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はじめに

今年も12月がやってきました!はやい!!!
この1年を振り返ると、多くの方々に助けられながら業務を進めてきました。
言い換えると、多くの方々を頼らせていただきました。

私は適切なタイミングで人を頼ることを、日頃から意識しています。
チームタスクはもちろんですが、個人タスクも含め、業務を進めるうえで非常に重要な手段だと考えているからです。

当記事ではそんな 頼る力 についてお話ししていこうと思います。


頼ることのメリット

人を頼るメリットは多々存在します。
負担が軽減されることでメンタル面の安定に繋がり、また、自身や相手の成長が促進されます。
具体的にどんなメリットがあるのか書き出してみます。


作業効率の向上
人を頼ることで作業効率が向上します。 普段から作業が早い人だとしても、複数人で分担して行う作業スピードにはかないません。

また、個人作業の遅延は、チームや部、大きく言うと会社の推進力に影響を及ぼす可能性があります。

作業効率を向上させることで、遅延が無いだけでなく、浮いた時間でさらなる成果を出せるかもしれません。


メンタルの安定
タスク過多な状態は、焦りや不安から作業速度や、品質の低下を招き、非常にストレスフルです。
普段はないようなミスを犯し、ストレスが積み重なっていく負のループに陥ってしまうでしょう。
人に頼ることで、タスク量を許容範囲内に抑えることができ、精神的に落ち着いた状態で業務を進めることができます。

また、人を頼る際は、自分の状況を説明することになります。
自分の状況を理解し、手助けしてくれる人の存在は心理的安全性を向上させ、孤立感を解消します。


信頼関係の構築
人には「受け入れられたい」「必要とされたい」という欲求があります。
人を頼り、理解してもらえることで「受け入れられたい」という自身の欲求を満たせます。

そして、頼られた側は「必要とされている」「信頼されている」と感じるため、相手の欲求を満たすことにもつながるのです。

また、人に頼る際は、必然的にコミュニケーションが発生します。
1人では思いつかなかった意見やアイデアが生まれることもあり、頼った人はもちろん、頼られた側も成長することができます。


人に頼る障壁

頼ることのメリットを書いてきましたが、「知っていること」ばかりだったのではないでしょうか。
しかし、頼るメリットを知っているものの、うまく頼れない人は多くいるように感じます。

人に頼ることのハードルをあげている原因を考えてみましょう。


罪悪感があり、頼ることに慣れていない
日本人は一般的に、人を頼ることを苦手としています。
小さい頃から「人に迷惑をかけてはいけない」と教えられているため、相手に時間を使わせてしまうことに罪悪感を感じるのです。

また、私たちは「できなかったことを、1人でできるようになったとき」に褒められて育ちました。
1人で洋服の着替えができたとき、1人でトイレに行くことができたときは、必ず褒めてもらったはずです。(私も現在進行形で子供を褒めています)
親はそんなつもり無いのですが、子供は「1人でできることこそ正義である」と学び、人に頼るのが苦手な大人に成長してしまいます。

小さい頃に頼り方を学べずに、頼り方が分からないまま大人になっている人が多いのです。


弱みを見せるのが苦手
● 自分の良い部分を見せたい
● 自分の能力が低いと思われたくない
これは誰しもが持つ一般的な考え方だと思いますが、度が過ぎると弱みを一切出せなくなってしまいます。
「頼る=自分1人ではできない宣言」と捉えてしまい、人に頼ることができなくなってしまうのです。

自分でやったほうが早い
人に頼る場合、作業内容やスケジュールは自分で考えているので、作業の進め方の答えが頭のなかにあることが多いです。
人に頼ることで、説明の時間が増えたり、質が下がってしまうことが危惧されます。
結果的に自分でやったほうが早く、質も担保できると考え、人に頼ることをやめてしまうのです。

上手に頼る方法

ここまで、人に頼る際の障壁を他人事のように挙げてきましたが、すべて私自身に当てはまるものを記載しました。
共感してくれる方も多いのではないかと思います。

ですが、私はこの1年で多くの人に頼ってきました。
ここからは私が人を頼るために意識している点や、行っていることを記載していきます。

まずは私が最も重要視しているポイントです。

『人間関係を大切にする』
仲が悪い人を頼ることはなかなかできません。それは相手も同じで、仲が悪い人からの依頼は断りたくなるものです。
持ちつ持たれつの関係を築くためには、普段から人間関係を大切にすることが重要です。
宙に浮いているタスクがあれば可能な範囲で引き受けたり、困っている人に手を差し伸べたり、普段の行動がその人の評価となり、助けを求めた際の反応に大きな影響を与えます。

また、普段からコミュニケーションを取ることで、信頼関係が構築され、相談がしやすくなります。
明確な依頼をしなくても、相手から「手伝おうか」と手を差し伸べてくれるかもしれません。

