカルな場所にも告知をしていますが、いわゆるよくあるIT勉強会なら省略してしまっても良いかもしれません。その場合は

  • ネット上での声かけ
  • 直接会ったときの招待

だけでよいでしょう。

開催一週間前

以下の手順をかならず開催一週間前に行っておきます

  • 横須賀支部のみ:当日アンケート作成
  • 両方:配信設備のチェック。テスト配信
  • 横須賀支部のみ:タイムキーパースライド、オープニング、エンディングスライドの用意
  • スマートフォン懇親会のみ:会場に予約時間の確認(最近サボっていますが・・・)

もし欠品や故障した機材があったらこのタイミング(より前)で補充します。

開催当日

開催当日は設備準備もあるので1時間~30分前には会場入りしましょう。

配信環境についてはそれだけでも文量があるためのちほど書きます。

開催後作業

とりあえず以下のことをやっておきます

  • 動画録画の公開
  • 横須賀支部のみ:アンケートの集計とスピーカーへの個別意見公開(集計は横須賀市産業振興財団におまかせしています)
  • それぞれのサイトの記事修正

なお、両方のイベントは2ヶ月間隔で開催しているため、この時点かそれより前に次のイベントの日程調整などの作業が入ります。もし忘れていたらこの時点で確実に行います。

とりあえず、運営の体制についてはこんな感じ。体制が変わったら追記します。

次回予告

近いうちにQiitaにて公開予定

  • 司会のおしごとについて
  • Liveshellを使った動画配信手順と、録画方法について
  • 録画の編集方法について
  • 勉強会用の設備や回線について

おたのしみに。

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