この記事は 株式会社TRAILBLAZER Advent Calendar 2024 の6日目の記事です。
はじめに
はじめまして。8月にUXデザイナーとしてジョインした金です。現在は観光ナビ「tabiwa by WESTER」に関わり、チームでサービスの企画・改善を行い、より良い体験を生み出すための業務を行っています。
日々の業務では、多様な専門性を持つメンバーとプロジェクトを進める中で、チームビルディングの重要性を強く実感しています。この記事では、チーム形成の理論であるタックマンモデルに基づき、特に「混乱期」に注目してその乗り越え方をお話しします。
目次
タックマンモデルとは
タックマンモデルは、心理学者ブルース・タックマンが提唱した理論で、チームの成長を以下の5段階に分類しています:
- 形成期(Forming):チームが結成され、メンバーが互いを知り、役割を模索する時期。ここでは、まだ衝突は表面化しませんが、不安や期待が交錯しています。
- 混乱期(Storming):意見の衝突や役割の曖昧さが表面化し、チームが試される時期。多くのチームがここでつまずきますが、成長への大切なプロセスでもあります。
- 統一期(Norming):対立が収まり、協力が進み、チーム文化が形成される時期。ここでは、共通の目標に向けた一体感が生まれます。
- 遂行期(Performing):チームが自律的に高いパフォーマンスを発揮し、目標に集中できる状態。いわば「理想的なチーム」の姿がここにあります。
- 解散期(Adjourning):プロジェクト終了やチーム解散の時期。この段階では、成果の振り返りや次のステップへの移行が重要になります。
特に「混乱期」は、チームが乗り越えるべき試練の山場。ここでの対応が、成功と停滞の分岐点になります。
混乱期の乗り越え方
混乱期を乗り越えるには、ただ辛抱するのではなく、計画的な対策が必要です。以下の3つの方法が効果的です。
1. 心理的安全性の確保:反対意見を歓迎する文化を作る
心理的安全性が欠けると、衝突は避けられません。しかし、安心して意見を言える環境が整えば、衝突は建設的な議論へと変わります。
- 例:リーダーが「異なる意見がチームを強くする」と伝え、反対意見を積極的に引き出す場を作る。
- 効果:意見交換が活発化し、チームの潜在力が引き出される。
2. チームの目的を再確認:共通のゴールを共有する
混乱期の原因の一つに、メンバーが目標を見失うことがあります。ゴールを明確にし、全員が共有することで、一体感を取り戻せます。
- 例:ミーティングの冒頭で「このプロジェクトで達成すべきこと」を全員で再確認。
- 効果:チームが同じ方向を向き、衝突の原因が減少する。
3. 役割と期待の明確化:あいまいさを排除する
役割が曖昧だと、誰が何をするべきか不明確になり、衝突が生まれます。役割を明確にすることで、責任感が生まれ、問題解決が加速します。
- 例:各メンバーの役割とタスクをリスト化し、全員で共有する。
- 効果:責任の所在が明確になり、効率的にプロジェクトを進められる。
現状のチームをタックマンモデルに当てはめる
私がジョインしているプロジェクトチームは現在、「形成期から混乱期への移行段階」にあると言えそうです。形成期では皆入社したばかりのメンバだったこともあり、お互いのことを理解しながらもまだ探り探りのコミュニケーションを行っていました。現在では1つのテーマについて皆でディスカッション・タスク実行する場面も増えてきており、以下の課題が顕在化しているように感じます。
- 前提としている考え方や仕事の進め方が異なり、途中で認識の違いが起きていることに気づく
- 十分な信頼関係が築かれていないため、互いの意図を深読みしたり、誤解が生じたりする
- コミュニケーションコストがかかるのでストレスがたまる
これらの課題に対処するために、個人としては心理的安全性確保にまずはトライしています。
- 対立を恐れずに発言・行動する
- 相手の発言・行動に違和感や不明点があればその意図や背景を諦めずに理解する
- 個人の得意・不得意を理解し、ゴールに早く到達するための役割を定義する
混乱期を抜けるにはまだまだ時間がかかると思いますが、トレブレは多様なバックグラウンドを持ったプロフェッショナルが所属しているので統一期に至った際には大きな成果が上げられると信じています!
まとめ
タックマンモデルは、チームの成長を理解し、適切にサポートするための強力なフレームワークです。混乱期は確かに試練の時期ですが、それを「成長のステップ」として捉え、心理的安全性の確保、ゴールの共有、役割の明確化といった取り組みを行えば、次の段階へ進むことができます。
混乱期をただの「障害」として見るのではなく、「強いチームへのステップ」として前向きに捉えてみましょう!