はじめに
こんにちは!アメリカの大学で語学を学びながら、独学でソフトウェアエンジニアを目指している者です。
インターネットは現代社会に欠かせない存在ですが、その仕組みを詳しく理解している人は少ないのではないでしょうか?
調べても「プロバイダはインターネットを提供するために必要な存在」という抽象的な説明が多く、具体的なイメージがつかみにくいですよね。
そこで今回は、皆さんが日常的に利用する携帯キャリアやWi-Fiサービスを例に挙げながら、「プロバイダ(ISP)」について説します。
この記事を読むことで、プロバイダがどのようにインターネット接続を支え、格安SIMやWi-Fi業者がどのような役割を果たしているのかを理解できるはずです。
この記事の対象者はほんとにWebの勉強初心者なのであしからず。
プロバイダ(ISP)とは?
プロバイダ(ISP: Internet Service Provider)は、インターネット接続サービスを提供する業者のことです。
スマートフォンやWi-Fiを使ってインターネットに接続するとき、このプロバイダがデータ通信の中継や管理を行っています。
プロバイダは、以下の役割を果たしています
- ネットワークの中継
インターネット全体にアクセスするための接続を提供。 - IPアドレスの割り当て
ユーザーごとに一意のアドレスを割り当て、通信を可能にする。 - トラフィックの管理
データが効率よく送受信されるように調整。
プロバイダの階層構造:一次ISP、二次ISP、三次ISP
プロバイダには役割の違いによる階層構造があります。それぞれを簡単に説明します。
一次ISP(Tier 1 ISP)
世界規模のインターネット接続網を持ち、他のプロバイダに依存せず直接インターネット全体にアクセス可能で国際通信も担います
例をあげるとNTTコミュニケーションズ、KDDI、ソフトバンクテレコムなどがあります。
二次ISP(Tier 2 ISP)
一次ISPのネットワークを借りて、一般の家庭や企業にインターネット接続サービスを提供しています。
主に固定回線(Wi-Fiサービス)や携帯キャリア(モバイル通信)を通じてユーザーとインターネットをつなぐ役割を果たしています。
例を挙げると、楽天モバイル、auひかり、OCNなどがここに含まれます。
三次ISP(Tier 3 ISP)
二次ISPのネットワークを借りてさらに小規模なサービスを提供する業者。
格安SIM(MVNO)や一部の地域限定Wi-Fiサービスがこれに該当。
一次ISPか二次ISPはどうやって決めているの?
一次ISPと二次ISPは、そのプロバイダが直接的な国際通信網を保有しているかどうかで区別されます。
大手キャリア(NTT、KDDI、ソフトバンク)の場合
これらのキャリアは、国内外に広がる通信網を持ち、インターネットバックボーン(基幹ネットワーク)に直接接続しているため、一次ISPに分類されます。
たとえば、ソフトバンクは国際的なケーブル網を保有しており、日本国内だけでなく、世界中の通信を担っています。
楽天モバイルの場合
楽天モバイルは自社で基地局を持ち、国内の通信網を構築しています。
しかし、楽天モバイルは国際通信網を保有しておらず、トラフィックの一部を一次ISP(たとえばKDDIやソフトバンク)に依存しています。
そのため、楽天モバイルは二次ISPに分類されます。
格安SIMの例:三次ISPになる理由
格安SIM事業者(MVNO: Mobile Virtual Network Operator)は、自社でインターネット接続網や基地局を持たず、大手キャリア(MNO: Mobile Network Operator)のネットワークを借りてサービスを提供します。
たとえば、IIJmioやmineoといった格安SIMは、楽天モバイルやソフトバンクなどのネットワークを利用してサービスを展開しています。これが三次ISPと分類される理由です。
- 自社でネットワークを持たない
- 二次ISPから借りた回線を利用してサービスを提供
- その結果、コストを削減し、安価なプランを提供可能
まとめ
この記事では、プロバイダの役割や階層構造について、身近な例を挙げながら解説しました。以下が主なポイントです:
- 一次ISP
国際通信網を保有し、世界規模のネットワークを管理 - 二次ISP
一次ISPのネットワークを借りて、一般家庭や企業に接続サービスを提供 - 三次ISP
二次ISPのネットワークを借りて、格安SIMや地域限定のサービスを展開
楽天モバイルのような新興キャリアがどのような位置づけにあるのかを理解することで、インターネット接続の仕組み全体をイメージしやすくなったのではないでしょうか?
普段はRuby関連の記事を中心に書いていますが、インターネットの仕組みなど、周辺知識にも目を向けていきます。ぜひ次回の記事もお楽しみに!