はじめに
こんにちは。アメリカ在住で独学エンジニアを目指している Taira です。
実は 本日で勉強を始めてから 1 年経過しました。
とはいえ、アメリカの大学で語学を学んだ 2 か月間と、日本へ一時帰国していた 1 か月間は学習を止めていたので、実質 9 か月間の学習記録です。
今回は、1 年間の学習を通して得た知見や、挫折しなかった理由、ロードマップ、成果物についてまとめました。
これから独学でエンジニアを目指す方の参考になれば嬉しいです。
学習スタート時の状況
現在は Web エンジニアを目指して日々学習していますが、2024 年 4 月までは学習塾を経営していました。
小学生から高校生までの受験指導に加え、Adalo というツールを用いた過去問解説動画プラットフォームの開発や、会社ホームページの制作など、教育と経営の両面に幅広く携わっていました。
こうした起業経験を通じて、B2C ビジネスのように成果が直接見える仕事の面白さを実感すると同時に、パソコン一つで価値あるアプリを作れる IT 技術の凄さに感動しました。その結果、「自分でもコードを書いてみたい」「普段使っている Web サービスの裏側はどうなっているのだろう」という興味が強まりました。
さらに、2024 年 7 月に妻の仕事でアメリカ転勤が決まり、塾を閉じて渡米。新生活の準備に追われた最初の 1 か月を経て、ようやく落ち着いた 8 月から本格的にプログラミング学習を始めました。
挫折しなかった理由
独学でのプログラミング学習は挫折率が 90%以上とも言われます。
私自身、アメリカに移住したばかりで友人もほぼおらず、孤独な学習環境だったため、「本当に続けられるだろうか?」という不安は正直ありました。
最初は「できるところまで独学でやってみて、無理ならスクールに通おう」と考えていましたが、実際に学び始めてみると毎日新しい発見があり、気づけば 1 年間継続できていました。
ここでは、私がなぜ挫折せずに続けられたのかを振り返ります。これから独学を始める方の参考になれば嬉しいです。
学習の入りが面白そうだったから
エンジニアになればリモートワークや給与面などのメリットもありますが、私の場合、学習の入り口はそこではありませんでした。
**「コードを書いてみたい」「Web サービスの裏側を知りたい」**という純粋な興味から始まったのです。
学習塾を経営していた時期、学力が高い子とそうでない子の違いは「自発的に学んでいるかどうか」だと気づいていました。
親や教師に言われて勉強する子よりも、「面白いからやる」という内発的動機を持つ子のほうが圧倒的に伸びる。
これはプログラミング学習にも当てはまります。独学は極端に言えば「さぼろうと思えばいつでもさぼれる環境」です。だからこそ、条件(給与やリモート)ではなく、興味そのものが原動力になったのが継続できた大きな理由でした。
好奇心&探求心旺盛
私は昔から、プログラミング以外のことでも「面白そう」と思ったらとことんやり込むタイプです。例えば――
- 大学で始めたバドミントンに夢中になり、4 年間打ち込み続けて関東の大学大会で 3 回優勝
- 社会人になってハマったウイスキーは 50 本以上購入し、毎週のように飲み比べて研究
- 「ウイスキーの魅力をもっと伝えたい」と思い、1 日限定バーを企画し、カクテル作りを一から練習
- サウナ好きが高じて、全国の名サウナをめぐるため青春 18 きっぷで横浜〜福岡まで横断
- 長距離移動の面白さに目覚め、翌年はヒッチハイクで同じルートを横断
こうした経験に共通しているのは、**「興味を持ったら深掘りし、継続する力がある」**という点です。プログラミング学習も同じで、「もっと知りたい」という好奇心があったからこそ、1 年間途切れずに学び続けられました。
学習を発信し続けたこと
もう一つ大きかったのは、学習内容を毎日発信したことです。
ブログ投稿を始めた時点で「毎日書く」と決めていたため、旅行や語学学校で多忙な時期でも欠かさず記事を書き続けました。
記事を書くことで学んだ知識が整理され、理解が深まるだけでなく、
「誰かが読んでくれている」という感覚がモチベーションにもなりました。
発信を始めてから、プログラミング学習のことを考えなかった日は一度もなかったと思います。
こうした「興味」「探求心」「発信」という 3 つの軸が、私の学習を支えた最大の理由でした。
続いて、実際に 1 年間のざっくりとした学習ロードマップについて振り返ります。
学習の全体ロードマップ
0 ~ 2 か月(8 月 ~ 9 月)
- HTML/CSS/JavaScript の基礎
- Ruby の基礎
- Linux,Git, SQL の基礎
- Qiita 投稿を開始 → 学習の習慣化
