はじめに
この記事は トラストバンク Advent Calendar 2023 の10日目の記事です。
ふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」の CMS の PdM をやっている @TK2357 と申します。
多くのPdMが感じているように、私もPdMという役割は、企業や個人によって微妙な認識の違いがあると感じています。
今回は、そんなPdMの役割の中でも、あえてブレることがない部分について、書かせていただこうと思います。
PdMがミニCEOと呼ばれる理由
PdMのことをミニCEOと呼ぶこともありますが、役員では無いPdMが事業責任を負わされることはありません。
それでも、ミニCEOと呼ばれるのは、CEOと同レベルで事業を理解した上で、それをプロダクトに反映することが求められる役割だからだと思っています。
PdMの面白いところ
CEOレベルの事業理解を求められた上で、プロダクトマネージャーという名の通り、CEO以上に深くプロダクトに関わることになります。
大変な役割のように思うかも知れませんが、見方を変えれば、事業責任を負わずに、事業内容に踏み込むことができる上、プロダクトという現物を生み出すことまでできる、とても面白いポジションです。
プロダクトビジョン・プロダクト戦略
PdMの主な仕事に、プロダクトビジョンとプロダクト戦略の策定があります。
これらは企業としてのビジョンや戦略とシンクロしている必要があります。
市場規模・事業戦略
言うまでも無く、企業が存続するには、売上と利益が必要です。
極論ですが、個人目線でも、会社の利益が増えれば賞与が増えますし、利益が減れば賞与が減ります。
つまり、経営目線でも個人目線でも、売上の中から利益を確保するために、コストがどこまで使えるかを意識する必要があります。
このコストの中には、プロダクト開発費も含まれます。
プロダクトと事業のシンクロ
下記は、プロダクトと事業のシンクロを現した図です。
①.企業のビジョン・ミッション
プロダクト側もビジネス側も、企業のビジョン・ミッションを軸に戦略や戦術に落とし込みます。
②.プロダクトビジョンと市場規模の関係性
プロダクトビジョンは、市場規模にシンクロしている必要があります。
例えば、弊社の主力事業である「ふるさと納税」は、日本限定の制度であり、市場規模は2兆6,000億円と言われています。
つまり、プロダクトビジョンが「世界最大のECサイトを創る」だと成立しません。
③.プロダクト戦略と事業戦略の関係性
プロダクト戦略と事業戦略もシンクロしている必要があります。
事業の方向性と関係ないプロダクトを作っても、経営からの評価は得られず、それが続けば組織は崩壊します。
④.ロードマップ
プロダクトと事業のロードマップはシンクロせざる得ません。
事業だけが進んでプロダクトが無い状態や、逆に、優れたプロダクトだけ完成して売り込む市場が無い状態では、ビジネスとして成立しません。
⑤.バックログとKPI/KGI
ここは、開発着手の承認を取る上で、必要となる仮設やエビデンスです。
どの数字を上げる(もしくは下げる)ために、どの機能を作るかという話で、ここが論理的に説明できないと、弊社に限らず開発着手の承認は下りないと思います。
そのため、バックログとKPI/KGIは、必然的にシンクロすることになります。
また、これらは部門や個人の目標とも連動しています。
⑥.実行
ここまで来ると、もはやシンクロさせない方が難しくなります。
例えば、プロダクトのリリースに合わせたプレスリース等がそれに当たります。
まとめ
PDMの役割の中でも、プロダクトと事業をシンクロさせる仕事は一番の醍醐味で、ここを美しくシンクロさせるPDMこそが、良いPDMだと思います。
最後に
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