ここからは、先述した「人に頼る障壁」に紐づけて、意識している点、行っていることを記載します。

罪悪感があり、頼ることに慣れていない

⇒ 『目的意識を持つ』
大きな表現を使いますが、働く人の目標は「作業をこなすこと」ではなく、「作業を行うことでステークホルダーを幸せにすること」です。
目的意識を持つことで、目標達成のために必要なことを優先的に考えることができるようになります。

「このまま1人では期限内にタスクを完了できない。チーム目標達成のためにも人を頼ろう」
「1人でやってきたが、このままでは顧客に満足してもらえない。人を頼ろう」

このように、作業の行く末を見据えて考えることで、適切に人を頼る選択ができるようになります。


⇒ 『頼ることは相手への信頼や尊敬の念を表す行為だと理解する』
目標を達成するために人を頼るのですから、頼る相手は慎重に考えるべきです。
誰に頼むかを考えるうえで、私が最も重要視しているのは、「依頼しようとしている作業が得意な人」です。
得意な人に頼むことで、早く、質の良い結果を出してくれることでしょう。

また、「日頃から話している人」という点も重要です。
日頃から話しているので、状況を早く察してもらえ、依頼した作業の結果が大きくズレることもないでしょう。
つまり、人を頼るということは信頼や尊敬の念の表れであり、頼られた側はこの思いを嬉しく感じます。


⇒『相手を知る』
どんなに仲が良くても、相手を考慮していない依頼は断られてしまいます。
すでに残業が確定している人に、「4時間かかる作業を今日中にやってほしい」と依頼したら断られて当然でしょう。
相手を考慮することができるように、日頃から自分の周りの人を知るように努力しましょう。

私は下記を把握するようにしています
 ● 周りの人の仕事量(時間の捻出は可能か)
 ● 周りの人の得意分野(どんな作業を依頼可能か)
 ● 周りの人の人間関係(複数人に依頼可能か)
 ● 周りの人の性格や特徴(依頼するタイミングや依頼の仕方に活かす)

「相手を知る」ことは、チームで仕事を進めるうえで欠かせないことですが、「依頼するために相手を知る」と捉えると罪悪感を感じてしまうかもしれません。
目的意識を持つことと、知った情報をもとに相手と接することで、相手からしても気持ちの良い関係性を築いていきましょう。

弱みを見せるのが苦手

⇒ 『上司に相談する』
弱みを見せることが苦手な人は、人に相談することが苦手な人とも言えます。
複数人がいる場所や、作業領域が異なる同僚に相談するのが難しいと感じるのではないでしょうか。

そのようなときは「上司に相談すること」から始めてみましょう。 部下の相談に乗るのは上司の務めです。
急ぎ確認が必要な内容でなければ、日頃から小さな相談事項をメモしておき、上司との1対1のミーティングで相談する機会を増やしましょう。
相談の機会を増やすことで、「相談をしてアドバイスをもらえた」という成功体験を積むことができ、上司以外の人にも相談する難易度を低下させることができます。

もし上司との定期的なミーティングの場が無い場合は、勇気を出して週に1度、もしくは月に1度でも上司との会話の場を設定することをおすすめします。

自分でやったほうが早い

⇒ 『頼るべきタイミングを考える』
余裕がある場合は問題ありませんが、タスク過多の状態で自分でやったほうが早いと考えることは危険です。
追い込まれている人の速度や質は、通常時のパフォーマンスより劣ることを考慮したほうがよいでしょう。

どういう状況になったら人を頼るべきかを考えておくことで、適切なタイミングで人を頼ることができます。

例えば以下のようになります。
 ● 捻出可能工数と必要工数を比較して、2時間以上足りないとき
 ● 作業の進め方を考えてみたが、自分より知見を持っている人の意見を聞きたいとき
 ● 普段はしないようなミスを連発してしまったとき

このように頼る基準を明確化しておくことで、頼る選択を適切に判断できるようになります。


補足

頼る方法とは少し違うのですが、頼った後にやるべきことを1つ書かせてください。
これを意識することで、相手に「手伝ってよかった」と感じてもらうことができます。

助けてもらったら感謝と結果を伝える
依頼して助けてもらった際に感謝の気持ちを伝えることはみなさんやっていると思いますが、助けてもらった結果も伝えるようにしてください。
結果を伝えることで、相手の働きがどれほど有意義だったのかを共有することができます。

また、結果を伝えるなかで、新たな発見や課題も共有することになります。
そこからさらに意見の出し合いが行われることで、両者に知見が蓄積されます。
これにより相手は手伝ってよかったと感じるだけでなく、新たな知見を身に着け成長することができるのです。

適切に人を頼り、頼られ、大きな成果につなげていこう

頼る力は業務を進めるうえで非常に重要なスキルです。
適切に人を頼ることで、良いアウトプットを出すことができ、また、良好な人間関係を築けます。
自身だけでなく組織の成長に貢献できます。想像もしていなかったような大きな成果につながることもあるのです。

私はこれからも適切に人を頼って目標を達成していこうと思っています。
また、その分だけ、いやそれ以上に人の手助けをしていきたいです。

この記事を読んだみなさんの「頼る力」が、より良い成果を出していくことを願っています。一緒にがんばりましょう。

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