はじめに
今年は、LINE CLOVA にとっては悲しい年になってしまいました。
そう、3月末をもってサービス終了になったのです。日本発の(メーカーは韓国?) AIスピーカとして、外資系 AIスピーカと並んで頑張っていたのですが・・・
中々サービスだけでは採算取れなくて、負けちゃったのですかね。
デバイスは文鎮化する⁉
サービス終了後どうなるかをよく読んでみると、Bluetoothスピーカとしてしか使用できないとの事。LINE CLOVA は、頭脳を殆どサーバー側に持っていたのでしょうがないですよね。
しかしデバイスを買って使い続けているユーザーにとってはいきなり使えなくなるって悲しすぎるでしょう。
という訳で改造が出来ないか分解して改造してみました。
先ずは改造してみる。
分解から始まり、徹底的な信号の解析、そして使える部分は使って、頭脳(コンピューターとソフト)を入れ替えて何とか動く様にしてみました。コンピュータは元々は ARMベースで Android OS 上で動いていたのですが、ブラックボックス状態のソフトを改造するのはほぼ不可能なので、ラズパイと音声系回路を全て置き換え、ソフトの方は1から作りました。といっても AIの部分は大部分を OpenAI の API つまり ChatGPTの機能を使ってリプレースした感じです。
詳しくはこちら▼の記事を見てください。
改造の難易度を下げる為に
前回の改造CLOVAをいくつかのコミュニティーでお披露目してみたのですが、やってはみたいけど改造方法が複雑すぎると言われました。
そこで、専用基板を作ってみました。元基板の頭脳(コンピュータ)や音声系の主要部品が載っているマザーボードを、丸ごと入れ替えることにしました。基板を置き換えるにはその基板の形もさることながら、コネクターも同じにしないとそのまま置き換えるのは困難です。
何とかコネクターの種別を探し当てて同じのを使って基板を作成しました。
詳しくはこちら▼の記事を見てください。
CLOVA mini の方がユーザーが多い。
そして、今度こそと思って見せてみると、CLOVA の長い方は持っていないよ。自分のは mini だよ。mini の方も欲しいなぁといった声が聞こえてきました。
という訳で CLOVA mini の方も開けてみたのですが、ラズパイが入るサイズではありませんでした。という訳で NanoPi という Linux系の超小型ボード(ubuntuベース) で基板を作り直すことになりました。
音声回路も含めてコネクターの形状はもちろん LED やスイッチ等も構成が全く違うので、全て位置から設計のやり直しでした。
こちらの方も、最終基板とソフトの方の検証まで出来ているのですが、まだ記事を作成できていません。(出来たら更新します)
そしてコンテストに挑戦
いつも参加しているヒーローズリーグというコンテストに応募しました。
詳細は▼こちら。
サービス終了になった LINE CLOVA 達に第二の人生を歩ませる
結果部門賞2つ、個人賞2ついただけました。
ヒーローズリーグ2023
評価コメントを見ていると、サービス終了になったハードを何としてでも復活させようという執念と、流行りの Chat GPT をうまく組み合わせて、AIスピーカーとして生まれ変わらせるところまで完成させたところが評価されたようです。
LINE APIを使っていない⁉
で、振り返ってみると、LINE API が一切出てこない記事になってしまっています。
LINE DC に出禁なったらどうしようという感じではあります…
とはいえ、一応ラズパイが入っているので LINE Messaging API を使う事もできます。一応 LINEメッセージの送受信が出来るところまでは検証出来ていますが、ソフトの整備はまだ出来ていない感じです。
さいごに
今年は主にハードの改造が主になってしまいました。ソフトの方もαテスト版レベルです。実は基板を配布していて、ソフトの方も githubで公開しているので、何人か使おうとしてくださっている方はいるのですが、ソフトのアップデートが追いついていなくて申し訳ないです。来年こそは mini の記事の公開、ソフトの整備を真剣にやっていこうと思っています。