#〇 はじめに
みなさんメリークリスマス
アドベントカレンダーに急遽空きが出来たと言う事で、
代打として12月25日当日で恐縮ではありますが記事を投稿させていただきます。
本来であれば技術的なTipsを投稿した方が良いとは思うのですが、
アドベントカレンダーを完成させるまでに時間がないと言う事で、他の方とは少し違う角度からUE4関連についての記事を投稿させていただきます。
最後までお付き合い頂ければ幸いです。
「Unreal Engine 4 (UE4) Advent Calendar 2020 その2」の25日目の記事になります。
〇 自己紹介
コンシューマー開発をメインにプログラマーとしてフリーランスで活動している「トクナガ」と申します。
また週1でゲーム専門学校の先生としてUE4を学生に教えております。
〇 概要
2020年は新しい試みとして、専門学校の講師として学生達にUnrealEngine4(以下:UE4とする)を教えてきました。
業務をしていく中で感じた事をまとめさせていただきます。
※主観的な意見もあると思いますがご了承ください。
〇 学ぶ上での教材
定番の2冊を元に授業用に内容を少し噛み砕き解説しています。
本当に素晴らしい参考書だと思います。
Unreal Engine 4で極めるゲーム開発
Unreal Engine 4 マテリアルデザイン入門
〇 UE4を起動させグレイマンを歩かせるまでの遠く険しい道のり
LauncherからUE4を起動、ThirdPersonTemplateを選択した状態でプロジェクトを作成。
ゲームをプレイする事でグレイマンが操作可能になります。
UE4を触った事がある人なら恐らく一度は行った事がある手順だと思います。
所要時間はおよそ3分。
ただしこの手順を30人同時に行うと...
全員が起動するまでおよそ60分ほどかかってしまいます。
30人も集まると様々な問題が発生します。
普段は滅多に遭遇しないバグやエラー、学生によってPCの環境も少しづつ違うため発生するエラーも異なってきます。
ほとんどは業務内で発生するバグのため瞬時に解決する事が出来ますが、稀に原因がわからないバグと遭遇した時はPCを預かり調査を行ったりもします。
#〇 学生がUE4を学ぶメリット・デメリット
メリット
自分達が表現したいと思う見た目や動きに近づける事が出来るため、
就職作品を作っていく上でモチベーションを継続する事が出来ているのかなと思います。
またUnityに比べれば情報はまだまだ少ないかもしれませんが、公式チュートリアルや有志の方のブログが豊富にあるため、調べれば何か情報があるという環境が構築されており、意欲的に学生自身がわからない事を調べて実装するという流れが出来ていると感じました。
さらにプログラマー志望以外の職種にもエディターを触ってもらう事で、レベルデザイン・バランス調整・シーケンサーによるカットシーン制作など、どの職種にも対しても就職として有利になる要素がたくさんある感じました。
デメリット
私が授業を教えている中で私自身の課題にもなっている事ではありますが、
ブループリント(以下:BPとする)でしかゲームを作る事が出来ない学生が出てきてしまいます。
授業でUE4とC++を混ぜ合わせて授業を教えればいいだけの話ではあるのですが、
初めてゲームエンジンを触る難易度が一気に上がってしまうため授業ではBPをベースに教えるいるのが現状です。
趣味や同人であればそれで問題ありませんが、会社で仕事する場合は少なからずC++を書く必要が出てきます。
外部ツールとUE4のプラグイン拡張、最適化、エンジン改造、etcあげればキリがありません。
簡単な機能であればチェックボックスにチェックつけるだけで実現する事が出来ますが
だいたいの場合は中のソースコードを確認しながらプロジェクト用に改造される事が多いと思います。
ゲーム制作において(特にコンシューマー)はC++を切りたくても切り離す事が出来ない
「動いている風なゲーム」は作れても「きちんと動いているゲーム」を作るのは中々難しいなと思いました。
〇 UE4と就職活動において
学生からUE4でゲームを作れたら就職は出来ますか?
本当によく聞かれる内容です。
私はその場合「Yes」と答えています。
ただし、上記に記載した「デメリット」をきちんと学生達が理解した上になります。
書類審査をされている方であればよく見る作品ではないかなと思いますが、キャラクターが自由に動き回り、足場が崩れる先を進んでいくアスレチックゲームを作っているだけでは書類選考を突破するのは難しいと思います。
コンシューマ会社を目指している学生には、
自分達がsteamでお金を払ってでもやりたいと思うゲームを目標に作らないと就職は難しいと伝えています。
私が教えている学生には下記2点を用意すればコンシューマ会社への内定はぐっと近づくと伝えています。
・DirectXを使用してC++ベースで書かれた作品 → 設計・ゲーム技術・ゲーム数学の理解度を伝える
・UE4を使用した面白いゲーム → 自分達が表現したい遊び、DirectXでは表現できなかった部分
〇 まとめ
ブログを記事を書いたの本当に久しぶりで読みずらい部分が多々あったと思いますが
最後までお付き合いありがとうございます。
これを気に技術発信も出来ればいいなと思いましたのでぜひよろしくお願いいたします。