はじめに
こんにちは!アメリカの大学で語学を学びながら、独学でソフトウェアエンジニアを目指している者です。
今回は、インターネットや様々なネットワーク通信で重要な役割を果たしているTCP/IPについて解説します。
TCP/IPは、クライアントとWebサーバ間での通信はもちろんのこと、私たちの日常生活で行われる幅広いデータ通信にも使用されています。
なお、本記事はTCP/IPの概要を知りたい初心者向けの記事となりますのでご了承ください
TCP/IPの4つの層とその役割
TCP/IPは、クライアントとサーバ間でやり取りする際に用いられる仕組みです。
サーバとやり取りをする前に、事前にいくつかルールを設定することで効率的にネットワーク通信を行う仕組みで主に4つの層に分かれています。
それぞれの層が異なる役割を担い、データを送受信する際に順番に処理を行います。
アプリケーション層
ユーザーが直接触れる部分で、Webブラウザやメールクライアント、ファイル転送ソフトなどのアプリケーションが動作します。
HTTP、FTP、SMTPなどのプロトコルを使い、データの作成や受信を行います。
トランスポート層
通信の信頼性を確保する層で、TCP(接続型通信)やUDP(非接続型通信)などのプロトコルを使います。TCPでは、データを「セグメント」に分割し、送信先と通信を確立してエラー検出や再送処理を行います。
一方、UDPは高速で軽量ですが、信頼性の保証が少ない特徴があります。
ネットワーク層
データがどの経路を通って相手に届くかを管理する層で、IPアドレスを使ってデータのルーティングを行います。
IPアドレスはいわば住所のようなもので、IPアドレスがわからないと目的のサーバにアクセスすることはできません。
この層では、パケットという単位でデータが処理され、適切な経路を選んで転送されます。
データリンク層
実際に物理的な通信が行われる層で、ネットワークインターフェース(イーサネットやWi-Fi)を通じてフレーム単位でデータを送信します。この層は隣接するデバイスとのやり取りを管理します。
TCP/IPが使用される場面
TCP/IPは、特定の場面に限らず、さまざまなシーンで使用されています。いくつか具体例を挙げてみましょう。
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WebブラウザとWebサーバの通信
Webページの閲覧時、クライアント(ブラウザ)とWebサーバの間でTCP/IPを使ってHTTPリクエストとレスポンスがやり取りされます。 -
メールの送受信
メールの送受信でも、SMTP、IMAP、POP3などのプロトコルを介してTCP/IPを使った通信が行われます。これにより、メールサーバへの接続やメッセージの送受信が行われます。 -
ファイル転送
FTPやHTTPを使ってファイルをアップロード・ダウンロードする際、TCP/IPがデータ転送の基盤として機能しています。 -
オンラインチャットや音声・ビデオ通話
TCP/IPを使ったリアルタイム通信が行われ、特に音声やビデオ通話では高速でのデータ転送が求められるため、UDPプロトコルが使用されることもあります。
まとめ
TCP/IPは主にクライアントとサーバとのやり取りの際に使われるいわばルールのようなものであることがわかっていただけたでしょうか
TCP/IPは、ネットワーク通信の基盤となる仕組みであり、具体例を見てみるとインターネットや日常のデータ通信の中核を担っていることがよくわかると思います。