詳細は当時の記事にまとめています。
3 ~ 5 か月(10 月 ~ 12 月)
- 語学学校通学中:たのしい Ruby で基礎固め
- ChatGPT を使った演習問題作成&回答練習
- 12 月中旬から Rails チュートリアル開始(動画教材よりハンズオン型が合っていた)
6 ~ 9 か月(1 月 ~ 3 月)
以下学習と使用教材も併せて載せておきます。
-
Rails チュートリアル
説明が省略されている場所もありますが、ハンズオンで学習できるので理解度も深まります。 -
Docker
以下教材はずっとあいまいだった Docker を図式してくれるのでとても分かりやすく学習を進められました。
devcontainer を用いて開発したいって方は以下の説明がわかりやすいです
- React に向けた JavaScript 学習
- git
基礎は 9 月にやっていたのですが、もう少し踏み込んだ学習は以下の Udemy の動画がわかりやすいです
- Linux
ハンズオンの Linux の教材もやってみたけど、基本的な操作や vim が使えれば問題なさそうなので以下の教材がおすすめ
- SQL
SQL は基本概念理解したら、演習あるのみな気がします。以下の教材は学習量が十分でした。
https://amzn.asia/d/iq83CE4
- Web 技術
2 月 ~ 3 月の頭まで日本に一時帰国していたのでその 1 か月は親だったりいつも会えない友人に久々に会っていました。
帰国の際にいつも使ってるパソコンがないので、GitHub Actions を使用した Qiita 自動投稿スクリプトを作成し、Qiita 毎日投稿は継続していました。
10 ~ 12 か月(4 月 ~ 7 月)
以下学習内容です
- React × JavaScript
- TypeScript
- GitHub Actions (CI/CD)
- AWS
- Rails
- 実際に自分で rails アプリの作成
React と TypeScript の学習は Udemy の動画を参考にさせていただきました。
とても分かりやすいですが、2 つ目のほうがバージョンが古く、自分で必要な個所をつまみ食いして学習する必要がありました。
GitHub Actions は書籍です。CI/CD を組むだけなら 5 章までみてあとは実際のコードを見ればある程度はできるようになると思います
AWS も Udemy のわかりやすい動画があったので紹介します
作成したアウトプット・成果物
1.Ruby の演習
Ruby 基礎を徹底演習。振り返るとここまで深掘りしなくても良かったかも…という反省もあり。
2. GitHub Actions による Qiita 自動投稿 & X への自動投稿
一時帰国時に開発。記事投稿作業を自動化し、今も継続利用中。
3. Rails チュートリアルで作成したアプリ
Rails 基礎理解のために 2 周作成。理解度が大幅に向上。
4. todo アプリ
devise・Google 認証・Turbo 初挑戦。CRUD 実装の理解が深まった。
https://github.com/Taira0222/todo-rails-application
5. Qiita で 500 Contributions 達成
毎日投稿継続の成果。現在も継続中。
苦労したことや失敗談
1. 最初から勉強しすぎた
Ruby・Git・Linux・SQL・Web 技術などを同時並行で学び、何のために学習しているか迷子になりモチベ維持が大変でした。
ただ、その土台があったおかげで後半の Rails×React 学習はスムーズでした。今なら Ruby 基礎 →Rails→ 必要に応じて補完という流れにします。
2. 周りにメンターがいない
スクールなら学習計画や質問環境が整っていますが、独学は計画立案・エラー解決・ポートフォリオ設計まで全て自分で対応。
ただ、この経験で「自分で調べて解決する力」が飛躍的に伸びたと感じます。
3. 英語学習との兼ね合い
語学学校や日常英会話の学習でプログラミング学習時間が減った時期もありました。
英語も必要なので完全に後悔はないですが、プログラミングと英語のバランス調整は課題でした。
独学でエンジニア学習をされている方へ
まだエンジニアとして働いているわけではありませんが、独学でも 1 年間継続して学ぶことは十分可能だと実感しています。
YouTube などで「独学は無理」と言われることもありますが、今は AI や教材が豊富にあり、工夫すれば必ず道は開けます。
あと 2~3 か月はポートフォリオ完成と転職活動に注力し、その過程も引き続き発信していきます。
これから独学を始める方、や継続されている方、一緒に頑張りましょう!