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SmartHRAdvent Calendar 2024

Day 16

オーバーオールレトロスペクティブで議論を活性化させるために行っていること

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こんにちは!SmartHRでバックエンドエンジニアをしているtkkrです!

私の所属している基本機能の開発チームでは、LeSS(Large-Scale Scrum)を導入してプロダクトの開発を行っています。
今回は、これまで我々がオーバーオールレトロスペクティブで効果的に改善をするために行ってきた工夫について紹介します。

LeSSに興味をお持ちの方のヒントになれれば幸いです!

参加形態について

プロダクトオーナー, スクラムマスター, LeSSマネージャー, 各チームのマネージャーは固定で参加し、これに加えて各チームの開発者がオーバーオールレトロスペクティブに参加しています。

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各チームの開発者の参加形態は、LeSSに関わる全員のシステムへの継続的な議論への参加と議論のしやすさのバランスを取るように試行錯誤した結果、各チームから2名の代表者が参加し、代表者はローテーションするという形態で開催する形に落ち着いています。
これまで、3パターンの参加形態の変遷があったので、順を追って紹介します。

パターン1: 全員参加

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大規模スクラム Large-Scale Scrum(LeSS) アジャイルとスクラムを大規模に実装する方法によると、開発チームからは代表者が参加する旨の記載がありますが、全員がLeSS全体に関心を持ち、全員の発言をシステムに取り入れたいという背景のもと、全員で参加をするようにしていました。

しかしながら、発言者が特定の人に偏ってしまったり、ファシリテーションの難易度が高いことで、現実的にLeSS全体のシステムに対しての改善が動きづらい状態となってしまっていました。

パターン2: 各チームから代表者を1名選出し、ローテーションで参加する

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パターン1の対応策として、思い切って参加者の人数を減らしました。特定の人にシステム全体への関心が偏ることを避けるために、ローテーション制を導入し、代表者は各チームに議論の内容を持ち帰るという運用にしています。

参加者が減少したことで、参加者全員が満遍なく発言の機会を持てるようになり、ファシリテーションの難易度も減少しました。
一方で、週次で参加者がローテーションしてしまい引き継ぎが発生するため、スプリントをまたいだ継続的な議論がしづらいという課題がありました。

パターン3: 各チームから代表者を2名選出し、ローテーションで参加する

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継続的な議論を続けるため、各チームの代表者を2名にし、代表者は2スプリントにわたって参加するように互い違いにローテーションをして必ず2スプリントにわたって参加する人がいる形式にしました。
また、各チームで積極的に発言する人を明示することで、参加人数が増加することによるファシリテーションの難易度の増加も抑制するようにしています。

これにより、全体のシステムへの関心と継続的な議論とファシリテーションの難易度の減少を両立させることが出来はじめています。

会の進行について

進行面では下記の3点を取り入れています

  • アイスブレイク
    • おすすめの飲食店の紹介
    • 各チームのGoodの共有
  • チェックアウト
    • 各チームに共有する内容の確認

アイスブレイク

参加者によってオーバーオールレトロスペクティブへの慣れ具合は様々なため、アイスブレイクは入念に行っています。

おすすめの飲食店の紹介

まずは発声練習も兼ねて、おすすめの飲食店を各自紹介します。
夕方に開催しているため、とてもお腹が減ります。

各チームのGoodの共有

各チームで直前に行ったレトロスペクティブで話題になったGoodを共有するようにしています。
明るい内容の共有をすることで、アイスブレイク的な効果も狙いつつ、お互いのチームの状況を知り、システム全体で再現性を持てそうな取り組みを把握するきっかけとするための取り組みです。
システム全体に関するProblemについては本編の振り返りで取り扱います。

チェックアウト

各チームに共有する内容の確認

チェックアウトとして、その回で議論をした内容を確認し、各チームに代表者が持ち帰る内容の整理をします。
代表者のチームへの共有の準備の負担を下げることと、共有内容の質の向上を狙いとしています。

まとめ: より効果的な改善をしていくために取り組もうとしていること

参加形態や進行内容の工夫をすることで、オーバーオールレトロスペクティブにおいて議論を行い、スムーズに進行ができるようになってきました。

一方で、改善するべき課題が見つかりづらかったり、実験のインパクトが感じづらかったりと、検査・適応の質に関してはまだ改善の余地が大きそうに感じています。

因果ループ図を用いるなど、システム全体を正しく捉える取り組みを実践していくことで、より効果的な継続改善を行い、もっとうまく大規模システムと付き合っていけるのではないかと考えています。
cf. システム思考 - Large Scale Scrum (LeSS)

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