はじめに
こんにちは。アメリカに住みながら、独学でエンジニアを目指しているTairaです。
ネットワークの勉強をしていると、「MACアドレス」という言葉がよく出てきます。今回は、初心者向けにMACアドレスの基本と、IPアドレスとの違い、具体的な用途についてわかりやすく解説します。
MACアドレスとは?
MACアドレス(Media Access Control Address)は、ネットワーク機器に割り当てられた一意の識別番号です。具体的には、PCやスマートフォン、ルーターなどに搭載されている**ネットワークインターフェースカード(NIC)**に付与されており、機器ごとに異なります。
特徴
- **48ビット(6バイト)**の情報で構成されている
- 通常、**16進数(例:00:1A:2B:3C:4D:5E)**で表記
- ネットワーク機器が通信相手を識別するために使う
MACアドレスの用途
MACアドレスは、**同一ネットワーク内(LAN)**での通信に使われます。たとえば、Wi-Fiでスマートフォンからルーターへデータを送信する場合、スマートフォンのMACアドレスとルーターのMACアドレスが使われます。
また、スイッチやルーターなどのネットワーク機器は、MACアドレスをもとに「どのポートにどの端末がいるか」を判断して、適切な通信を行っています。
さらに、**ARP(Address Resolution Protocol)**という仕組みを使って、IPアドレスからMACアドレスを割り出して通信を行うこともあります。
IPアドレスとの違い
項目 | MACアドレス | IPアドレス |
---|---|---|
割り当て方法 | 製造時に機器ごとに設定(基本変更不可) | DHCPや手動で設定(※グローバルIPはISPによって決まる) |
使用範囲 | LAN(ローカルネットワーク)内 | インターネット全体 |
役割 | 機器そのものを識別する | 機器の“場所”を識別する |
表記形式 | 16進数(例:00:1A:2B:3C:4D:5E) | IPv4(例:192.168.1.10)など |
※補足:グローバルIPアドレスは通常、インターネットプロバイダ(ISP)によって自動的に割り当てられ、個人が自由に変更することはできません。一方、プライベートIPアドレスはルーターの設定などで手動変更が可能です。
通信の流れにおけるMACアドレスの役割
たとえば、自分のPCから同じLAN内のプリンターに印刷する場合:
- IPアドレスでプリンターを指定する
- ARPを使って、プリンターのMACアドレスを取得
- プリンターのMACアドレスに対してデータを送信する
このように、MACアドレスは実際のデータ通信において、非常に重要な役割を果たしています。
おわりに
MACアドレスは、ネットワークの中で機器を特定するための「名前札」のようなものです。IPアドレスが“住所”であるなら、MACアドレスは“名前”と言えるでしょう。
ネットワークを学ぶうえで、MACアドレスの仕組みを理解することはとても重要です。今後、ARPやスイッチの学習を進める際にもこの知識が活き