はじめに
Windows環境でGoogleのAgent-to-Agent (A2A) SDKを使ってHelloWorldする手順を確認しました。その備忘録です。Python 3.13が必要なため、ColabではなくWindows上での実行に切り替えた経験をもとに、AIエージェント開発が始めやすいように備忘録します。
注意: 本記事は2025年5月時点の情報に基づいています。A2A SDKは開発が活発なプロジェクトのため、最新情報は公式サイトで確認することをお勧めします。
A2Aとは
公式読んで自分の備忘録を以下にまとめます。
https://google.github.io/A2A/#a2a-and-mcp-complementary-protocols
このリンクのコンセプトの図を確認した。a2aの通信プロトコルの背景、意図を確認。
環境構築(Windows)
リポジトリのクローン
まず、Powershellまたはコマンドプロンプトを開き、A2Aのリポジトリをクローンします:
git clone https://github.com/google/a2a-python.git -b main --depth 1
cd a2a-python
Python環境とSDKのインストール
Python 3.13の準備
A2A SDKはPython 3.13以降が必要です。Windows用のPython 3.13はPython公式サイトからダウンロードできます。インストール時に「Add Python to PATH」オプションを選択することをお勧めします。
1. 仮想環境の作成と有効化(Windows)
python -m venv .venv
.venv\Scripts\activate
コマンドを実行すると、プロンプトの先頭に (.venv)
が表示され、仮想環境が有効になったことを確認できます。
2. A2A SDKとその依存関係のインストール
pip install -e .[dev]
これにより、SDKが編集可能モードでインストールされます。
インストールの確認
インストールが成功したか確認します:
python -c "import a2a; print('A2A SDK imported successfully')"
「A2A SDK imported successfully」というメッセージが表示されれば成功です。
Helloworldサーバーの実行(Windows)
仮想環境が有効になっていることを確認してから、以下のコマンドでHelloworldサーバーを起動します:
python examples\helloworld\__main__.py
Windows環境では、パスの区切り文字がバックスラッシュ(\)であることに注意してください。
サーバーが正常に起動すると、以下のようなメッセージが表示されます:
テストクライアントの実行(Windows)
サーバーを起動したまま、新しいコマンドプロンプトまたはPowershellウィンドウを開きます。
仮想環境の有効化(新しいウィンドウで)
cd a2a-python
.venv\Scripts\activate
テストクライアントの実行
python examples\helloworld\test_client.py
正常に実行されると、クライアントがサーバーと通信し、レスポンスが表示されます。典型的な出力は以下のようになります:
Streaming & Multi-Turn Interactions (LangGraph Example)
LangGraph例のセットアップ
-
Gemini APIキーの取得:
まだ持っていない場合は、Gemini APIキーを取得します。 -
環境変数の設定:
set GOOGLE_API_KEY=YOUR_API_KEY -
依存関係のインストール:
SDK全体をインストールした際に依存関係も含まれているはずですが、もしインポートエラーが発生した場合は、以下のライブラリが必要です。pip install langchain-google-genai langgraph dotenv
LangGraphサーバーの実行
-
ターミナルで
a2a-python\examples\langgraph\
ディレクトリに移動し、仮想環境が有効になっていることを確認します。 -
サーバーを起動します:
# a2a-python\examples\langgraph\ ディレクトリから python __main__.py
これにより、通常 http://localhost:10000 でサーバーが起動します。
LangGraphエージェントとの対話
-
新しいターミナルウィンドウを開き、仮想環境を有効化して、
a2a-python\examples\langgraph\
ディレクトリに移動します。 -
テストクライアントを実行します:
# a2a-python\examples\langgraph\ ディレクトリから python test_client.py
テストが完了したら、__main__.py
を実行しているターミナルウィンドウで Ctrl+C を押してサーバーを停止できます。
まとめ
Windows環境でA2A SDKのHelloWorldを実行し、AIエージェントの基本を学びました。Python 3.13が必要なため、現時点ではローカル実行を試してみました。A2A SDKのチュートリアルがWindowsで動作することを確認しました。
本記事は2025年5月時点の情報に基づく備忘録です。内容が将来的に陳腐化している可能性がありますので、あらかじめご了承ください。
おもに参考にした箇所 (2025年5月時点)