比較的最近 FO(SCM)のモジュールに出てきた Asset Management について調べました。Finance モジュールの固定資産モジュールとは異なる話です。(以下イメージ)
どこかの調査では、直接費として運用コストの25%がメンテナンスに掛かっていて、そのメンテナンスも30%が実際には不必要な支出らしく、このムダを無くそうやという話です。
資産管理とは
組織内の以下の現物資産についての「管理」と「メンテナンス」をするためのモジュール。
・静的な固定資産 (Fixed Assets) – buildings, land, machinery
・動的な固定資産 (Moving Assets) – vehicles, ships, movable equipment
・インフラ系 (Linear Assets) – roads, rail tracks, pipelines, power lines
必要なメンテナンスを、優先度・スキル・資材・ツール・情報にもとづいて計画・最適化・実行・追跡することが可能です。
D365 Field Service も似たようなケースで利用できると思いますが、Field Service は資産自体は持たず、あくまで付加価値となるサービスを提供することを管理するのに対して(P/L)、Asset Management は資産を所有していて(B/S)、それを自社サイト外の場所(遠方の製造現場や顧客サイト)に貸与・リースし、かつそれを維持・サービスするのにコストが発生するのを管理します(P/L)。
「メンテナンス」も5段階の成熟度モデルがあり、受動的なメンテナンスからAI予測によるメンテナンスにしましょうよ的なことを言っております。
②Preventative maintenance(予防保全)・・・交換の目安に従う(○回/△時間使ったら交換する)
④Predictive maintenance(予知保全)・・・兆候に従う(壊れそう!だから交換する)
資産管理マスターの用語(作業の場所、資産、メンテナンス計画)
まず、資産管理のマスターの設定が必要です。資産は製造現場とか顧客サイトにて設置されて稼働していますよね。
・機能の場所とは、資産が存在する場所のことです。
・下位の場所を含めることで、機能の場所を階層的に確立できます。(サイト>製造ライン>作業場所)
・資産とは、コンベヤーやプリンターなど、使用される機器のことです。
・資産は、資産の予備部品などの下位資産を含めることができます。
※機能の場所の構造は、作成後に変更することはできません。つまり、場所の移動はできません。
デモ
USMFのデモデータで見てみましょうか。以下は非常発電機(Emergency Generator:GEN-001)の例です。✓が入った所が伝えたかったところです。流れというよりは設定値内容を見たほうが有用かなと思います。
資産:GEN-001
機能の場所:PP-04-03
メンテナンス要求(計画に基づく):MR-0000012
作業指示書:WO-000005
資産(マスター)
メンテナンス計画(マスター)
メンテナンス要求(トランザクション)
作業指示書(トランザクション)