GAN:敵対的生成ネットワークとは何か 「教師なし学習」による画像生成
「敵対的生成ネットワーク」(Genera tive Adversarial Networks。以下、GAN)
GANは生成モデルの一種であり、データから特徴を学習することで、
実在しないデータを生成したり、存在するデータの特徴に沿って変換できる
とされてます
GANの特性を利用した応用研究として、以下が挙げられます
GANによる超解像を利用して、物体検出における解像度の低い検知対象の検知率を向上させる
低解像度X線やCT画像のノイズを除去する
オープン認識精度の向上のためにGANを利用する手法の提案
そして、
データ数が少ない場合に、GANで生成した画像を学習データとして加え、CNNの分類精度を改善する
こちらの論文は今後日本での医療応用の可能性を増やすと思われます
本手法は、182の肝臓病変(53の嚢胞、64の転移、65の血管腫)のコンピュータ断層撮影(CT)画像からなる
限られたデータセットに対して実証されたものであるみたいです
まず、GANアーキテクチャーを利用することで高品質な肝臓病変のROIを合成
その後 CNNを用いた新しい肝病変分類法を提案
最後にCNNの学習を行い,その性能を比較されてます
ROIとは
ROI(Region of Interest)とは、画像データのうち、操作の対象として選ぶ領域のことです。
「対象領域」「注目領域」「関心領域」などともいいます
例えば、画像の一部分にだけ処理を施す場合にROIという言葉を使います
CNNとは
CNNとは、「Convolutional Neural Network」を略した言葉であり、日本語では「畳み込みニューラルネットワーク」とも呼ばれています
いくつもの深い層を持ったニューラルネットワークであり、主に画像認識の分野において価値を生んでいるネットワークです
臨床工学技士としての知見を活かして
画像解析ソフトを作りたい
となった場合は
業務で得られた画像で
画像データをGANで生成して
予想してみても面白いと思われます
GANのソースコード
公式ドキュメントを参考にしていただくのがよいですが
日本語の記事などを参考にする場合は
keras を利用する場合は以下で
pytorch を利用する場合はこちらが参考になります
機械学習が得意なこと
大量のデータを駆使した予測が機械学習が得意な部分です
仮にデータをためる仕組みが医療現場にあった場合
機械学習を活用するチャンスかもしれません
例えば院内ですでにエコーデータがデータベースに保存されている場合
透析患者様のシャントエコーの画像データをGANで増やしその後
適正なシャントPTA時期を予測するなど
データが集まる仕組みがあれば様々な方法が考えられます
機械学習プロジェクトの流れ
それではさっそくGANを使ってみよう!
となるかもしれませんが 臨床現場で利用する場合
一般的に流れがあるみたいです
1.ビジネスの課題を機械学習の課題に定式化する
2.類似の課題を、論文を中心にサーベイする
3.機械学習しないでいい方法を考える
4.システム設計を考える
5.特徴量、教師データとログ設計をする
6.実データの収集と前処理をする
7.探索的データ分析とアルゴリズムを選定する
8.学習、パラメーターチューニングする
9.システムに組み込む
10.予測精度、ビジネス指標をモニタリングする