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IPアドレスのまとめ

Last updated at Posted at 2025-06-06

随時更新していく。

IPアドレスの特徴

IPアドレス (Internet Protocol Address) とは、ネットワーク上の機器に割り当てられる「住所」のようなもの。データを正しい機器に届けるために必要な識別番号。
IPアドレスは「 形式(IPv4 / IPv6) 」と「用途(プライベート / パブリック)」の2つの軸で分類され、それぞれ異なる役割を持っている。

二つの形式

IPv4(アイピー・ブイ・フォー)

古くから使われている形式で、それぞれ0から255までの値をとる4つの数字(オクテット)をドットで区切った形式で表現され、全体で32bitの長さを持っている。

例 192.168.0.1

オクテット番号 値(10進数) bit数(2進数)
第1オクテット 192 11000000
第2オクテット 168 10101000
第3オクテット 0 00000000
第4オクテット 1 11000001

現在の主流はIPv4ですが、割り当てられる番号が枯渇してきたからIPv6が生まれた。

IPv6(アイピー・ブイ・シックス)

各セグメントが16進数4桁で表されるブロックを8つ、コロンで区切った形式で構成され、全体で128bitの長さを持つ。

例 2001:0db8:0000:0000:0000:ff00:0042:8329

セグメント番号 値(16進数) bit数(2進数)
第1セグメント 2001 0010000000000001
第2セグメント 0db8 0000110110111000
... ... ...
第8セグメント 8329 1000001100101001

ふたつの用途

IPアドレスには大きくわけて2種類がある。

プライベートIPアドレス

  • LAN(家庭内・社内ネットワーク)でのみ使えるアドレス
  • インターネットには直接アクセスできない
  • NAT機能によりルーターがパブリックIPアドレスに変換して通信

パブリックIPアドレス(グローバルIPアドレス)

  • インターネット上で使用される一意なIPアドレス
  • 世界で重複しないように管理されている
  • グローバルIPアドレスとは用語が違うだけで意味は同じ(文脈によって使い分ける)

クラス制はなぜ生まれたのか

1980年代初期、インターネットはまだ始まったばかりの時代。
複数の機関や大学、企業がネットワークを使いたい!って状況になった。
でも当時はIPアドレスの総数 = 約43億個(IPv4)「どうやって効率的に配る?」が問題だった。

IPアドレスのまとまり(ブロック)を配る

インターネットに接続するには、機器ごとにIPアドレスが必要
でも、1台ずつちまちま配るのは非効率だから、

組織ごとに「アドレスの範囲(ブロック)」をまとめて割り当てる

というクラス制がとらえた。

解決策 クラス制(Classful Addressing)

昔の方式で、IPアドレスはA~Eクラスに固定分割されていた。

クラス ネットワーク部 ホスト部
A 8bit 24bit
B 16bit 16bit
C 24bit 8bit

組織の規模に合わせて、決められたサイズのIPブロックを自動的に渡す仕組み

  • Aクラス:ネットワーク部 8bit + ホスト部 24bit
    → 超巨大組織向け(1個で約1,600万台!)

  • Bクラス:ネットワーク部 16bit + ホスト部 16bit
    → 中規模(約6.5万台)

  • Cクラス:ネットワーク部 24bit + ホスト部 8bit
    → 小規模(約254台)

しかし問題が...

  • 小さな会社がCクラス(254台)を超えると、もう1個もらう必要がある
    → 無駄が出る

  • 大企業がAクラスをもらっても使い切れない
    → 大量のIPがムダに保持される

  • 結果、IPアドレスがどんどん足りなくなる!

CIDR(サイダー)記法

解決したのが、CIDR = クラスレスアドレス方式
「もうクラスに縛られるのやめよう」
→ 必要な分だけ、ビット数で指定して配れるようにしよう!

IPアドレスの後ろに「スラッシュ記法(/◯)」でネットワーク部のビット数を指定する。

例 192.168.0.1/24
IPv4は全体で32bit、/24は上位24bitがネットワーク部
11000000101010000000000000000001
太字がネットワーク部となる。
つまり、192.168.0がネットワーク部となる。

クラス制、CIDRの他に、ネットワーク部とホスト部の
区切りを示す別の方法にサブネットマスクがある。

サブネットマスクとは

役割と意味

  • IPアドレスのどこまでがネットワーク部かを示すマスク
  • ビット単位でネットワークとホストの境界を決める

サブネットマスクとCIDRの対応関係

CIDR記法 サブネットマスク
/8 255.0.0.0
/16 255.255.0.0
/24 255.255.255.0
/30 255.255.255.255

IPv6にはサブネットマスクの概念は存在せず、CIDR表記のみを使う

なぜIPv6にサブネットマスクがないのか

  • IPv6アドレスは 128bitの16進数
  • IPv4みたいに「255.255.255.0」とかで書いても人間が読めない・扱いにくい
  • そもそもIPv6では、IPクラスのような枠もなくなってるので、CIDRだけで十分

IPv6は「/64」がデフォルトな理由

IPv6では、基本的に、

  • 上位64bit → ネットワーク部
  • 下位64bit → インターフェースID(MACアドレスベースの識別子など)

という構成が推奨されてる。
そのため、CIDR表記で「/64」を使うのが標準となった。

サブネットマスクは使われていないのか

現在は、CIDR表記が主流の書き方になったけど、サブネットマスク自体は今もバリバリ使われてる!

なぜCIDRが主流になったのか?

CIDRの目的

  • クラス制(A/B/C)によるIPアドレスの無駄遣いを減らすため
  • ネットワークをもっと柔軟に分割できるようにするため
  • インターネットのルーティング情報を少なくして処理を軽くするため

CIDRの強み

  • /24 といった表記は短くて明確
  • IPアドレスのまとめ(集約:サマリールート)にも便利

でも、サブネットマスクは今も使う

  • ルーターやスイッチの設定画面
    → 255.255.255.0 のように、サブネットマスク形式で入力することが多い
  • WindowsやMacのネットワーク設定画面
    → 「サブネットマスク」の項目はあるし、CIDRでは入力できない

CIDRは表記法として主流になっただけで、サブネットマスクという考え方や値は今も現役!

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