標準原価を使用して品目の原価管理をしたい製造業のお客様は多くいらっしゃいます。標準原価は、製造時の目標値となり、製造に必要な労働力や材料の消費量を統計的に調査して算定します。そして、実際原価との乖離を見て、何の材料で・どこの工程で・どのオーダーで問題があるかを分析していきます(原価差異分析)。
D365 FO で標準原価を導入する上で
・標準原価を品目に設定する → 品目作成時の「品目モデルグループ」に"標準原価"を設定する。
・原価差異(配賦差異勘定や賃率差異)を勘定科目に設定する → 「CoA」(勘定科目表)の Posting に設定する。
・原価差異を分析するコストグループごとの計算を有効化する → 「在庫会計ポリシーの設定」の原価内訳に"補助元帳"を設定する。
例. 補助元帳(材料元帳)を見てみると、6ドルの実際費用が掛かっているが、標準原価では4ドルなので、2ドルの材料費価格差異(不利差異)が発生している。
・実際原価との乖離・差異を確認する → 定期的にチェックする運用を検討する。
✓ どこで原価差異が発生している?
✓ 実際原価はかなり変動的か?
✓ 原価差異をGLに転記している?
✓ 他の品目でも差異がある?特定の品目だけ大きな差異がある?
原価差異分析の手法は色々なものがあるかと思いますので、説明は割愛いたします(みなさんの方が得意でしょう...)。
・通常1年に一回ぐらい価格の見直しをかけて、新しい価格にする → 品目の「原価バージョン」にて価格を設定する。