前回の続きで、2022年 Wave1 D365 のモジュールのうち、Finance の部分をまとめました。内容がまだ明らかになっていないものも多いので、速報の日本語訳程度だとお考え下さい。
コア系の機能
機能 | メモ | GA | 注目度 |
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New vendor invoice management experience | 仕入先請求書の処理が中央集中的に管理できるようになるので、使う人の使用性と効率性が上がる | - | ○ |
Vendor invoice OCR – advanced configurations for OCR service | 元々、仕入先請求書はOCRからの出力の受け口としてエンティティや例外処理の機能があるが、より柔軟な設定が可能になる(請求書フィールドの編集・信頼スコア・手動レビューの有無) | - | ◎ |
Vendor invoice OCR – deployment wizard for vendor invoice OCR Integration | 仕入先請求書は、あくまでOCRからの出力の受け口としてエンティティや例外処理の機能があるというものになるため、実際のOCR処理自体はAzureのForm recognizerやRead APIとか、3rd PartyのOCRソリューションが必要。そのソリューションの展開が楽になるらしい。 | - | ◎ |
Vendor invoice OCR – vendor invoice OCR hub | OCR仕入先請求書の処理も中央集中的に管理できるようになる | - | ◎ |
Vendor invoice OCR – business rules in staging area | OCRで請求書を読み取る際に十分なデータがない場合に、データを補完させるようなビジネスロジックを仕込める | - | ◎ |
Enhancements around ledger settlements | 元帳決済の機能強化(・年度締めでは期首の未決済トランザクションのみが含まれる・未決済トランザクションの"詳細"を保つことができ、未決済分を翌期に決済するのが楽になる etc.) | 2022/4 | ◎ |
New button added to view settlement voucher | 決済バウチャーの中の全トランザクションを確認できるボタン | 2022/4 | ○ |
Post in batch for bill of exchange related journals | 為替手形に関わる仕訳帳をバッチ処理転記することができる | 2022/4 | ○ |
Reverse reconciled advanced bank reconciliation | 銀行勘定調整を元に戻すことができる | 2022/4 | ○ |
Validate vendor bank account before submitting vendor payment journal to workflow | 仕入先へ支払処理する前に、その仕入先の銀行口座が大丈夫か確認するロジックが働く | 2022/4 | ○ |
Allow positive asset depreciation | 不勉強でイメージがわかないのですが、正の減価償却(貸方)によって、簿価 > 取得価額みたいなことが起きるので、それを許容してくれるらしい | 2022/4 | ○ |
New vendor invoice data entity for OCR integration | 仕入先請求書OCRの機能のエンティティが強くなったらしい(雑) | 2022/4 | ○ |
Subscription billing – recurring contract billing | サブスクのリカーリング請求について、柔軟な価格設定ができ、また顧客ごとに請求をまとめることができる | 2022/4 | ◎ |
Subscription billing – revenue allocation | 製品ごとに収益の配分を決めることができる | 2022/4 | ○ |
Subscription billing – revenue and expense deferrals | ASC606およびIFRS15に準拠するよう、収益認識プロセスの中で、履行のタイミングを管理してくれる | 2022/4 | ○ |
Financial tags | レポートや元帳決済時のフィルタのために、総勘定元帳に対して最大15個のfinancial tagをつけられる。Financial tagは、Financial Dimensionと違い、再利用性がないものにつけるようにする。 | 2022/7 | ◎ |
General ledger year-end enhancements – specify balance sheet dimensions and year end close micro-service | 年度締めのパフォーマンスが改善された | 2022/7 | ◎ |
Ledger settlement automation | 総勘定元帳の借方と貸方のトランザクションを自動的に照合し、それらを決済済みとしてマークすることにより、経理担当者は、関連するトランザクションに手動でマークを付けて決済する必要がなくなる | 2022/8 | ◎ |
グローバリゼーション(ローカライズ)系の機能
わからない&ニッチなお話なので、割愛しますw